「絶対服従命令」ゲーム感想



絶対服従命令絶対服従命令

郎猫儿(ランマール) 2005-04-22
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結構張り切ってオフィ予約して購入…したのですが、コンプするのに半年もかかってしまいました〜。
初の郎猫儿(ランマール)作品です。


第二次世界大戦後の、西ドイツ。
貴族の名家の嫡子、ルイーズと、下町育ちの一兵卒のキアは、生まれも境遇も違うが、同じ裏家業を営んでいる。
それは、秘密裏に受けた依頼をこなす事。
時には、体を使って相手を陥落させる事も……。
二人が依頼を果たしていった先に見えた真実とは―――。



軍服属性はあいにく特に持ち合わせてはいないのですが、
『攻め×攻め』と謳っているのが、BLゲームとしてはめずらしいなあと思って予約しました。
が。
謳ってるほどは『攻め×攻め』じゃなかったです。
う〜ん、半分くらい?
ショタっ子受けも一人いましたしね。
そしてタイトルから受ける印象ほど、絶対的に命令して服従させている、という感じもしなかったかなあ…。
ゲームタイトルは、イメージ辺りに捉えておくといいかも。


システム……大変便利で使い勝手良かったですー。
個別のキャラ音声オン・オフがついていれば完璧だったのではないでしょうか。
(私は全部聴くのでいらないのですけど)
ロードしたところからも既読メッセージが読めますし。
セーブ数は40とやや少ないかな?という感じですが、クイックセーブ&ロードが4つあるので問題はないかと。
…って、このクイックセーブ&ロードが4つ出来ることに、かなり後で気付きました私……。
通常のクイックロードを押すと、フツーにクイックロードするだけなのですが、ロード画面を開いて、一番右のクイックロードを開くと、自分でクイックセーブした場面だけではなく、選択肢ごとに自動にクイックセーブしているものが、4つまで保存されていて、選べるようになっているのです。
最初から気付いていればもっと楽だったろうに…。
そしてこのクイックセーブは、ゲーム終了させて、再起動させても消えていないという優れものです。


攻略キャラ……ターゲットキャラは、ルイーズ、キア、共に各6人ずつの合計12人です。
キャラが多いゲームの宿命とでもいいましょうか、ひとつひとつのシナリオは比較的短めです。
さくさく気軽に遊べる感じです。
キャラ自体の攻略は、そう難しくないと思うのですが、攻略順がかなり厳しく、適当にやってたら、依頼の期限が切れて落せないターゲットが出てきます。
また、依頼1〜3(ルイーズ、キア両方共)には達成度がランクDになる、ターゲットから逆に攻められるエンドがあるのですが、これは先に依頼4〜6をやったら見られなくなるという条件があるので、一度で全てのスチル、シーンをコンプするのは実際のところ不可能だと思われます〜。
依頼1〜3を先にやったら、今度は4〜6で依頼期限が切れちゃうのもあるので。
なので、まずは依頼達成度ランクA狙いで一周し、その後改めて取りこぼしたランクDを回収するのが効率的なのではないかと思います。
ランクAですべての依頼を成功させると、依頼書EXが見られるようになります。
このゲームの真髄は、おそらく依頼書EXにあるのだと思われ…。


シナリオは三人称なのですが、視点がはっきりと定まっていないので、時々戸惑う事も。
エージェントがターゲットを落す、というゲームなので、視点はエージェント側にあるのかと思いきや、最初のプレイでエージェントがキアで、ディルクをやった時は、選択肢の行動がディルク側のものだったので、「え!?」と思いました…。
こっちが落としてるのに、落としてる側の行動を選択できるのって、「あれ?」って思いませんか…??
混乱するので三人称でも視点は統一して欲しいなあと思いました。
ですが、文章自体は読みやすかったと思います。
家族ネタ大好きなので、エージェント側もターゲット側も、オールランクA後にわかる真相でも、家族ネタ満載で大変嬉しかったです!
……BL的にどうなのかは置いといて。
特に、シルヴィオとティモが!
老人と父親関連に大変弱いもので……。


最初からそういうゲームシステムなのだと割り切っていたのと、間を空けてプレイしたので、私はあんまり気にならなかったのですが…。
依頼書を選んで仕事をしていく、というゲーム上、

どんなにターゲットとラブラブになっても、依頼終了すれば何事もなく次の依頼に移って、別のターゲットを落しにかかる。

……という事になっているので、前の相手との関係は?
恋人になったんじゃないの?という疑問が多少残るかも。
というか、残るでしょう……。
てか、ある程度仕事と割り切ってターゲットに接しているっぽいルイーズはともかく、どう見ても人情派なキアは一体どうなっているんでしょう……?
書かれてないだけで、次の依頼に移っても、前のターゲットと切れてないんじゃないの、と思うのですが。
ルイーズはその辺上手いことやってそうですが、キアの場合は、きっといつか血の海を見そうな気がしてなりません。


絵は……実は、由良さんの絵、『冤罪』の頃は苦手だったのですが、『帝国千戦記』の頃には割と平気かも?になり、『絶対服従命令』の発表の頃には、結構好きなんじゃないの?にまで変わりました。
なんか昔は、目つきとかキッツイ感じがして苦手だったのかも。
だんだん、絵が丸くなってきた(?)ので、今では由良さんの絵、好きですー。
一枚絵はどれも塗り込みで綺麗でしたね〜。
背景も素晴らしいです。雰囲気出てます〜。
立ち絵はちょっと塗りがあらく見えるのもありましたが。
一種類しか立ち絵がなかったのがちょっと寂しかったので、あと2〜3種類欲しかったです。
その代わり、メッセージウインドウ横の表情替えが大変豊富でした。
ところでキアの立ち絵、しばらく、キアが肩に抱えているものがわかりませんでした。
よ〜〜く見て、「あっ!ティグ(飼い犬)だ!」と。
そんな、ポ○モンじゃないんだから、肩に担がなくても、キア……。


1ルート(一人のターゲットの攻略)自体は短くとも、12人もいるので、きっと誰か一人はお気に入りキャラが現れると思います。
依頼書EXではエージェント同士の話も見られますので(このゲームの総括…)、むしろターゲットよりエージェントが気になる!という方も楽しめますよ。
(……というよりも、エージェント同士に全く興味ないとちょっと悲しくなるかも)
エロはとにかく豊富で濃厚ですので、その辺を求めている方もご安心を。
ただSEが。
SEの水音がかなり激しく、おまけにキスの時もエッチの時も水音に変化ナシ!なのはいかがなものかと……。
(ちゅーとえっちでは音違うよね……?)


さくさく遊べてエッチも濃い目、色んなキャラを落として楽しみたい!という方にお薦めです♪


2005/11/10