毎日家にいるのにゲーム三昧で、ちっとも働かないカヲルちゃん。せっかく結婚したのに毎日コンビニ弁当では、司令もたまりません。新品の調理器具も泣いています。とうとうたまりかねて、「たまには料理くらいしたらどうだ?」とカヲルちゃんに言ってみました。
掃除や洗濯は一生やりたくないカヲルちゃんですが、料理ならチャレンジしてみてもいいような気がします。やっぱり新婚家庭のイメージは新妻の手料理です。包丁にさわったこともないカヲルちゃんでしたが、本を読めばなんとかなるだろうと思い、安直な気持ちで食事をこしらえ始めました。
もちろん、世の中はそんなに甘いものではありません。初めての料理は大失敗。しかも、一目見ただけで顔をそむけたくなるようなシロモノがお皿にのっかっている始末です。カヲルちゃんは(これ、食べられるのかな?)と素朴な疑問を抱きましたが、自分では間違っても口にしたくなかったので、味見もせずに堂々と司令の待つ食卓へ運んで行きました。
テーブルに置かれたものが目に入った瞬間、顔にタテ線が入りそうになった司令ですが、一応はカヲルちゃんの手料理だし、ひどいのは見かけだけで、もしかしたら味はいいのかもしれない、と精一杯好意的に解釈して、口に運んでみました。・・・・・・・・・・生まれてこのかたこんな不味いものを・・・・・・・・いや、これを食べ物の範疇に入れて良いのかどうかもわからない・・・・・・・・・それほど、こっぴどいデキでした。
それでも、愛しいカヲルちゃんの気持ちを考えて、吐き出したいのをガマンしていると、「あ、これ食べられたんだ〜。」と能天気なカヲルちゃんのセリフ。「(メ-_-)・・・・・・・お前は、味見をしなかったのか・・・・・・・。」腹立ちをぐっとこらえて司令は尋ねました。「うん。だって、こんな気持ち悪いもの口にしたくないもん。僕、お寿司の特上取っちゃったよ。いいでしょ、エヘヘ(^o^)。」これで、怒らないリリンが果たして世の中に存在するでしょうか。
「ばかもん(`ヘ´)!!!!!」司令に思いっきり怒鳴られて、カヲルちゃんはもうびっくり。なにしろつきあいはじめてから1度たりとも叱られたことがなかったのです。カヲルちゃんはいっぱいいっぱい泣きました。こんなことで大スキな司令に嫌われてしまうなんて耐えられません。振り返れば、今まであまりにもお調子に乗りすぎていたようです。
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