学校には通っているものの、ネルフを寿退職した今、カヲルちゃんは結構のんびりと主婦生活を満喫しています。司令の帰りが遅いのをいいことに日中はゲーム三昧、お昼寝三昧。けれどもいくら好き放題にしていても、やっぱり愛する司令のいない時間はどこか物足りなさを感じます。そんなカヲルちゃんの何よりの楽しみはお昼寝の最中に見るステキな夢です。なにしろ夢の中ですからもうなんでもあり!!どんな物語や映画よりもエキサイティングでロマンティックなふたりのお話が日々繰り広げられているのです。万が一途中で目覚めてしまっても大丈夫。再び床に着きさえすれば、使徒の不思議な能力で必ず続きが見られます。


そして司令が帰宅するやいなや、カヲルちゃんはすっ飛んでいって本日見たらぶらぶな夢の全ストーリーを身振り手振りを交えながら大興奮で語ります。そんな無邪気なカヲルちゃんが可愛くて、一部始終を顔をほころばせながら聞いてあげていた司令ですが、最近あることに気がつきました。どうも最近の食卓に出されるのはサンドウィッチや雑炊のような簡単なものばかり。お料理教室で鍛えた技の10分の1も使っていません。いったいどうしたことなのかとカヲルちゃんに尋ねてみれば、「だっていっぱい司令の夢を見たいから午後のほとんどをお昼寝の時間に当ててるんだ。明日はどんなカッコイイ司令に会えるかな〜♪」と喜び勇んで答えるではありませんか。”本末転倒”の四文字がくっきりと脳裏に浮かぶ司令。しかし、カヲルちゃんの嬉しそうな顔を見ていると、頭ごなしに叱るのもどうも躊躇われてしまうのでした(^^;;)。

夢見るために家事する間も惜しんで寝まくるカヲルちゃんのせいで最近ごはんは手抜き気味(ーー;;)。

+カヲルちゃんの独白+

今日も5時間もお昼寝しちゃった。夢の中で僕たちは白鳥の湖を踊ったんだ。もち、僕がオデット姫で司令が王子様。客観的に見ても本当にお似合いのふたりだよねえ(#^.^#)。現実では今からバレエの修行なんてとても出来ないけれど、その点夢だったらすぐに望みが叶ってホントに都合が良いなあ。昨日はアラブのハーレムに売り飛ばされちゃった僕を司令が命を賭けて助けてくれたんだ。一昨日はお忍びで街に繰り出した王女様の僕と新聞記者の司令との淡いラブストーリーだったっけ。


だけど1日の時間が限られているのが悔しいなあ。もっともっと司令とのいろいろな物語を楽しみたいのに。最近はゲームをする間も惜しんでお昼寝に勤しんでいるけど、僕的には全然物足りない。さすがに司令の晩ご飯を作らないわけにはいかないしねえ。近頃すっかり手抜きになってしまっているけど、司令は文句ひとつ言わないで食べてくれてる。僕の話もイヤな顔ひとつせず聞いてくれる。ふふふふふ、やっぱり僕にベタ惚れなんだ。だけど、夢の中の司令に夢中になるあまり、現実の司令をないがしろにするわけにはいけないよね。料理教室も基本科を終えて、普通科へ進むことだし、明日はもうちょっと気合の入った食事を作ってあげよっと(^o^)。

+碇司令の独白+

カヲルの語るあまりにも美化され切った私の話を聞くとどうしても怒れん・・・・・(;^^)ヘ..。

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