「神学校 The Gift」ゲーム感想

B0064ZILBU神学校 The Gift
PIL/SLASH 2012-02-10

by G-Tools



ピルスラッシュ第3弾「神学校」のファンディスクが発売されました……!
本編が綺麗に終わっていたことと、今までの2作でFDを出したことがなかったのでまさか出るとは思っていなかっただけに嬉しいサプライズでした!!


基本的なシステム等はいつものピルスラッシュと同じで快適にプレイできました。
ディスクレスプレイ不可。
おなじみの、好きなボイスを保存できる機能もちゃんとついてます。
ただこのファンディスク、同じファンディスクでも「鬼畜眼鏡R」のようなアドベンチャーゲームメインのファンディスクではありません。
どちらかというとミニゲームがメインのファンディスクです。
選択肢を選んで、エンドがいくつかあって……というものを想像すると、肩すかしを食うのでご注意を。
主に、「すごろく」「タイピングゲーム」「壁紙作成」の3つで構成されています。

それとは別に、チビキャラがパソコン上で動きまわり、触って反応を楽しむ事も出来るデスクトップマスコット(スケジューラーやうらない、時計、MP3プレイヤーなどの機能つき)もインストールできます。
ただし、インストーラーからはインストールできないので詳しくは公式サイトのサポートを参照してください。(この件に関するパッチは出ないようです)
チビキャラはマイケル以外にも、お友達も同時に何人も呼び出せます。
ガビィ、セシル、レオニード、ニールの他に、何故かアベルと校長も呼び出せます。
100歩譲ってアベルは後輩だからいいとしても、校長はお友達じゃないよ……!
そして何故ジャックやベンジャミン、ジョシュアやロバートが呼び出せないんだろう(涙)


メインはちょっとしたストーリー仕立てになっている「すごろく」です。
この「すごろく」の中のマス目には、3つのミニゲームで遊ぶことができます。

「神がめ」(さめがめ。同じマスを繋げて消していくパズル)
「神あて」(中央にある顔グラフィックと同じものを消すパズル)
「神学問答」(校長の三択の質問に3問答える)

そして「すごろく」には2つのコースがあります。
1つは、パートナー(攻略)キャラを選んでストーリーが展開していく「ラブラブコース」。
『ヨハネポイント』と言う、『ブック』(一本道ノベル)や壁紙のアイテムと交換できるポイントを稼ぐ、ミニゲームに特化した「がっちりコース」。
すごろくの「ラブラブコース」では、パートナーキャラとのラブイベントだけではなく、サブキャラ達とのノーマルイベントが見られるマスもあります。
どちらも見たらシーン回想に回収されます。
パートナーとのハッピーED(グッドエンドとバッドエンドもありますが、シーン回想には含まれません)やラブライベントは1キャラにつき最低2回プレイすれば回収できます。
選択肢のあるラブイベントもあるので、1回だけでは全部見られません。
しかしノーマルエンドまで全部見ようと思うと何度か繰り返し「ラブラブコース」をプレイしなければならないので、「がっつりコース」をプレイしなくてもヨハネポイントは必要なだけ十分集まると思います。

「神がめ」「神あて」「神学問答」の3つのミニゲームはヨハネポイントはたまりませんが、それだけプレイ出来るミニゲームコーナーも用意されています。
「神がめ」は意外とはまりますよ!
選んだパートナーが時々声をかけてくれるのが楽しいです♪


タイピングゲーム「神打」は3つのタイピングモードがあり、最初にプレイ出来るのは「ラブラブタイピング」のみです。
「ラブラブタイピング」をプレイすると「思い出タイピング」がプレイでき、さらにそれをプレイすると「やりこみタイピング」がプレイ出来るようになります。
「やりこみタイピング」にはスコアがあり、スコアを稼ぐと『ブック』をもらえます。
かなりスコアを稼がないと、『ブック』はもらえないので、タイピングがあまり得意じゃない人には辛い作業になるのではないかと思われます……。
私は何故か、「すごろく」より先にタイピングのスコアを極めてしまいました(^_^;)
いや、スコアが出ると、あとちょっとでご褒美(ブック)がもらえる……!とついついやりこんでしまったので。
ローマ字入力だけではなく、かな入力も選べるので、かな打ちさんも安心です。


壁紙が自由に作成できる「かみがみ」では、キャラクター壁紙とCG壁紙の2種類が作れます。
スチルのコンプ状態によって、選べる壁紙が増えていきます。
キャラクター壁紙は、好きなキャラの立ち絵を2人並べて壁紙を作成出来て、楽しいですv
立ち絵の種類(服装)は、ヨハネポイントを使って増やす事も出来ます。
神学番長バージョンやヨハネ女学院バージョンの立ち絵も、ちゃんとありますよ!


ファンディスクとしてのメインは、選んだパートナーキャラによって話が変わる、ストーリー仕立ての「すごろくラブラブコース」と、ヨハネポイントで引き換えられる、本編のその後や前日譚などを描いた一本道ノベルの「ブック」ですね。
すごろくは、本編後のパラレル?っぽいお話になっており、そのまま本編のその後と言うには若干設定が違うところがあります。
そのことをキャラ自ら突っ込んでいたりもして、何だか可笑しかったです。
「本編その後だと、明らかに攻略できないキャラがいるよね?」と、本編プレイ済みでFD未プレイの方は疑問を持つかと思われますが、その辺は上手く、新たな設定が付け加えられている(?)ので、ご安心を!

「すごろくラブラブコース」のプレイ時間は、1周目は1時間10分程度、2周目以降は45分〜1時間くらいでしょうか。
ラブラブイベントのシーン差分を集めるために1キャラルートで最低2回はプレイしなければいけないため、1キャラにつき2周プレイして1時間〜1時間15分くらいでしょうか。
さらにノーマルイベントを回収するためにやり直して、さらに合計1時間くらいはラブラブコースすごろくをうろうろしたと思います。
すごろくコンプには、約7時間40分くらいはかかりました。
1回のプレイ時間はそうかかりませんが、シーン回想まで全部埋めようと頑張ると、思ったよりプレイ時間かかりました。

基本的な「すごろくラブラブコース」の内容は、ささいなことがきっかけで、パートナーキャラと喧嘩をしてしまい、すごろくのマス目でイベントを起こしながら仲直りをし、やがてまたラブラブに……というものです。
ガビィとオーガストの場合は若干違いますが、セシル、レオニード、ニールは大体そんな感じです。
それぞれのすごろくのタイトルは、以下の通り。

セシル&マイケル『喧嘩〜どうせ僕は音痴だよ!〜』
レオニード&マイケル『喧嘩〜ばーかばーか〜』
ニール&マイケル『喧嘩〜ヨーカンの恨み〜』
ガビィ&マイケル『鬼ごっこ〜ここまでおいで―〜』
オーガスト&マイケル『成敗〜怒りの鉄拳制裁〜』

タイトルから推察できるように、コメディ路線のものが多めです。
喧嘩の原因もちょっとした勘違いだったり、大人げないものだったり、単なるバカップルだったりしますww
そして仲直りした後が、ものすっごく、甘いです。
本編で、もうちょっとラブラブな2人が見たかったなあ……と言う方は、お釣りがくるくらいラブラブカップルっぷりを堪能できるかと。
その中でも、本編プレイ済みの方ならわかると思いますが、ガビィとマイケルはちょっと特殊な位置づけです。
喧嘩ネタじゃないというだけじゃなく、途中までほのぼのだったりお笑いだったりしたのに、ラストでしんみりさせる辺りが……。
コメディ路線でもやっぱり「神学校」なんだなと思いました。


ヨハネポイントで引き換えられる一本道ノベルの『ブック』は、セシル、レオニード、ニールは2冊ずつ、ガビィとオーガストは1冊あります。
『ラブレター』(セシル&マイケル)
『Heaven's door』(セシル&マイケル)
『水辺のゴースト』(マイケル×レオニード)
『イースターエッグ』(マイケル&レオニード)
『セント・バレンタインの贈り物』(ニール×マイケル)
『雨のち、晴れ』(ニール&マイケル)
『君がいる世界』(ガブリエル&マイケル)
『天の階』(オーガスト&マイケル)

その他に、以下サブキャラのブックが6冊読めます。
『ジャックの牧場物語』(そのまんま)
『禁色(-前編-)』『禁色(-後編-)』(ロバート×ジョシュアのなれそめ)
『きざし』(オーガスト&ラザラスの若かりし頃)
『校長(美形)の逆襲T U V』(タイピングご褒美でもらえる、校長エピソードを美形校長バージョンで読める話)
『カインの印』(アベルの生い立ち)

各ブックの詳しい内容や感想は割愛しますが、攻略キャラとマイケルのその後の様子や、気になっていたサブキャラのエピソードがたっぷり読めて、大満足でした!
オーガスト神父の『天の階』は話自体は短くエロもないのですが、本編のオーガストルートをプレイしてやりきれない気持ちになったのが、昇華され、救われたような気持ちになったので、読めて良かった、と思いました。
サブキャラの話ででは、前後編に分かれてじっくり描かれていた、ロバート×ジョシュアの『禁色』が特に良かったです!
オカルト・ミステリー要素の強い本編では描けなかった、『神学校』の学校生活に重点を置いてBLにするとこういう雰囲気になるのか……と感慨深くなりました。
ジョシュア視点で描かれていたためか、ジョシュアが本編で感じた印象よりもっとリアリストで内心では皮肉屋だったのも新鮮でした。
ロバートが見たまんま、って感じなので結構お似合いのカップルだと思いますv
神学校を卒業した後のこの2人も見てみたいな〜と思いました!


「神学校」をプレイして気に入った方なら、その後のキャラ達の様子がわかる「神学校 The Gift」もきっと満足すると思いますよ!
今から「神学校」をプレイする方は、このファンディスク「神学校 The Gift」もあわせて購入することをお薦めしますv

『神学校 The Gift 』『神学校 The Gift 』『神学校 The Gift 』『神学校 The Gift 』

2012/4/18
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