*プロローグ*




発売当時、BLゲーの存在自体を知らなかった前作と違い(エロゲ専門^^;;)、2は一応発売日に購入したのですが、時間的制約もあって、すぐには手を着けませんでした。そもそも、セレ白ない時点で、食事や睡眠削ってまでプレイする気は失せてます。発売から一定期間が経てば、きっとネット上に詳しい攻略情報が載るでしょう。ええ、端から攻略サイト狙いの姑息なワタシ(最低)。だって、直前までやってたマリオ&ルイージRPGで気力を使い果たして(え?時間なかったんじゃ)、もう当分RPGやりたくない気分だったんだも〜ん。ただでも、アクションorシミュレーション要素のない、一般的なRPGは鬼門なのに(FF・ドラクエ・幻水全て即挫折)。。


かといって、新鮮な気持ちでイベントを味わいたいから、一切の情報をシャットアウトなどという、殊勝な心がけは微塵もありまてん。むしろ事前情報皆無で、致命的な地雷を踏んだら、受ける衝撃も1千1万倍。それだけは避けたいと、毎日、他サイトさまのプレイ日記を食い入るごとく読み耽ったのですが(その時間でゲームやれや)、白鳳さんの登場は遅めらしいし、しかもあろうことか、好感度アップや同情の声が集まっている模様(をい)。チキンなワタシは、やや腰が退けて来るのを感じました。しかし、著しく特殊な嗜好のワタシに、世間一般の萌えや感性は当てはまりません(;;)。実際プレイしたら、意外にストライクゾーン真っ直中かもしれないし(ムダに前向き)、仮に微妙だったとしても、やってみないことにはあれこれ批判する資格はないでしょう。そこで、マップ付きの攻略サイトを見つけたのを機に(こういうセコい技だけは得意・笑)、思い切ってプレイ開始することにしました。


前作では早々とダンジョン1で登場してくれた白鳳さんですが、今作は遺跡3まで出て来ません。せめて、おやびんにだけでも会いたいと、盗賊団が出る遺跡2目指して、黙々と進めようとしたのですが・・・・・詳細マップ参照しても、超めんどくさいんじゃ〜(><)。とっとと白鳳たんを出せ〜、白鳳たんを〜(血の叫び)!!RPG&剣と魔法とファンタジー世界、どちらもまるっきり興味ないワタシが王レベにはまったのは、ひとえに白鳳たんの性悪なカワイコちゃんぶりに、惚れ込んだからなんじゃ〜(いや、おやびんのへたれぶりや男の子モンスターも目当てでしゅが)!!世間さまからファン失格と罵られようが、正直、主従しか出てこない展開は辛いんだよう(泣)。はあ、男の子モンスターときゃんきゃん党がいなければ、マジで挫折してたかもしれまてん。。あんまり寂しいので、幻の白鳳さん登場シーンを、勝手に思い浮かべてみました(もはや完全に現実逃避)。


自由都市地帯の田舎道を、一台のうしバスがかろかろと走っていた。窓に広がるのどかな田園風景。微かな揺れが心地よいリズムとなり、穏やかな陽光も手伝って、居眠りしている乗客も見受けられる。そんな中、カナンとセレストは昼食のサンドウイッチを食べ始めた。リグナム王子の友人で、現在、ヒライナガオの都市長をしているローウェルから、使者がつかわされたのは昨日のことだ。彼の国で起こった地殻変動の原因を調査するため、急遽、カナンとセレストがヒライナガオに派遣されることになった。ただし、彼らは行動に支障が出ないよう身分を隠し、あくまでも1冒険者として、バスに乗り込んでいる。
「こんな揺れる中で、食事を取ることなんてないものな。ちょっとわくわくする」
「あ、よそ見をなさっていては・・・大きく揺れたらお茶がこぼれますよ」
セレストの注意が終わるやいなや、不意にバスが急停車した。
「うわっ」
「大丈夫ですか、カナン様」
従者が素早く手を添えたから、事なきを得たものの、危うくお茶をぶちまけるところだった。次の停留所はまだ遥か先だ。子供か農夫でも横断したのかなと思い、ふたりが窓から前方を見遣ると、紅いチャイナドレスを来た長身の女性が、御者と話していた。つばの広いレース帽を被っているので、顔は分からないが、御者がしきりに照れている姿を見る限り、かなりの美女のようだ。スリットから覗く雪色の脚が眩しい。
「近辺の住人とは思えませんね」
「おっ、ドアが開いたぞ」
他地区のうしバスはともかく、この路線では停留所外でもお年寄りや子供連れが走って来ると、つい乗車を認めてしまう場合が多かった。こういうアバウトなところも、のんきな田舎町の良さだろう。優雅な物腰でバスに乗り込んだ麗人に、皆の視線が集中する。
「あれっ」
大きなつばからはみ出た艶めかしい唇に、セレストはなぜか既視感を覚えた。胸騒ぎに戸惑う間もなく、彼女は一直線にカナンとセレストのところまでやって来た。
「失礼、ここ開いてます?」
「いや。すまんが、この席は二人掛けだから一杯だ」
「前後なら空席ですよ」
美脚に視線を泳がせつつ、答えたふたりだったが、相手はお構いなしでセレストの足元ににじり寄ってきた。
「おや、最高の場所が空いているじゃないですか」
言い終わらないうち、チャイナドレスの細腰がセレストの膝の上にどっかり降ろされたではないか。
「うわわわわっ、な、な、何ですかっ」
度肝を抜かれたセレストが振り上げた手はつばに当たり、飛んだ帽子はふわりと床に舞い落ちた。瞳に飛び込んだのは、忘れもしない銀色の髪と真紅の瞳。あでやかな大輪の花が眼前でほころぶ。
「セレスト、お久しぶり〜v」
「は、白鳳さんっ」
しなやかな腕がセレストの首筋に蔓のように巻き付いた。



「まさか、お前だったとはなあ」
セレストの驚愕に引き換え、カナンは案外淡々としており、食べかけのハムサンドをおもむろに囓った。特に従者を助ける気もないらしい。
「坊ちゃんもお変わりなく」
「そもそも、なぜ白鳳さんがドレスなんて着てるんですかっ」
「効果的にヒッチハイクするには、御者の注意を引かないと」
「ドレス姿で注意を引くって、ひ、ひょっとしたら・・・・・」
脳内にぱっとおぞましい画像が浮かんだが、苦労人の前に常識人であるセレストは、続きを口に出す勇気はなかった。
「もちろん、バスが近づいた時、思いっ切り太股を露わにして、御者を挑発したに決まってるじゃないですか」
「はあ。。」
悲しいかな、頭に映った光景通りだった。
「うふふ、私のお色気に当てられて、バスは当然急停車♪」
得意げにまくし立てる白鳳に、カナンが横からぼそっと囁いた。
「色気じゃなくて、毒気に当てられたということもありうるぞ」
「坊ちゃんには、まだオトナの色気は理解できないみたいですねえ」
白鳳はセレストにしがみついたたまま、組んだ右足をぶらぶらさせている。以前の経緯など、何もかも忘れきってしまったかのようだ。
「しかし、全く悪びれないヤツだな」
「だって、ここはルーキウスじゃありませんし、坊ちゃんたちの格好から察するに、どうせお忍びの旅なんでしょう」
「まあ、そんなところだ。お前は相変わらず男の子モンスターを集めているのか」
「ええ。ヒライナガオには今まで捕獲したことのない種類もいるので楽しみです」
どうやら目的地まで一緒らしい。もっとも、カナンとセレストは遺跡調査が主目的なので、今度はダンジョン内でライバルとして争う場面もあるまい。
「ところで、スイくんはどうしたんですか」
白鳳に似た雰囲気を感じながら、相手の確定を躊躇ったのは、緑の小動物が不在だったからだ。
「次の停留所にいる神風に預けてます。そうそう、朝こしらえたお弁当もあるんですよ。良かったら、セレストや坊ちゃんもいかがですか」
「おお、それはいい。お前の料理は美味いからな」
「ありがとうございます、白鳳さん」
わざわざこんな酔狂な真似をしなくても、停留所で普通に乗車すれば、と半ば呆れつつ、セレストは膝の上の白鳳に謝意を述べた。
「それにしても、ここでセレストと会えるなんて、やはり私たちは運命の赤いワイヤーで結ばれているんですねえv」
偶然の再会に浮かれポンチの白鳳は、セレストの唇に自分のそれを重ねるべく、上体をぐぐっと傾けた。たおやかな手に似合わぬ剛力が、青い頭を押さえ付ける。
「うわっ、は、白鳳さんっ・・・そ、そろそろ降りてくださいませんか」
「イヤです。ここは私専用の指定席ですから」
「聞いたか。指定席だそうだ」
紅唇にきっぱり拒絶され、困り果てるセレストを尻目に、カナンがあっけらかんと言いかけた。
「そんなっ、カナン様、他人事みたいに」
「他人事だからな」
「うううっ」
頼みの綱の主君は完全に面白がっている。己の実力を顧みず、久々のダンジョンにやる気満々のカナンの世話だけでも大変なのに、真性××者の白鳳まで加わったら、遺跡調査どころではない。激しい気苦労の渦に翻弄され、セレストの意識は徐々に遠のいて行くのだった。。


閑話休題(;^^)ヘ..。ヒライナガオに到着したら、操作説明を兼ねた簡単なダンジョンを経て、無事にローウェルと再会します。ダンジョンのユニットがカナンさまだけなのが、ちょっと残念。パーティーメンバー数珠繋ぎで移動してくれたら(主従以外の同行者がいれば、そのキャラも)、めっさ可愛いのになあ。その晩、カナンが使ったレベル連動の指輪で、哀れセレストはまたもやレベル2に。だけど、指輪で連動可能なレベルって、戦闘関係だけなのでしょうか。もし、別の技能に関する連動が出来たら、面白そう。白鳳さんなら、もちろん××レベル連動でしょう。相手を白鳳さんと同等のレベルにして、テクニシャン同士の濃厚な差しつ差されつも良し、逆に白鳳さんが初な相手と同じレベルになれば、生まれたての雛のような初々しい白鳳さんが堪能出来ますv今思うと、セレ白EDのときの白鳳さんは、えろレベル連動の指輪(基準値セレスト)でも付けていたのかしらん(笑)?



  

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