水晶振動子(Xtal 1-k)

自己満足の ガラクタ 博物館  (0608)

【 何とも 珍しくない ガラクタたち! ラジオパーツに 留まらないのが 珍しい 】 

ガラス管タイプの製品です。 これらのほとんどは恒温槽で使用されます。そのため単体(常温)で使用した場合目的の周波数で使えないことがあります。 また恒温槽等に組み込むため真空管ベースを付けずリード線引き出しの製品も多く見られます。
この製品も1-j同様内部が見えますから周波数と水晶片の関係がよく判ります。

円盤形の水晶を使っています。左側の3点はリード線引き出しです。 円盤形水晶を使うため横幅が広くなり小型の割に太めでmt9ピンサイズの製品もあります。

左から
VN-24 1000kHz NDK 22φX35 昭和45年1月
  ※リード線タイプは本体サイズのみ表示します。
  使用温度が表示されていませんが高温環境で使用されたのでしょう。
  保護チュウブが変色しています。
VN-24 1000kHz NDK 22φX35 昭和44年5月 上と同じ規格の製品です。
OMA-2401 4201KC NEC 18X35 1967-12
LN 3579.545KC 21X47 mt9pin KSS 昭和40年10月
型式不明 1000kHz 21X40 mt9pin  *恒温槽に組み込まれて出荷された製品でしょうかなにも記載されて無く周波数は実測値です。右側写真参照。
NG**** 9.86611MC 18X45 mt7pin KSS 昭和37年11月
NG8372 8961.111kHz19X34 mt7pin NEC 1968-6

角形の水晶片を使った製品です。 周波数帯は1MHz以下がその範囲です。

周波数表示の単位文字は製品に記載されているとおりに大文字小文字も表示しています。 表示のない場合はkHz、MHzを適宜使用しています。
サイズ表示は接続pinは含まない概寸です。
時部分を表示する時は(カッコ)を使用しています。

KΓ-PB 38.73kHz(実測値) 23X95 mt9pin メーカ不詳 1976-06
VM-19 96kHz 19X89 mt7pin NDK 1978-12
T-9D 100KC 29X54 Northern Engineering Laboratories 
U-73 240.000KC 23X70 mt9pin 富士通(Siemens?刻印が不鮮明のため誤記の可能性有り)
L006 182.345kHz 18X62 mt7pin 富士通(Siemens?刻印が不鮮明のため誤記の可能性有り)
L-1 181.8kc18X45 mt7pin KSS 
L-1 324.931412KC 18X45 mt7pin KSS 昭和41年12月

 

水晶片の発振モードが違うために電極構造が違います。

H017 124.000KHZ
 27X96(109) 8pin Kris.Bv
L-4 10.000KC
 18X83 mt7pin KSS
L-3相当 10KC
 18X75 mt7pin KSS 1959-8
L-4 16.800kc
 18X83 mt7pin KSS
L-3 20.000KC
 18X75 mt7pin KSS
XB-2013 48.00kHz
 19X58 mt7pin NDK 1973-6 

さらに低い周波数の水晶振動子です。

L-5 5600C/S
 18X98 mt7pin KSS 1987-10
L-4 4.000kHz
 18X83 mt7pin KSS
型式不詳 6.4kHz
 19X64 
OFM-V 10KC
 19X60 mt7pin KCC
VM-15 11.52KC
 19X50 mt7pin NDK 昭和39年5月

このような水晶は今後作られることはないでしょう!


*小さいのは参考品・時計用32.768kHz

この水晶振動子、左、中・1920C/S、右・1000C/Sです。

発振させて耳を近づけるとピーという音が聞こえます。 人間に聞こえる周波数帯ですから当然といえますがこんなに低い周波数の水晶はとても作りにくいのです。
水晶振動子は圧電現象で水晶が機械的に振動しますから大きさや厚さで製造上の制約を受けます。作りやすい大きさは数100kHz〜数MHzの振動板です。
このサンプルのような周波数では標準的なATカットでは実現できないのでしょう。
これをよく見ると音叉の形をしています。
学校等にある音叉を逆さまにしたような形がお判りでしょうか。クオーツ時計の中に入っている水晶もこのような音叉型です。
低い周波数の発振子はカットの方法を変えても大きくなります。これは物理的な現象を利用してますから致し方ないことです。

最近は電子回路技術の進歩で作りやすい周波数の水晶発振器から好みの周波数を作ることが出来ます。
もうこんな難しい水晶は必要ないのです。
それに加え水晶が機械的に弱いことなども一つの要因で姿を消す運命にあると思います。

LU-3 1920C/S 18X73(80) KSS
 昭和45年4月(発振回路に記載)

LU-4  1000C/S  18X83(90)  KSS
  製造日記載無し

この写真何かお気づきでしょうか?

7pinのMT菅ですね。球の形がチョット違いますけど! 
そうですこれはMARCONI(英国)の製品で頭頂部が国産とは違った趣があります。
しかし、左は普通のガラス管封入のXtalですが右側は何と2つのXtalが入っているのです。
写真では分かり難いですが如何でしょう。
確かに複数のXtalを組み込むことは可能ですが単なる省スペースが目的かその他の理由があるのかは不明です。

左:4970.896KC/S MARCONI
右:4876.453KC/S;4937.564KC/S MARCONI

不思議な製品です。

9pin MT管サイズ、長さは約80mmです。
内部には金メッキされた水晶片が組み込まれ4,9pinに接続されています。さらに9pin側にはリード線が接続され頭頂部より外部に引き出されています。リード線は約20cmもあります。引き出し口は気密封止ではなさそうです。
不安定ですが110kHz付近で発振します。
水晶片の大きさ、厚さから考え水晶片の固有周波数ではないように思います。

さてこれはどう云うものでしょう。
水晶片を利用した何かのセンサ??
あるいは試作品??

メーカ名はもちろん周波数など何も書かれていません。

NECの恒温槽専用のガラス管入りです。
扁平のガラス管に封入しリード線引き出しです。


2.6kHz 1972-2
96X20X15
 1972-2
12kHz 1970-6
96X20X15
 1970-6
15.85kc 1962-12 87X20X15
 1962-12
19.85kc 1962-12 78X20X15
 1962-12
23.85kc 1963-1 66X20X15
 1963-1

ガラス封止の製品にもこんな小さいモノがあります。

100kHz  9.3X43
 サブミニチュア管サイズ ロシア
40.333/3MHz他  13X11X4.5
  HC18/U相当 PHILIPS
26.59083MHz他 19X21X9
 HC6/W相当 TTW、QK
107.0208/9Mhz他 19X19X9
  HC6/U相当 Siemens,PHLIPS
下段左
12.0MHz  12.5X13X3.2
  DIP4pin TEW