鎌倉の鶴ケ岡八幡宮、京都の賀茂神社と共に、わが国三大流鏑馬の一つといわれる大町流鏑馬の特徴は「ボボ」と呼ばれる射手が5才位から9才位の童子であること。射手装束に身をかためた十騎の凛々しい少年と射隊は大町ならではの伝統の風物詩です。
左上の、羅紗布に本金糸刺繍をあしらった装束は渡辺完鼓作。
いーずら大町特産館館長渡辺のもう一つの顔は、工芸作家です。
7月29日、日中本通りを巡行した6台の舞台は、夜には神社境内で本囃子奉納を行います。
夏の夜空にそれぞれの囃子の音色が響きわたります。
それそれの町内の「大町舞台囃子」を録音したCDが、大町市立図書館で貸し出されています。 |
|
舞台巡行 |
街道の歴史と人々の暮らしを紹介する「塩の道博物館」隣に「やぶさめ会館」があり、大町流鏑馬の資料がご覧いただけます。 |
|
塩の道博物館 |
|
|
5月のかわら版にも掲載いたしましたが、5月19日から28日まで、新宿の紀伊國屋サザンシアターにおいて文学座「龍の伝説」の公演が行われました。
原作は石原裕次郎の映画が空前のヒットとなった木本正次の「黒部の太陽」(ちなみに今年は石原裕次郎の17回忌で、「黒部の太陽」の特別上映会が東京で7月に行われます。)
今も「世紀の大事業」と語り継がれる、関西電力の黒部川第4発電所と黒部ダムの建設にかける人々の物語です。
NHKのプロジェクトXでも取り上げられ、主題歌を歌う中島みゆきが、昨年の紅白歌合戦で北アルプス直下のトンネルから生中継をして話題になったことは記憶に新しいところです。 |
|
会社存亡の危機に、労使一丸となって難事業に挑戦します |
|
酒瓶も重要な役割を担っています。 |
仕事一筋に生きる男達と、見守る家族。
破砕帯(軟弱で水を含んだやっかいな地層)にぶつかり、頓挫するトンネル工事。
迷信深く、「龍のたたり」をおそれる労働者。
ついに窮地に陥る会社、そして主人公たち・・・。
そして意外なところから破砕帯突破のヒントが見つかりトンネル竣工の日を迎えます。
今、スイッチをつければすぐに電気が利用できる私たち。この夏、電力不足が声高に叫ばれていますが、今からそう遠くない昔、人々は大変な苦労を重ねながら電気を作り出していたことがわかります。
また、日本の高度経済成長前夜、自分たちの仕事が社会的使命であると信じ、不可能とも思われた難工事に全力で立ち向かってゆく人々を描く物語は、混迷を極め、全てに投げやりなムードの漂う昨今の社会状況に対する、痛烈なメッセージのようにも感じられました。
----福島 敏雄 記---
|
|
|
|
紳士服の○○、洋服の○○ばかりが幅をきかせている昨今、一張羅という言葉もなつかしい、こうした仕立屋さんは地方都市では特に少なくなりました。
文明開化とともに、洋服はアッという間に庶民にも普及したわけですけれど、さてさて今でも畳の上で正座かあぐら、箸と茶碗でご飯をいただいている日本人のうち、はたして何人が紳士服、婦人服の歴史や思想、生活文化のバックグラウンドを識っているのだろうか?と考えこんでしまいます。
このお店は、そこまでキッチリおさえているからこそ店の灯を守っていると、うわさに聞きました。
屋根のヴィーナス像、ほほえむ小窓、ギャラリーのようなショウウィンドウにご注目。 |
|
|
|