水晶振動子(Xtal 1-b)

自己満足の ガラクタ 博物館  (0608)

【 何とも 珍しくない ガラクタたち! ラジオパーツに 留まらないのが 珍しい 】 

 

角形3本足の仲間たちです。
これらは1960年頃まで使われた製品と思われますが日本製の1例を除いて製造時期の詳細は不明です。

圧接電極構造で大型のユニットが組み込まれています。

BENDIX MX9A    59(76)X40X29
1558.75KC 22℃
3105KC,4235KC,4385KC

GE社のVC-5タイプです。
このタイプはRCA、CBVJ(正式名不明)、金石舎などでも作られています。
型式名もVC-5のサフィックスは色々あるようです。 CR-16/U、CR-16B/U、T-412/ART-13B(航空機用?)の型番もありますがこれにはいずれの型番も付与されていません。

GE   55(70)X41X31
100KC
 

RCA社の製品です。今でもジャンクとして多く見掛ける製品です。
これはcrystalの表面に金電極を蒸着して両側から針状のピンで圧接しています。
圧接電極から線支持電極(ワイヤマウント)に移行する過渡期の製品と思われます。

RCA  VC-5-M   53(71)X41X30
100KC,80.86KC

線支持型です。
ケースはベークライトのくり抜きですが同じメーカの次の展示とは構造が大きく違います。 

CBVJ  CR-16/U   54(70)X41X30
90.90800KC

圧接電極型です。
ケースはベークライトのくり抜きです。 

CBVJ  T-412/ART-13B   54(71)X41X30
500.000KC

気密封止の金属ケースに封入された製品です。 

CCSO  CR-16B/U   52(67)X41X30
90.908KC

これはVC-5をモディファイしたモノと思われます。
ワイヤマウント方式を採用しています。
この製品は電極接続部が黒く見えますが導電接着剤による組み立てと思われます。 保管が悪かったせいか後日カラカラと音がするので点検したところ電極が脱落していました。
初期のワイヤマウント製品にはよく見られる故障です。
ジャンク屋の店頭でケースを軽くはじいてブーンと響くような音がすれば良品と判定したことを思い出します。

金石舎 V-51   51(68)X40X30
100KC
昭和35年2月(Feb. 1960)


周波数が更新されています。アマチュアの細工ではないでしょう。

これは TYPE 1-C で別のシリーズですが形状が似ているのでここに入れました。この銘板は正規の手続きを経て周波数を更新しているようです。またソケットが真空管のUY(5ピン)を使用しているのも珍しいです。
水晶振動子が一般化した時既に真空管はUSベースのGT管時代になっていたのでしょう。
ST管ベースのXtalは比較的少ない存在です。