●●　「あすか！〜僕ら星灯高校野球団〜」ゲーム感想 　●●

あすか! ~僕ら星灯高校野球団~ まどか 2010-11-26 売り上げランキング : 2170 Amazonで詳しく見る by G-Tools

全年齢乙女PCゲームブランド「まどか」のデビュー作です。
18禁乙女ゲーでは先駆け的なブランドとしておなじみ、「美蕾」の妹ブランドです。
体験版をプレイしてみて、部員の少ない野球部がどうなったのか気になったので、買ってみました。
ソフマップのポイントがいくらかあったので、ショップ特典付きで購入しましたｖ


星灯町(せいとうちょう)の高校に通う、２年生の空谷あすか(名前変更可)は、しっかり者の兄、仲のいい弟と共に、商店街にある喫茶店「スカイブルー」を切り盛りしていた。
そんな喫茶店にやってくるのは、同じ町に住む、幼なじみの男の子たち。
神社の息子の焔大地、寺の息子の水瀬蓮、ケーキ屋の息子の風元七生、本屋の息子、鳴海瀬奈、理髪店の息子、上地湊。
個性豊かな幼なじみたちと、平和で楽しい毎日を送っていたが、商店街はさびれゆく一方。
そんな商店街を再興するために、かつては強かった、今は部員数さえおぼつかない野球部を立て直して、甲子園を目指すことになるが――！？


お前を、甲子園へ連れて行ってやるよ……！

一言でこのゲームを言うと、そう言うゲームです。
いやあ、タッちゃんじゃなくても、このセリフは魔法の言葉って言うか、グッとくるセリフですよね〜！
実際に、行ける、行けない、は問題じゃなくて、このセリフを宣言するだけで、もう青春がほとばしってくると言いましょうか。
別に、国立競技場でも花園でもいいわけなんですが、知名度的に(？)言うなら、やっぱり、『甲子園』っていうのは、インパクトがあって、かつ深く心に響くキーワードだよな、と改めて思いました。


「美蕾」の姉妹ブランドなだけあって、システム周りは美蕾と同じで、使いやすかったです。
特に、一気に既読を飛ばせる「ジャンプ」は便利ですね。
ディスクレスプレイは不可です。
起動時にのみ、ディスク認証を求められるので、ゲーム開始後は、ディスクは抜いてプレイしてました。
おまけも、キャラ別にメモリー、ギャラリー、エンドリストと用意されていて、見やすかったです。
1キャラに付きエンドがベストエンドとノーマルエンド(バッドと言うよりも、ノーマルだと思います)の２つあるのですが、両方見ると、「未来予想図」で、攻略キャラとのその後の未来を、攻略したキャラが3分ほど語るオマケが聞けるようになります。
サブキャラ含めて全キャラクリアすると(おそらく、メイン・サブキャラすべてのベストエンドを見た後ではないかと……)、タイトル画面から、おまけシナリオ(選択肢なし)の、After Storyという、ゲーム後のお話(誰ともくっついていない、ゲームにはない展開のその後)が見られます。
そこまで読むと、すべてのメモリー、ギャラリー、エンドリストが埋まり、「未来予想図」に、サブキャラ６人分が追加されます。

このゲームは２枚組で、１枚がDVDのゲームディスク、２枚目が封入特典の「激甘」ドラマCD(囁きボイス集)で、メインキャラ＆サブキャラ総勢１２名の「告白」＆「愛してる」ボイスが聞けます。
１キャラに付き「告白」「愛してる」の２種類、各３分ずつくらいの囁きが入っています。
３分と言うと大して長くないように感じますが、実際に聞いてみると、３分の囁きって、結構長くて、それが１２名分あるので、かなり聞きごたえがありました！
全部聞くと、７０分ちょっとあります。
「激甘」というだけあって、どれも、甘〜いです！
残念ながら攻略できなかったキャラも甘く囁いてくれるので、お得ですよ！
本編のネタバレは特にありませんが、倉岡透先輩み、ちょっとルートの内容に触れますので、やっぱりゲームフルコンプ後に聞いた方がいいと思います。
その方が、感慨も増すでしょうしねｖ

プレイ時間は、１周にかかった時間が、ボイスをほぼ飛ばさず聞いて、文字送りノーウェイトで、９時間ほどでした。
２周目からは、既読スキップ(ジャンプ)を使って、４時間〜２時間半ほど。
総プレイ時間は２４時間半くらいでしょうか。
キャラ攻略が進むにつれ、既読スキップ出来る共通ルートが増えていくので、プレイ時間が短くなっていきます。
エンド数は、各キャラ２つずつですが、もう１つのエンドは既読スキップを使って５〜７分ほどで回収できるので、姉ブランドの「美蕾」ほどのボリュームを求めると、ちょっと肩すかしを食うかもしれません。
でも、封入特典のCDを含めて、おまけシナリオなどが充実していたので、個人的には満足のゆく長さでした。
攻略キャラは、メインの５人だけかと思っていたら、サブキャラの途中で引っ越してしまう３年生の前キャプテン、倉岡透先輩が落とせたのが嬉しいサプライズでした！
どんな少女漫画に出てきてもおかしくない、先輩らしい先輩キャラだったので、攻略出来て本当にうれしかったです〜！！
欲を言えば、敵校の、帝月南の直江涼介も声は平川大輔さんだし、スマートでカッコ良かったので、ぜひ攻略したかったですね。
封入特典のCDを聞いて、しみじみと攻略したかった……！と、思いました。

スチルは、差分抜きで１０１枚。
１枚はコンプおまけで、公式サイトでも見られるものです。
キャラによるばらつきもそれほどなく、差分もそれなりにありました。
デートスチルも、キススチルも、それぞれに可愛かったです。
アップだけじゃなく、全身図な構図の物もありましたし、野球シーンのスチル含めて、どれも良かったと思いますｖ
ボイスは、主人公以外、サブキャラ含めてフルボイスです。
主人公にボイスがつくのって、１８禁乙女ゲーに限るんでしょうかね……。
主人公にもボイスが欲しかったなあ。(そして、デフォルトネーム呼びが欲しかった……！)
女性向けゲームではおなじみの声優さんばかりなので、安心して聞けましたｖ

内容は、一番初めにも書きましたが、甲子園！
この一言に尽きる感じで。
商店街の復興はともかく、この「甲子園を目指す野球部員たちと、マネージャーな主人公の青春ラブストーリー」としてのお話はしっかりと成立してぶれることなく、楽しめました。
マネージャーとして一生懸命な主人公は、好印象でした〜。
とはいえ、乙女ゲーなので、野球以外の、恋愛面もちゃんと描かれていましたので、ご安心を。
このゲームの売りである、「全員幼なじみ」という設定も、きちんと活かされていました。
幼なじみというだけあって(一部のキャラを除き)、最初から新密度が割と高めの状態でスタートするので、攻略キャラを主人公が意識してゆく過程も自然で、恋愛してるな〜という感じで楽しめました。
デートらしいデートじゃなくても、帰りを一緒に歩く、それだけでも高校生らしいほのぼのとしたラブが漂っていて、和みました。
もちろん、ちゃんとしたデーとイベントもあるし、キスシーンもありますが、登下校シーンや、野球部でマネージャーをしている様子も、いい雰囲気で、同じくらいに好きでした。


何かにひたむきに、一生懸命にやっている姿って、いいな。
恋愛だけじゃなくて、部活に打ち込む姿にも、爽やかな感動を覚えるゲームでした。
お薦めの、甲子園乙女ゲームですよ〜！


ソフマップのショップ特典ドラマCD、「あなたと過ごすドラマCD　秋〜癒しの恋と愛〜」は、瀬奈と、兄の陽斗と弟の光の３人が出てくるドラマCDです。
ショップ特典だからまあせいぜい１５分、長くても２０分くらいかな……。
と、思っていたら、８トラック、５０分くらいと、フツーに売ってるドラマCDと変わらないくらいのボリュームでした。
内容は、最初のトラックの、３人が出てくる文化祭のドラマ以外は、それほど、「秋」って感じの内容ではありませんでしたが、瀬奈とデートしたり、心配性な弟と話したり、お兄ちゃんとほのぼのと昔の写真を眺めたりと、「癒し」なミニドラマ集(１トラック５〜７分程)でした。
おそらく、他のショップ特典も同じくらいボリュームがあると思われますので、今から購入予定の方は、ショップ特典が残っているところで購入するのをお薦めします！