「紅色天井艶妖綺譚 藍丸捕物帳」ゲーム感想
お江戸のいなせな半妖のお兄さんが帰ってきましたよ！
「紅色天井艶妖綺譚」のファンディスク、ろくろっ首になるくらい首を長くして待ちましたが、無事に発売されて本当に良かったです……。
音量のボリュームや誤字脱字などを調整した修正パッチが公式で配布されています。
妙に声が小さい個所があったので、今からプレイする方はパッチをあててからプレイしましょう。(F1を押すとゲームのバージョンが確認できます)
七絡の事件が落着して、しばらくたったある日。
江戸の半妖・藍丸(らんまる)は、天狗が町の童子をかどわかしていると言う噂を耳にする。
藍丸は、事の真相を確かめるために動きだすが……。
ファンディスクということで、プレイ前は軽いボリュームのものかと思っていたのですが、新キャラの天狗の鷹比佐(たかひさ)や、前回非攻略キャラだった嘉祥(かしょう)、エンドはあったものの攻略キャラという位置づけではなかった緋王(ひおう)と、攻略キャラが３人も増えたこともあって、１ルートそのものはボイス飛ばさずプレイして２時間半〜３時間くらいとそれほど長くはないものの、全体としては中々ボリュームがあるものでした。
総プレイ時間はボイスをほとんど飛ばさずプレイして、約２０時間強といったところでしょうか。
本編(無印紅天)が、ほぼ一本道のストーリーで、コンプまでにかかった時間が２０時間弱だったので、ボリュームだけなら本編と同等というか、それ以上ですね！
システム周りは本編と同じで、AVGとして基本的なものは押さえてあって、快適にプレイできました。
任意のボイスが保存出来る機能もついてますよ。
今回、この機能使わずプレイしたのですが、ファンディスクなだけあって甘い台詞も多かったので、再プレイ時に保存しようと思います〜ｖ
紙マニュアルは、またしてもぺラッとした紙１枚の大変そっけない説明書でした……。
大事なのは中身とはいえ、パッケージ版を購入してるので、やっぱりもうちょっとこう、ストーリー紹介キャラ紹介くらいは載ってる冊子が欲しいですね。
そしておまけのエキストラ。スチル鑑賞、シーン鑑賞はキャラ別で表示してほしかったです。
一応キャラごとに埋まってはいきますが、ちょっと見づらいので。
シーン鑑賞ではベストエンドしか確認できないので、エンドリストも付けて欲しかったですね。
ベストエンド(エンドロールが流れるのがおそらくベストエンドだと思われる)以外のエンドもよかったので、エンド名も知りたかったです。
お話は、『子供が天狗に攫われてるらしい』という状況説明が終わったらすぐに、誰と事件を解決する？という流れになって、攻略キャラ選択画面に移ります。
出だしの事件は共通ですが、その後の展開は、攻略キャラによってガラッと変わります。
一人の攻略キャラにつき、二通りの展開があり(鷹比佐と緋王以外は、エッチシーンの展開も２パターン！)、共通する部分は序盤だけだったので、ほぼ一本道だった本編とは違って、攻略キャラとの絆が深まってゆく様をじっくり見られて、大変満足、眼福でした！
本編をプレイして、その後が知りたい、と思うファンの期待にスタッフがあますところなく応えました！という作りだったと思います。
テキストは本編と同じく、主人公視点よりの三人称です。
今回のファンディスクでは場面によっては、攻略キャラよりの視点も結構挿入されていたのが新鮮でした。
なんといいますか、愛されてるね！藍丸！って感じで(笑)
スチルは差分抜きで４５枚。(弧白のスチルで、何故か差分をそれぞれカウントしているものがあるので、実質は差分抜き４４枚)
水彩風な塗りは雰囲気があっていいけど、絡み絵はどうにも固くてあんまり萌えないなあ……と本編の時は思っていたのですが、ファンディスクでは、絵師さんがBL的な構図のカップリング絵に描きなれたようで、パワーアップしていました！
ぎこちなさがとれたいうか！(何様だお前は)(すみません)
弧白×藍丸のエッチシーンの、藍丸の背中のしなり具合が綺麗でした。
藍丸の色気も美人度も本編の３割増しはアップしていたと思います。
ただ、キャラによってスチルの枚数にバラつきがあったのが残念でした。
桜螺が４枚しかないのはあんまりだと思うんだ……。
(他キャラは５〜８枚。５枚だけなのは、新キャラ鷹比佐と緋王なので、本編メインキャラの中では断トツに少ない桜螺)
本編でメイン攻略キャラだった４人(雷王、弧白、桜螺、鏡丞)は、最初から恋人状態でのスタートなこともあって、甘さも増量でした。
雷王、弧白の妖組は元々藍丸に甘かったのに、更に甘い……っていうか、やっぱりただの保護者な甘さと情人ラブラブな甘さは違いますね！
雷王のあふれる父性愛もとどまるところを知らずって感じで、見てるこっちが恥ずかしいくらいでした。ご馳走様です。
弧白ルートは、本編のベストエンドが現代に繋がるアレなので、パラレルルートっぽい位置づけなのですが、違和感なくこれはこれでアリだなと！
新キャラの狐族の長がいい味出してました。
是非今度、弧白の子狐時代のお話を聞かせてください(笑)
人である桜螺、鏡丞には『半妖である藍丸との寿命の違い』という逃れられない定めがあるのですが、それぞれ違った切り口で、その問題に向き合っていたのが印象的でした。
特に桜螺、本編でのすさみっぷりを忘れそうなくらいの前向きさを披露していて驚きました。
そんなキャラだったのか桜螺ー！？
本編のベストエンドを思い出しつつしんみりするベストエンドも、藍丸に振り回されつつ、振り回しているコミカルなグッドエンドもどちらもよかったです〜。
桜螺の壮大な計画の行方が気になります(笑)
一方、鏡丞ルートは、いつヤンデレルートに突入するかとハラハラしながらプレイしていたのですが、無事折り合いをつけられて、本当にほっとしました……！
何より、どのルートでも回避できなかった(涙)本編の結末(宗也ーーーっ！！)のフォローがすっごく嬉しかったです。
前回非攻略キャラだったぬらりひょん江戸のもう一人の羽織、嘉祥。
プレイ前はぶっちゃけエロ増量要員だと思ってたのですが(失礼)、どうしてどうして、その手のサービスシーンだけじゃなく(増量要員なのは否定しない・笑)、江戸双璧の羽織として藍丸と共に事にあたるという、しっかりとしたストーリー展開でした。
駆け引きめいたやり取りでフラグが立つのも、胡散臭い(笑)嘉祥ならでは、という感じで他キャラとは一風違って良かったですｖ
新キャラ、天狗の烏丸五郎丸鷹比佐(からすまごろうまるたかひさ。名前長ッ！)は今回の発端、童子誘拐事件に絡んで登場する、真面目で一本気な青年。
このルートは、とにかく甘酸っぱいです。
青い春と書いて青春、そんなルートです(笑)
ベストエンドのスチルが、枠から飛び出さんばかりに幸せいっぱいです。
眩しい……！
もう一つのルートのエンドも、超過保護な妖が傍に控えている藍丸相手なら、誰かがやらなきゃ嘘でしょう！というものをストレートにやってくれたので、大変満足です！
そして最後にプレイした、藍丸の妖の半身、緋王。
攻略制限がかかっていて、２周目から攻略可能です。
(気付いたの実は３周目スタート時ですが、２周目から攻略できるはずです……たぶん)
そして、エッチなしのグッドエンド見た後に、ベストエンドが開くという心にくい演出になっています。
己の半身と……って一体どうやるんだろう？と興味津々だったこのルート。
その手のシーンそのものよりも「緋王と向き合うと言うことは、藍丸にとってどういう事なのか」を掘り下げた展開で、最後にプレイするに相応しい内容だったと思います。
好きなキャラからプレイできる作りになっていますが、１周目から攻略できない緋王様は、最後に取っておくのをお薦めしますｖ
「紅色天井艶妖綺譚 藍丸捕物帳」、ボリューム、内容、糖度、どれをとっても本編ファンなら迷わず買い！なファンディスクでした。
このファンディスクだけでも内容が完結しているので(本編のネタバレを多少見てしまいますが、その辺気にしない方なら)、先にファンディスクをプレイして、その後、本編をプレイすると言うのもアリだと思います。
本編プレイ済みでも、ファンディスクをプレイしたらもう一回本編プレイしなおしたくなること請け合いです。
べらんめえな江戸っ子口調で受ける藍丸の中の人の演技が、本編同様、神がかって艶っぽくて可愛いのも必聴ですよ〜！！
どのルートでも、ちゃきちゃき可愛いいっぷりが光ってて、攻略キャラ以上に(笑)藍丸を思う存分堪能できたファンディスクでしたｖ
2010/9/4
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