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 願行寺にある立木薬師如来像は、市指定有形文化財のひとつで、この地域の木喰様として親しまれている。作者の木喰上人は、江戸時代の中期頃木喰戒という修業をつんで全国を行脚し微笑仏といわれる仏像を数多く作った人物である。1797年から1799年にかけて防長路を巡った上人は各地に多数の彫刻を残しているが、この地域にも7体の像が伝えられている。そのうちの1体である薬師如来像は境内のカヤの立木にじかに刻まれており、我が国初の立木仏ともいわれている。また県内では唯一の立木仏として貴重な存在である。
 幹まわり4mあまり、樹高20mはあろうかというカヤの木は像を包みこむようにして洞穴を形づくり、人々から「耳のお薬師さま」と崇められ、備え付けの竹の棒の端はお薬師様の口と自分の耳に付けると「耳が良くなる」と言われています。樹齢の古さを示す苔むした樹幹と200年もの間、静かにたたずんでいる像との調和が見事である。