MUSEUM for junk  雑品館
捨てられずにしまってあったゴミのようなモノです。

自己満足の ガラクタ 博物館

【 何とも 珍しくない ガラクタたち! ラジオパーツに 留まらないのが 珍しい 】 

S セレン(selenium)整流器 

鉄板にセレンを蒸着して整流作用を持たせたモノです。
電極のサイズは1枚あたり50X68mmの大きさで12V、500mA程度の電流を流せると思います。この整流器は8枚で2組のブリッジ整流回路を構成し並列にして24V,1A程度の整流器として使われたようです。
セレン整流器は主にリレーの電源などに使われましたが真空管ラジオの整流管の代わりに使った例もあります。真空管の整流器が高電圧で使われたのに対し低い電圧ではほとんどこのセレン整流器が使われました。
1960年頃から次第にシリコンダイオードに置き換えられました。シリコンダイオードは高電圧回路にも対応したので真空管整流器も衰退しました。
同じような整流器に亜酸化銅を使ったモノがあります。これは主に直流計器を交流で使うための整流器として使われました。(ja1cvf 0610)

12F代用セレン

高価だった整流管12Fの代用品として戦後物資の不足した時代に使われたモノです。
セレンを直列(この場合13枚)にして耐圧を高めたモノです。
直列数が多いため電圧バランスが悪くなり必ずしも安定に動作するモノではなく粗悪品も多く出回りました。
真空管が潤沢に出回るようになると、いつの間にか姿を消した商品です。

(ja1cvf 0902)

メータ用セレン(亜酸化銅整流器)

これはセレンの名前で呼ばれてましたが亜酸化銅整流器と思われます。主にテスタなどの交流電圧測定用などに使われたモノです。
使用電流が小さいので小型になっています。
亜酸化銅整流器の特性などはよく判りません。微少電流回路に使われた経緯からすると障壁電圧が小さいと思われますが詳細は未確認です。
45円の値札が付いていますが昭和35年前後と思われます。40年代になりますとゲルマニュウムダイオード(シリコン?)などが使われはじめました。
(ja1cvf 0903)