「メイド★はじめました」ゲーム感想
購入予定にはなかったのですが、体験版を例にプレイしてみたところ、主人公の律の内心のツッコミがとても楽しく、ツボだったので思わず衝動(通販)買いしました。
久々にプレイするVivid Color作品です。
第一作目の「Silver Chaos」以来です……!
大学の夏休みを退屈に過ごしていた赤木律(あかぎ りつ)は、母親の勤め先である東久世(ひがしくぜ)家に、怪我をして1週間休むことになった母親の代わりにバイトをすることに。
そのバイトが男なのに何故か、『メイド』!?
迎えに来た東久世家の次男、瑪瑙(めのう)は、かっこいいけど無愛想で、律にだけイジワルで……。
律&瑪瑙のカップルのストーリーを中心に、カップルたちの恋模様をオムニバス形式で描く。
カップリング固定のBLゲームです。
メインカップルである、瑪瑙×律の他に、サブメインカップルとして翡翠×琥珀、石榴×珊瑚、サブカップルとして水晶×北斗、健太郎×圭一のストーリーがそれぞれ楽しめます。
最初は、メインカプの瑪瑙×律ルートのみしか見られません。
メインカプルートのエンドを見た後(おそらく、ベストかグッドエンドを見た後。メモリーでカップル座談会が聞ける状態になってれば大丈夫かと)、はじめからプレイすると、OPが流れる前のプロローグでサブメインカップルのルートに分岐する選択肢が新たに現れます。
サブカップルは、サブメインカプのベストエンドを2組とも見た後に、水晶×北斗は、瑪瑙ルートの初期、健太郎×圭一は、珊瑚ルートの最後の選択肢で分岐します。
システムは大変快適です。
特にセーブ周りは充実しています。
セーブ数自体は、50個しかありませんが、クイックセーブ&ロードもありますし、「一つ前の選択肢に戻る」もあります。
それに、コンシューマーゲームでは見たことがありましたが、PCゲームでは(私がプレイした範囲内では)初めて見た、バッグログ(文章履歴)から戻った場所からのシーン再生も可能です。
至れり尽くせり。
ないのは、キャラ別のボイスオンオフくらいでしょうか。
でもこのゲームは、豪華声優陣(偽名も多いですが有名所が揃ってます)も売りだと思うので、なくてもあんまり構わないんじゃないかと。
女性ボイスも、律の母と東久世家女当主がちらっと出てくるくらいなので。
ディスクレスプレイ可です。
何故か私の環境では、最初にゲームを起動させる時に3分くらいかかって(すぐ起動するときもある)アイタタなのですが、これはまあ、PC環境によるものだと思います。
メモリー(シーン回想)、ギャラリー(スチル回想)、ミュージック(音楽鑑賞)とおまけ機能も一通り揃ってます。
シナリオは、BL作家の森本あきさんが書かれています。
1作だけ読んだことありますが、明るくてそこそこエッチで、キャラとシチュがはまれば結構ツボにくる感じの方でしょうか。(1作しか読んでないので、あくまで印象ですけど)
三人称のシナリオで、律の内心のツッコミが凄く楽しくて、ノリのいい、読みやすい文章だと思います。
スチルは差分抜きで62枚です。
少なめですが、ゲームのボリューム自体もあまりないので、プレイしていてスチルが少ない、とは思いませんでした。
久々に、タカツキノボルさんゲーム絵を見ましたが、相変わらず美麗ですね〜!
ファンタジーな絵も素敵でしたが、現代モノの絵も違和感ありません。
少年、青年だけではなく、水晶のようなナイスミドル(笑)も素敵でした!
立ち絵や背景も綺麗だったのではないかと。
台詞ウインドウ枠横に表情差分はなく、立ち絵に表情差分があります。
主人公の立ち絵もあります。
BGMも、結構イメージに合ってよかったのではないでしょうか。
OPとEDは歌つき。(EDの歌は、ベストEDの時にのみ流れます)
あと音関連では、H時の効果音もあります。
割と水音が激しいです。
らんまーるの「絶対服従命令」思い出しました……。
スチルもテキストもそこまでエロくないのですが、効果音はエッチかったです(笑)
お話の方は、一言で感想を語るとしたら、
200ページのBL小説を読んだけど、あと50ページは欲しかったなあ……
……と、いう感じでしょうか。
もっと端的に語ると、短いです。
フルボイスで、CDロム1枚で収まっていることからして、あまりボリュームはないんだろうなあと予想しながらプレイしましたが、それにしても短い。
メインである律×瑪瑙ルートが、ボイスを飛ばさずに聴いてプレイしても、ベストエンドまでに4時間半ほどしかありません。
サブメインカプは同じくボイスを飛ばさず聴いてそれぞれ1時間20分くらい、サブカプはそれぞれ30分程度です。
サブカプは、ルート入りしたら分岐無しの1本道なので、オマケ的な扱いでしょうか。(ストーリーもHシーンもちゃんとありますが、ダイジェストっぽい印象は否めない)
ちなみにここであげたプレイ時間は、それぞれのカプのベストエンドに到達する1周にかかった時間ですので、トータルがフルコンプにかかった時間ではありませんので、あしからず。
ベストエンドの他に、グッドエンドやバッドエンドもあります。
エンドの種類は、メインカプである瑪瑙×律のカプよりも、サブメインカプの翡翠×琥珀の方が充実してたかな。(スチル付きのバッドが2種類もあったので。メインカプは、バッドエンドはあってもスチルはない)
そんなわけで、時間のない方がさくっと楽しみたい場合はよろしいかと思われますが、ひとつのカップルが成立するまでの過程をじっくりと楽しみたい、という方には残念ながらお薦めできないです……。
が。
萌えはあります!萌えたって言うか、悶えた!
ので、大変短いですが(そこは強調しておきます)、買って損した〜!とは思ってません。
特に私の場合、どのカプも声優さんの組み合わせが好みだったことがあって、いざラブシーンに突入したら、も、すっっごい、楽しめました!
このゲーム、Hシーンそのものは、そんなにエロくないし、スチルも大人しめです。
が、そこで交わされる、会話のやり取りが甘〜い!です。
甘ければ甘いほどいい、という甘党の自分としては、この聴いてて恥ずかしくなるほどの会話は、大変ツボでした!
そして、コトが済んだ後の、いわゆる事後トークも甘い。
これは、個人的にとてもポイントが高いです!!
いやーもう、かっぺーさんが可愛くて可愛くて、どうしようかと!
好きな声優さんが出ているなら、迷わず買いです!
サブカプも短くてもその辺はバッチリでしたよv
氷川さんとか平井さんのあの、泣きそうな声は最高だった……vv
攻めがカッコイイ系・渋い系ボイス、受けが可愛い系・綺麗系のボイスと、ストレートにきたので、凄くハマってました。
キャスティングはホントよかったです。
この作品は声優スキーさん以外だと、ストーリー重視の方ではなく、シチュエーション重視の方にお薦めの作品ではないかと思います。
いや、重ねて何度も言いますが、1周1周が短いんですよコレ。
ネタ的に、そこはエピソードなりで見せて、詳しく語っておくところじゃないの?という部分も、さらっと流しているので、そういうところは本当に惜しいです。
ってか、何故そこを流す!って部分が流されてるんですよ、メインカプ……。
あと、ボリュームはそれ程ないのに、地味に攻略が難しいです。
単にベストエンドを見るだけ、なら簡単なのですが、フルコンプしようとすると手こずると思います。
瑪瑙ルートの完璧なベストエンド(エピローグにHが追加されるバージョン)のフラグ条件、厳しすぎやしませんか、Vivid Colorさん……。
そんなわけで、短くてもラブラブで甘々なやりとりを満喫したい!と言う方なら、十分に楽しめる作品だと思います。
ドラマCDをカップル分買うよりはお買い得ですしね!
2008/1/2
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