243号 2018年6月20日 |
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「無期転換」を柱に取り組んだ個別春闘の結果を報告します。
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4月21日13時〜22日10時〜12時までの2日間の日程で開催された全国ユニオン主催の「草莽塾」に参加しました。(なのはなユニオン参加5名)。 今回の日程は、21日は、(1)東京ユニオン関口氏による「オルグの心得」、(2)派遣ユニオン関根氏による「団体交渉申立書作成」、(3)鈴木会長による「不当労働行為救済申立書作成」。終了後、懇親会。22日は、(4)シニアユニオン設楽氏による「組織化運動の要諦」というタイトルでの講演。 今までの草莽塾は学者や評論家・弁護士等が参加者の前でテーマについて講義、参加者から質問等を受けるような感じでしたので、本来の目的である相談員(オルグ)養成講座であることを忘れていました。今回は初日が実戦形式、2日目が講演という点で今までとは違っていました。私が加盟しているなのはなユニオンでも、次世代交流会の時に一度、例題を出されて模擬団交を実施したことがありましたが唐突すぎた為、考えも浮かばず、自身その時は意見も何も出ない状態でした。 (1)(3)(4)に関しては、資料が明瞭でとてもよかったです。(2)(3)は同じユニオンの人たちが一緒にならない状態で班別に分かれて(これがとてもよかった)各々意見を出し合って、(2)では実際、講師3名が会社側役になり、参加者が交渉する形をとりました。スケジュールの都合上、班の中で交渉内容を決める時間が5分程と少なく色々な意見が出せないのが残念でした。(3)では申立書の作成をしましたが、作成時の参考にするのは労働組合法第7条が基となっている1号(不利益取扱い)2号(団体交渉拒否)3号(支配・介入)4号(報復的不利益取り扱い)の4項目の条項があり、それを利用して作成するそうです(今回は4号を除く条項のみ利用)。実際あった3つの事件を例題に班別に話し合い、回答を出し合いました。良かった点は、相談〜交渉までの過程が理解でき発言できたことの他に、普段話さない他ユニオンの組合員と、休憩中や懇親会で会話できて、各々ユニオンに入ったいきさつ等の話を聞くことができたことです。 2日目の講演の感想ですが、初めて聞いたこともあり「目から鱗」な講演でした。現政権の雇用政策も然り、今のような雇用状態及び労組組織率減少の基礎を作った、竹中平蔵を選んだ元首相小泉にも責任あり。「脱原発」などと叫ぶ前に、雇用状態改善を先に叫んでもらいたいと思いました。また、「ナショナルセンター」などと恰好つけばかりで何もせず、非正規が増え始めても「労組は正社員しか入れない」と言い張り誤解を振りまいた連合の責任も大きいと思いました。 労組潰しの最近の傾向で、「積極的対抗」という労組加入社員より労組非加入社員を地位的・金銭的優遇にする話がありましたが、4月23日の連合会館での「20条裁判報告」の中で、JP労組の裁判判決直前に該当する手当を正社員からも外し、JP側は正社員にもその手当がないのだから争う必要がないという話を思い出し、正にこれが究極の「積極的対抗」では? と思いました。組織作りで大切なことは、仕事ができかつ労働運動を続ける気概のある人を見つけること(ハードルが高い)。言葉より、行動で示すこと。スタンドプレーは避けること。また、講演の中で印象的だった言葉は「労働者のプライドは捨てるな」。組織作りで行き詰まってくると自暴自棄になり、自身の仕事まで投げ出す人が多いのでしょうか、と思いました。また、「管理職だから」「非正規だから」と尻込みせず、積極的に組織化はすべきという言葉に、自分の職場でも組織化できるのかなと思いました。毎回そうですが、参加したかいがあったと感じた2日間でした。(清水) |
春風と共に相談件数が急増し、対応に追われている。そんな中でもというか、そんな中だから山に行きたくなる。来年の自分はわからないということもあり、今年は5月から毎月、山に行くと決めた。
当初、至仏山を予定したが7月山開きということで三条ノ湯(山小屋)をベースに雲取山と飛竜山に行く。1日目は三条の湯を目指し足慣らし。途中、猿の親子、そして珍しいことに狸にも遭遇。降り始めた小雨のなか、傘をさしならら余裕で三条の湯に到着。連休明けで客が少ないため、直行した風呂は一人占め。夕食後に小屋主・木下さんがジビエ料理「鹿肉のソテー」をふるまってくれる。鹿肉は赤身で生臭さもなくとても食べやすい。鹿が突然増えて木の根を食べてしまうことで森林がやせ細って行くことを止めるために狩猟が始まり、その鹿肉を無駄にしないということで燻製にしたり、冷凍しておきソテーにしたりなど「食」に活用するようになったと話してくれる。木下さんの自然と人間との共生の話に横笛の演奏も加わり、贅沢な山の夜となる。 2日目は登頂5回目の雲取山にピストンで登る。三条ダルミから見えた富士山、他の登山者が誰もいない頂上に感激。3日目は飛竜山に。登り始めから急登に不安を感じたが、三条ノ湯管理人"山ちゃん"が開いたという近道から頂上へ。眺望が悪いため人気がない山と言われているが、原生林の雰囲気が気にいった。そして前飛竜山に向かう道は「石楠花街道」。開花直前の蕾の可愛らしさ、開花した花の美しさに魅了される。こんな石楠花の群生に出会ったのは初めてである。やっとたどり着いた前飛竜は360度パノラマで、大好きな北アルプスを連想させる。そこからはスリリングな下り坂がこれでもか、と続く。そして下った先も、これでもかと続く森の道。朝6時から夕方5時、10時間近くをよくぞ歩きました。奥秩父の山の深さにふれ記憶に残る山行となる。帰宅時はヘロヘロだったが、まだ頑張れるという思いがふつふつと。(桃) |