「スクエアな関係 ぼくらの恋愛心理学3」ゲーム感想



スクエアな関係〜ぼくらの恋愛心理学3〜スクエアな関係〜ぼくらの恋愛心理学3〜

アイン 2007-09-21
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モニターに応募して、当選したので購入しましたv
アインさんの『ぼくらの恋愛心理学』シリーズ新作です。


ひょんなことから、元ホストの小早川のマンションで同居を始めることになった4人。
性格も、生活も全く違う4人だけれど、同居するうちに少しずつ何かが変わり始めていって……?



01年、02年に発売された「ぼくらの恋愛心理学」シリーズの、久々の新作です。
03年に発売されたファンディスクから数えても、4年ぶりですね……!
今ちょっと、歳月の早さに思いを馳せて茫然としてみたり(^_^;)
シリーズとは言っても、『視点選択式ザッピングアドベンチャー』という、システムを引き継いだBLゲームというだけで、登場人物などは前作・前々作とも全く異なり、ストーリーも新たなものなので、「いきなりシリーズ3作目からプレイ……?」と思わず今作だけプレイしても問題ありません。
パチスロの機械にちょこっと1作目のアイドルが登場してるくらいです(笑)


システムは快適で、使いやすかったです。
ボイスキャンセルが最初はオフになっているのに気付かなかったのですが、これは最初の設定でオンにして欲しかったですね。
ボイスキャンセルオフだと、台詞を全部聴かないと、次のページにクリックできないのです。
最初、ボイスキャンセルオフが設定で変えられる事に気づかなくて、不便だ〜と思ったので……。
(割と、どのゲームでもこれは最初からボイスキャンセルできるようになってるケースが多いので、設定変更が出来る事に気付かなかった)
セーブ数も、200と多いのは嬉しいのですが、セーブコメントが、『シーンタイトル+キャラ名』だけなので、カプルートに入ってからはどのカプのセーブなのかが分かり辛かったので、自分でセーブコメント記入できなくてもいいので、せめてどのルートなのかまでは自動でコメントに入れてくれるとありがたかったです。
システム面で気になったのは、このくらいで後は問題なくスムースにプレイできました。


『視点選択式ザッピングアドベンチャー』とは、すべての攻略キャラの視点を選んで進めるようになっている、というゲームです。
前作からの改善点は、CC(キャラクターチェンジ)アイコンで、短いシーンでの視点切り替えもやりやすくなったことです。
切り替わった視点を戻すのもクリックで済むので便利でした。
大きな場面転換は、キャラクター選択画面で選べるようになっています。
タイトルが、『四角な関係』だったので、てっきり複数ルートとか、二股ルート(乙女ゲで、フルハウスキスみたいな感じ)とかあるのかな〜と思ってたのですが、ありませんでした。
なので、基本プレイは、誰か主人公になるキャラを一人選んで、共通ルートでそのキャラ視点で進み、もう1人と恋愛関係になるような選択肢を選んでいって、カップリグルートに入る、といったものになります。
共通ルートで、成立させたいカップリングのそれぞれのキャラの視点で交互に進めて行ってもいいと思いますが、1人のキャラに絞ってカップリングルート成立まで進めて行って、時々CCアイコンでシーンごとの視点を切り替えて進めていったほうが、話に入っていきやすいと思うのでお薦めです。


最初の1周は、ボイスを飛ばさず聴いて、5〜6時間といったところ。
2周目からは、3〜4時間程度でしょうか。
1つのエンドを見るだけだったら、そこそこのボリュームと言った感じで、気軽にプレイできる長さだと思います。
ですが、視点が切り替えられることが特徴のゲームですので、カップリングのもう1人からの視点でもゲームを進めないとシーンコンプできませんので、両方見ると、中々ボリュームがあるのではないでしょうか。
すべてのカップリングにリバがあり、リバではストーリーも一新されますので、一つのカプに、2種類×2パターンの、計4種類あり、グッドエンド以外にも、もうちょっとで恋人同士、なノーマルエンドがあるので1カプの全エンドを集めるとなると、最終的にはかなりのボリュームがあると思います。
シーンをコンプすると、隠しイベントで、グッドエンドへの追加エピソードが見られるようになります。
隠しイベントとは別に、おまけイベントとボーナスイベント(言い方が違うだけで同じ?)もあって、選択肢を上手く選ぶとルート途中でエッチシーンが増量されます。
おまけ&ボーナスは、シナリオコンプには関係ないのですが、スチルはありますので、隠しイベントまで集めても、スチルが埋まってない時は、カプルート決定の場面からやりなおして、アンサー機能で選択肢のヒントをチェックすると見られるようになると思います。
おまけ&ボーナスイベントはシーンコンプしなくても見られます。
最初の方(コンプ率が低い頃)ではアンサー機能でヒントが出なかったのですが、後半(コンプ率が上がってきた頃)では何故かアンサー機能でヒントが出たので、共通ルートでの選択肢で左右されてるのか、もしくは初期プレイ(シーンコンプ率が低い状態?)ではヒントが出ないのか……。
どのみち、一通りプレイし終わってやり直す時に、埋まっていないシーンやスチルは、アンサー機能をチェックしてプレイしていけば、フルコンプは難しくないと思います。
ノーマルエンドの差分を見るのに引っかかったくらいで、ほぼ自力でフルコンプできました。


スチルは、立ち絵・背景・スチルとも綺麗でした。
塗りも原画の雰囲気に合った、水彩とアニメ塗りの中間くらい(?)でよかったです〜。
個人的に、裸スチルの乳首の塗りが絶妙だなと!
ピンク過ぎず、肌色過ぎず。
男の乳首って感じで!(何じゃそりゃ)
立ち絵の表情差分も細かく用意されているのですが、シナリオに目がいっていると見逃しやすいので、クリックしてページが切り替わる時に表情を確認するといいかも。
一瞬だけ照れ顔だったりとかしますので。
シナリオは、視点切り替えなのでそれぞれの一人称で書かれてあったのですが、読みやすく入り込みやすくて好印象でした。
一人称で、それぞれのキャラの違いがハッキリと出ていて、視点を切り替えた時、この場面でこのキャラはこんな事考えてたんだな〜というのがわかって楽しかったです。
ちょっと気になったのが、三点リーダーの使い方。
ライターさんの癖なのかもしれませんが、何故か三点じゃないんですよ!
四点リーダーなんです……。
「ひとつや物語」の時も思ったのですが、何故四の倍数なんだ〜!
三点リーダーは、『……』(点6つ)をひとセットで使うのが文章ルールだとどっかで見たので、個人的に気になりました〜。
ボイスは、主要キャラのみフルボイスです。
マンションの住人4人プラス、非攻略キャラの喫茶店アールの店長の風間塁さん(落としたかった……!)にだけ声があります。
DVDロムだったし、脇役までフルボイスでもよかったんじゃないかな〜と個人的には思いました。
声は、18禁ゲームに出演出来る声優さんが限られているせいなのか、ある程度18禁BL&乙女ゲームをプレイしなれていると、おなじみの方が多く、安心して聞く事が出来ました。


そしてようやく内容への感想に移ります。
元ホスト、スロプー(パチスロで生計を立てているプー)、借金持ちの大学生、男女問わずウリやっている大学生……が、メインキャラなのからも予想がつくように、爽やかはつらつボーイズラブ、という雰囲気ではありません。
ですが、登場人物の設定から思うよりは、退廃的で暗い印象でもありませんでした。
ウリやってる青年まで出てくるので、もっとダークというかハードな、陵辱ルートみたいなのもあるのかな?と思っていたのですが、基本は和姦・同意のラブラブエッチがメインでしたし。
行動範囲も、マンションの周囲からあまり離れず、インドアなのですが、どのカップリングも甘酸っぱく、可愛らしいエピソードが多々ありました。
泥沼な展開とかも無く、むしろ初々しいと言うか、胸きゅんな展開で、エピローグでは、ほんわり幸せを感じられました。
視点選択式ザッピングという特徴のため、主人公固定のゲームではあまり主人公にはならなさそうな、無口で考えが表情に出ない蒼井や、裏のある優等生の岸本のようなタイプを主人公としてプレイできたのが新鮮で楽しかったです。
全リバなので、見た目的にも性格的にも受けだよなあ、という素直で明るい西田のような子犬キャラが攻めでプレイできたのも、リバスキーとしては、大変嬉しかったです!
個人的に好きなカップリングは、無口な蒼井×裏のあるツンデレ(笑)岸本です!
らしくなく空回っている岸本と、自覚無く振り回している蒼井がいいよなあ……と。
次点で、蒼井×小早川。
小早川の受けは、岸本×小早川も西田×小早川も、どっちも可愛かったです……!!


両方の視点が選べるので、互いに意識しだしてから、恋人同士になるまでの過程が、じっくり楽しめて、面白かったです。
元々がゲイ、というキャラがいなかったため、男同士という関係に戸惑う心理面も丁寧に描かれていて、そこもとてもよかったと思います〜!
揺れる心の切なさ、が十分堪能できるシステム&シナリオでした。
エピローグの糖度が高めだったのも満足ですv
ぜひ、コーヒー片手にプレイしてみてくださいね。

[アイン] の【[BL]スクエアな関係〜ぼくらの恋愛心理学3〜】




2007/9/29




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