平成15年10月1日(木)第8号発行
発行所:いーずら大町特産館
〒398-0002 長野県大町市大字大町3300-1
TEL0261-23-7511
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そばの花

大町のりんご

白いそばの花が咲く大町のそば畑
 「信州そば」と呼ばれるように「そば」は長野県を代表する特産品です。
 タデ科の1年草で、種子が「そば」の原料となる重要な作物です。 原産地は東アジアの温帯北部、バイカル湖から中国東北地方に至る冷涼地域と言われていて、中国、朝鮮から日本に渡来したとされています。、日本では5世紀半ばころに「そば」が存在していた事実が、長野県野尻湖底から採集したものを分析して明らかになっているそうです。 古くは脱穀したそばの実(そば米)を他の穀類と混ぜて食す粒食、そばがき、そば餅などの粉食、その後「そば切り」という現在のような細長いそばの食べ方が生まれたようです。
 そばは冷涼な気候に適し、生育期間が2〜3ヵ月と短いため、大町や近隣の村々で栽培されていますが、 大町では源汲、常盤などにそば畑が広がり、また仁科三湖周辺には赤いそばの花が咲く赤そばの里もあります。
 10月から11月にかけて収穫され、香り高い新そばの季節を迎えます。

社長の倉科悦治さんは4代目、専務の誠さんは5代目です

そばの花が描かれた藍染の暖簾
 大町市大黒町にある「カクサン」の屋号で親しまれている「倉科製粉所」は明治23年(1890年)に水車2台、石臼3台で創業した歴史をもつ、そば粉製造元です。
 創業以来の石臼一回転挽きという独自の伝統の技術を大切にしています。
 製粉したそば粉の9割は、手打ち蕎麦屋さんに直接おろしているということからもその品質の良さがうかがえます。
 専務の誠さんは、「心がけているのは上質な品質の安定で、生産者とのつながり、そして販売先とのつながりを大切にしています」と話していました。
 それでは、ちょっと製粉工場をのぞいてみましょう!

工場全景
@製粉工場は北アルプスを背景にしていて、工場の中は清潔感に溢れていました。
 生産者から届いた殻つきのそばの種実は「玄そば」といい、まずこれをふるいにかけて、ゴミ取り、大小の選り分け、石抜きなどをします。精選機で表面をこすり、磨いて、唐箕(とうみ)をかけて、実の重いものだけを選別します。
 
精選前の玄そばは送風冷蔵で15度で保管されています
Aきれいになった玄そばは、ふるいにかけて大きさを選別しそれぞれに皮むき機で殻を取ります。 皮むき機は実の大きさによって5種類に分かれています。

Bシフターというふるいを何行程か通りながら(殻の取れなかった実は選別され、もう一度皮むき機に戻されます)、脱穀され、選別されていきます。

6つの部屋に分かれている、大きなふるいのシフター
C殻を取り外したそばの実です。
Dそば殻は枕などに使われています。

E石臼一回転挽きによる製粉です。 風味豊かで香り高いそば粉に仕上げます。

石臼による製粉

現在30台の石臼式製粉機があります

伝統の技術です
F製粉してふるいにかけたそば粉は、最初に粉砕される胚乳部、そして胚芽、種皮の部分の歩留まりによって、風味、色、香りなど、それぞれに特長があります。
  
  左から更科、並粉、挽きぐるみ粉     
石臼一回転挽きで製粉したそば粉、7割使用の干そば安曇野

 これはそばの種実の断面図です。外側は繊維質で分離しやすい厚い殻、その内側にたんぱく質、灰分を含む種皮、でんぷんの多い胚乳、そして、たんぱく質を含むがS字状の大きな胚芽があります。 
 
 そばはアミノ酸構成が良質で、 特に、高血圧を予防するルチンを多く含み、たんぱく質、ビタミンC・Eなどに富む栄養価の高い食物です。 
 倉科製粉所では、県内産だけでは不足するため、北海道北部の幌加内町で上質の実入りの良いそばを契約栽培で育てています。
 9月に専務の倉科誠さんが訪れた大自然の中のそば畑の風景をご紹介しましょう。

全国の半分を生産する北海道

倉科製粉契約栽培の看板の前で

収穫をむかえたそば畑
倉科製粉のそば粉を使っている手打ち蕎麦屋さんは、北は青森から南は鹿児島そしてニューヨークにもあるそうです。
皆さんも、倉科製粉所の新蕎麦粉で、そば打ちに挑戦してみましょう!
 9月30日、大町葡萄の収穫がすべて完了いたしました。 8月中旬までは、どうなることかと青くなっていた冷夏でしたが、中旬以降、真夏でもこれほど暑くはないだろう!と感じてしまうほどの猛烈な残暑。 このおかげで本当に助かりました。 糖度は白の平均で16度から18度。 赤の平均で15度から17度。 まあまあでしょう。 この後は、ワインメーカーさんの手によって、すばらしいワインに変身いたします。 早くもどってきてくださいね。 まってますよ〜。
 ほんの少し、残しておいてあげましょう。 鳥さんの分です。 みんな採ってしまったらかわいそうですからね。 名残りの葡萄、鳥さんにも少しさし上げましょう。

 (お話と写真・・・by M.Y.)

山垣礼次郎さんへ
「9月号では麻倉のお話をありがとうございました。
またひとつ、おおまちを再発見した思いがします。
また何かと教えてください。」





 
 軒の四斗樽(しとだる)が目をひく筑200年以上の酒屋さんがあります。 店内にも古い雰囲気を残し、日本酒、焼酎、ビールに洋酒がひしめいています。 当主はたいへんな酒通ですので、お迷いの折にはこだわりのアドバイスを受けてから地酒やワインをお求めください。
 こだわりといえば、この店は代々続く味噌づくりでも知られています。 興味のある方は、ぜひ秘伝のサワリだけでも尋ねてみてください。 味も一入(ひとしお)ですよ。

燃える秋の渓谷美として見逃せないのが高瀬渓谷。
高瀬川テプコ館を見学して、葛温泉で秘湯気分を味わい、高瀬渓谷へ巡れば、心はすっかり秋色に染まります。
紅葉まではもう少しお待ちください。
       
高瀬川テプコ館横の流木で造ったいーずらのログハウスです。 テプコ館にご来館のときはぜひお立ち寄りください。
CLOSEのときでも、素敵なペイントが描かれています。(左) 閉まった時しか見れません。


見事な紅葉は10月中旬頃からでしょうか・・・

ここは一般車両では行けません。見学希望の方は高瀬川テプコ館へお問合せください。
 季節限定 特別純米酒【秋】
 ひやおろし
 4月にひき続き、より高い品質の農産物、農産物加工品を提供することで地域振興を図る「長野県原産地呼称制度」の、2回目の日本酒認定審査が9月18日におこなわれました。
 大町市からは、(株)薄井商店の「白馬錦名門純米酒」、「白馬錦純米酒」、「白馬錦純米吟醸」、「特別純米酒 ひやおろし」、「熟成旨口仕上げ」、「特別純米酒 米米倶楽部」、「美山錦39大吟醸」が選ばれました。

安曇野契約栽培美山錦100%使用
味覚の季節・秋に生まれる酒・・・まろやかに仕上がった「ひやおろし」は、米の旨みを十分に引き出した、やわらかな味わいのお酒です。
この季節にしか愉しむことのできないお酒です。

開かれた美術館「ギャラリーいーずら」の10月の開催予定は次のとおりです。
太谷好弘(叫峰)駅展
10月2日(木)〜10月7日(火)
「駅は万人の喜怒哀楽の思いの場である。人の一生にはドラマを作る場でもある。ローカル色には安曇野のシンボルをみる。」というテーマでの作品展です。

 

[ 開館時間10時〜17時45分(最終日は16時まで)入場無料 ]
いーずらイベント案内
いよいよ秋本番!各地で実りの秋にふさわしい催物がたくさん開催されます。 皆さん、会場でお会いしましょう!

◎まるごと長野(東京都日比谷シティ)
 10月8・9・10日
◎大町市民ふれあい広場(大町運動公園)
 10月11日 いーずら鍋の登場です
◎信州ふるさと自慢(長野市ビッグハット)
 10月18・19日
◎国際ロータリー地区大会(大町文化会館)
 10月19日
◎ミニテニス全国大会(大町運動公園)
 10月25・26日
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