なのはなユニオンニュース

252号 2019年3月30日


 1.19原発のない福島を! 県民大集会

 2.オリエンタルランド第2回裁判

 3.2019春闘 ロイヤル

 4.3.28全国ユニオンアクション&厚生労働省交渉

 5.スピード解決 退職強要、強盗・脅迫・恐喝&セクハラ・パワハラ

 6.不当な「組合つぶし」労働基本権の侵害はゆるさない

 7.おしらせ

 8.なのはなトーク





写真13月16日、7時に新宿西口郵便局前に集合して全国ユニオンの仲間たち20名程(なのはな4名参加)は福島県教育会館に向かった。
「2019原発のない福島を!県民大集会」は、(1)東電福島第二原発の廃炉、原発を止める、(2)放射能による県民の健康を将来にわたり保障する、(3)被害の賠償生活再建を国と東 電が完全に行う、を目標としている。集会では、教育関係者は子どもたちが戻らないことにより次々に学校が閉校になっていく現状を述べた。高 校生は「小3で3・11を経験。放射線飛んでいるからと外で遊べなくなる。外出時にはマスク。不安、恐怖、ストレス。原発のせいでしなくてもよい苦労をすることになった。」と訴えた。福島県生活協同組合連合会は「放射線の食品検査を徹底し、食の安全を追及しているが風評被害で福島県産は敬遠され、写真2何回も他県の消費者に検査をしていることを訴えている」と産業復興への努力が話された。国が原発事故などなかったかのように政策をすすめるゆがみが福島県民に押し付けられ、福島県 民は原発のない福島を目指しながらも、見えない放射能の被害や不安と闘う8年間の疲れと苦悩がにじみ出た集会であった。全国から結集した参加者は1600名とのことで、第1回集会16000名に比べると、参加者も会場も小さくな った。それでも原発を風化させないために、集会は続けていかなければならない。




 3月26日15時から、オリエンタルランドで働く出演者二人が原告となって、「安全配慮義務違反」を会社に問う裁判が行われました。
今回、原告Aさんが業務過重による労働災害にパワハラを追加提訴したので、意見陳述を行いました。

陳 述
「自分は出演者として働き続けたいと思っているので、復職に関しては出来る限りの努力をしましたが、現在、「反応性うつ状態」を発症して復職できずにいます。私が労働災害に認定されたことが新聞に報道されてから、私が悪いことをしたと同期から怒りをぶつけられました。私は会社規定を破っていたら処罰もされずに職場にいられるはずがないのにと思いましたが、謝罪がないことがおかしいと責められました。私は、安心して職場に向かえないとの恐怖感があったので、団体交渉の場で会社が「出演者が労災認定されたとの報道については守秘義務違反にあたらない」と認めてもらいました。職場復帰初日には「どのツラ下げて来てんのか見に行ってやろうぜ」と言われていたと聞きました。復帰2日目には、先輩から「謝った方がいい。」「謝るんだよ。」と言われました。ある程度想定していたこととはいえ、実際に直接言われると、やはり心に突き刺さり、心が折れて会社に行くことはできなくなりました。私にとって職場は「夢」を守らなければならない、守りたい場所であると同時に、働き続けたい場所です。働く者が会社に行くこと自体が怖いなんて、夢の国にあってはならないことです。だから、私はパワハラも提訴しました。業務過重やケガなどの問題と表裏一体の関係にあるパワハラをなくしたい、安心して働き続けられる職場にしたいと願います。」

 今後について、被告側は当初から原告Aと原告Bの裁判を争点が違うとして分けることを主張し続けてきました。原告側は原告A・過重業務、原告B・パワハラと表面に現れている争点は違うとしても、被告に問う「安全配慮義務違反」は同じである、過重業務とパワハラは表裏一体の関係にあるとして一緒の裁判として行うことを主張しました。第二回裁判では、原告 A さんはパワハラも追加で提訴しました。第2回の場で、裁判官は原告Aと原告Bの裁判は分離する、裁判日は同一にすると方向づけました。 なお、原告側は公開での裁判を強く求めてきましたが、被告側は非公開を主張。裁判所は弁論準備手続きと次回裁判を位置付けたので、6月4日16時から行われる第3回目の裁判は非公開となり、傍聴できない可能性があります。

 裁判後、原告二人から第二回裁判に対する感想及び決意表明がありました。
原告A「陳述書を読み終わったら、あれもこれも言えてなかったと思った。今、会社が嫌がらせで首切ろうとしているのではないかなということも言いたかった。」
原告B「裁判は自分の中でも向き合わなければならないことがあり、ストレスや辛いことがあるけど、やってよかった。私も同じ、やってくれてありがとうの声をキャストからも聞くと、がんばろうと思う。」




イラスト1
 3月18日、株式会社ロイヤルとなのはなユニオン一人組合員との第5回春闘交渉が、今年も会社側(本社課長、工場長、工場課長)がユニオン事務所に来訪して行われた。会社の文書回答にそっての質疑に結果は以下のとおりである。
●時給アップについてはゼロ回答であったが、時給アップにつながる「評価」の内容について、パートがやっていない業務を評価基準に入れてあるのは問題としたうえで、評価内容を変更するという要求に対して、会社は「内容の見直しに検討の余地あり」と回答。勤続に対する祝金については、表彰はなくしたが祝金は人材確保のために継続すると回答。
●無期転換と格差是正について、特別有給休暇、通勤手当、一時金など正社員と同一とすることを求めたが、法律に則って進めるとの回答。ただし、有給休暇取得時の賃金を正社員同様に「通常の賃金」とする(パートは「平均賃金」)ことについて、交渉では問題ないとの回答であったが、昨年からの継続事項だったので粘った結果、交渉後に訂正となって正社員同様「通常の賃金」とすると回答。また、昨年時間休暇の要求は認められなかったが、「半日・半休」を6月から実施と会社が提示。その他は法に則ってとのことで是正にならなかった。ただし、無期転換後、労働条件について話す場である「更新面談」がなくなったことについて、無期転換者も面談を実施するとなる。
●福利厚生について、洗濯機と乾燥機を1台増やすことと食堂にアンケートの設置は実施と回答。食堂の小鉢(1ケ70円)の量を減らして「1ケ50円」とし数を増やすこと、ランチデザート、ワイドマスクなどについては実現せず。これらはすぐ実現できそうな要求に思えたが、現実的には様々な要因が絡み合って難しいことが、会社の説明でわかった。
●「工場100か条ルール」や「クルーハンドブック」について、変更内容については別紙で出す、掲示もすると回答。なお、組合員がルールに則って確認していたシフトが直前で入れなくなったことについて、会社は非があったと認め、二度とこのようなことが無いように注意すると謝罪。最後に、会社から「交渉時間について、18時30分開始を早めたい」との申し出があり、対応するためには組合員が早退をしなければならなくなると言うと、「交渉も仕事ととらえる」との返答で、次回は交渉開始時間を早めることを約する。
 M組合員は、会社が文書で回答してくれたこと、有給休暇取得の賃金が正社員と同じ「通常の賃金」で支給と更新面談の実施など改善が図られたこと、会社ができないことの説明をキチンとしてくれたこと、シフト問題では「非」を認めてくれたこと、そして次回から交渉時間を仕事時間として扱うと言ってくれたことなど、今年も春闘をやってよかったと評価。

6.15
2019春キャラバン「今すぐ最低時給1500円!今すぐ同一労働同一賃金!」
今年、恒例の春キャラバンが10回目を迎えます。少々気合をいれて、取り組みます。
JR柏駅東口9:45集合・10時開始−JR松戸駅東口11時−JR市川駅北口12:15−JR船橋駅南口14:00−JR津田沼駅北口14:45−JR稲毛駅15:30−JR千葉駅元クリスタルドーム16:15
17:30ミニ集会&交流会 国労千葉地本会議室(JR西千葉駅下車・徒歩5分)
講演「働き方改革」(仮演題)講師・三宅弁護士




3・28 全国ユニオンアクション&厚生労働省交渉
写真3
8時15分東京駅集合。丸の内トラストタワーにあるUL・Japan(外資)。イベントを成功させた女性正社員に突然出された不当なPIP(業務改善計画)。交渉への不当労働行為の連続。(東京ユニオン)
久しぶりの全国ユニオンアクショ ン。なのはなユニオンからは4名が参加。4月から月1回、全国ユニオンアクションがあります。
4月18日、5月30日予定。

9時30分 エランドイーホールディングス。残業代を請求し交渉。会社はユニオンを「反社会的勢力」とみなすと発言して交渉開始12分で席をたつなど不当労働行為の連発
(プレカリアートユニオン)

写真5
12時30分 森タワー内のマイラン製薬会社。解雇権を濫用し二人を解雇。解雇通告した人事部長は3月に退職という無責任体制。命に係わる仕事をしている会社が働く者をモノ扱い。
(東京管理職ユニオン)

写真411時 JR信濃町駅前。
社名は安心財団だが、女性職員への秋田配転、男性職への帯広配転などなど。連日の怒りのアクションにも耳もかさない。
(東京管理職ユニオン)



厚生労働省交渉

15時から参議院会館にて、厚生労働省との交渉。内容を一部報告。
[労働基準監督署の不適切な対応]
●36協定の締結期間を1ヶ月等の短期間で締結することについては、「1ヶ月間は可能」であること、
●労使双方の主張により事実確認は丁寧に対応する、など回答。
2018年問題
●3年の期間制限を理由に契約更新を拒絶すること、無期雇用の派遣労働者について1ヵ月派遣先がな いとき解雇(退職扱い)すること、無期雇用の派遣労働者に適用する就業規則に1 ヵ月派遣先がないとき解雇する旨を定めるなどは派遣法違反と評価されると回答。
●無期転換者やフルタイムパートは格差是正の法的根拠がなくなるという立法矛盾について、正社員化の奨励金を支給して事業主に格差是正を促していると回答。立会っていた石橋参議院議員は、働き方改 革の審議で付帯決議されたことなのですぐに議論開始すべきと厚労省に取り組みを促した。




YさんはD社にフルタイムパートで1年6か月就労。出産を控え、本来は産前休暇に入ってしかるべきYさんに、D社は退職を強要しました。その背景には直属の上司である主任による暴行、脅迫、恐喝などの行為があり、さらにその行為の現場を通りかかった店長が盗撮し、その写真を二人が付き合っているかのようにばらまくという店長によるセクハラ・パワハラがありました。ユニオンは相談を受けて、
●産前・産後休暇中の解雇はできない、即刻産前・産後休暇を取得させる、●未加入であった社会保険を遡及加入し、産前・産後手当、出産一時金を取得できるようにする、「うつ状態」と診断されているので傷病手当で休業できるようにする、●未加入であった雇用保険に遡及加入する、●二人の上司により受けた被害に対し謝罪と損害賠償を求める、などを要求として交渉を行いました。
交渉当日、Yさんは出産間近ということもあり欠席でしたが、Yさんが辛かったことを書いた書面を預かり、ユニオンとしては許しがたい行為であるとして、強く会社にせまりました。会社は上司二人の行為について事実であることを認め、謝罪しました。ユニオンの要求がほぼ認められ解決しました。Yさんが安心して出産を迎えることができたことが何よりの成果でした。


イラスト(櫻の木)3月30日、津田沼公園で17時より花見をしました。桜は見ごろでした が、寒くて・・・。記念撮影もそこそこに事務所にもどりました。
写真8


写真6






写真7
 17時30分。事務所にて宴開始。続々と増えて、参加者は 14名に。狭い事務所は窓を開けても暑く、
参加者中 7 名の女性トークがさく裂の感で熱気ムンムン。テーブルは、金沢さんから練り物、井畑さ んから家庭菜園でとれたキャベツを使ったボリュウーム満点のお好み焼き、松下さんから菓子など など、差し入れの食べ物や飲み物で満杯。イラスト(団子)
松下さん差し入れの桜イメージの箸、コップなどが花見の 雰囲気を盛り立ててくれました。やはり我がユニオン花より団子"かな・・・。




不当な「組合つぶし」労働基本権の侵害はゆるさない
<全日建連帯労組>

 かってない労働組合弾圧事件が起きている。標的にされてい るのはセメントや生コンを運ぶ大型運転手の労働組合であ る全日建(全日本建設運輸連帯労働組合)の関西生コン支部。 弾圧は昨年8月に始まり、滋賀県警や大阪府警が6つの「事件」を仕立て上げ、のべ56人の組合役員や組合員が逮捕され、2月10日現在でのべ21人が起訴された。「組合を辞め て会社も変わった方がいい」など組合脱退を家族にも働きか けている。
 この背景には、一昨年12月のストライキ闘争がある。
生コンは建設工事に不可欠な建設資材だが、全国3300ヶ所もの製造業者の95%以上が従業員30人未満の中小企業。販売先のゼネコンから買いたたかれやすく、不況になると採算割れ価格で工事を奪い合い、それが運搬を担う工場の下請け運送業者で働く労働者の 労働条件切り下げや雇用の非正規化につながり、工場倒産や閉鎖も珍しくはない。採算度外視のツケは 品質不良生コンによる欠陥住宅となって最後には消費者にも回ってくる。このゆがんだ産業構造を改革するために関西生コン支部は生コン業者を大阪広域生コンクリート協同組合に結束させ、適正価格と品 質確保を実現することで、運転手の雇用安定と労働条件の向上を図るという活動を長年取り組んできた。 この運動で4年前に協同組合率がほぼ100%、生コン販売価格はこの5年で4割以上も上昇し、生コン 業者は利益が出せるようになり、協同組合と労働組合の協力関係が近畿一円に広がり、労働組合と中小企業が提携して大企業の収奪に対抗するという成果をあげてきた。ところが、生コン価格は上がったの に協同組合は約束した運賃引き上げを実行しなかったため、運転手(組合員)の賃上げや労働条件改善 が進まない事態となり、労働組合が近畿一円の生コン業者団体に対して「運賃引き上げの約束を守れ」とストライキを打った。京都、滋賀、奈良、和歌山などの協同組合は約束通り運賃引き上げを回答したが、大阪は「ストは威力業務妨害だ」と逆切れ。「関西生コンは企業恫喝・ゆすりのプロ集団」などとデ マ宣伝、フェイク動画をネット上に氾濫させた。 滋賀県警や大阪府警は、この大阪の生コン業界の組合つぶしに便乗して建設現場の法違反を告発する組 合活動やビラまきを「恐喝」、ストライキを「威力業務妨害」として組合つぶしにのりだしている。憲法 28 条は労働組合の団体行動権の行使を保障しており、労働組合法では「正当な組合活動は刑事罰の対象としない」と定めている。その労働基本権がないがしろにされている。弁護団は「話し合うことが罪になる」と指摘されてきた「共謀罪のリハーサル弾圧だ」とも指摘。 [I女の新聞抜粋2019・2・25]

 こんな弾圧がまかり通れば我がユニオンの活動も破壊されるとの危機感をもって、また過日、オリエン タルランドユニオン・パフォーマー解雇争議のとき、舞浜アクションに 1 週間毎日、宣伝カー(運転手 付)で支援してくれた全日建連帯労組への不当弾圧を黙って見ていることはできない。
 長期勾留中止と即時釈放などを要求する署名活動、カンパに協力をお願いします。

朝日新聞2019.3.31




☆☆おしらせ☆☆
2019年


4月17日(水)
19:00
「コスタリカの奇跡」上映会
主催シニアユニオン UMC

4月18日(木)


全国ユニオンアクション
※詳細は後日
4月18日(木)
18:30

SNS活用術 連合会館
4月20日(土)
18:30

執行委員会

4月25日(木)
18:30


「ILOハラスメント禁止条約を批准しよう!」集会
主催・労働弁護団 連合会館
4月26日(金)
19:00

「安部改憲の動向と市民運動」
講師・菱山南帆子さん
主催・社会的労働運動研究会 UMC
4月27日(木)


連合メーデー
※集合:9時30分
JR原宿下車・鳥居前
5月 1日(水)


10:00
全国ユニオンメーデー

JR新宿駅・南口
→12時30分舞浜駅・OLC
→有楽町→懇親会
5月 3日(金)


「平和といのちと人権を憲法集合」
有明防災公園

※集合:12時
 国際展示場駅・改札でたところ
5月10日(金)


全国委員会

5月11日(土)
10:00

草莽塾 UMC

5月25日(土)
16:00

草莽塾 UMC


18:30

次世代交流会「入管法改正」
学習会:三宅弁護士
5月30日(木)



全国ユニオンアクション
※詳細は後日
6月15日(土)



千葉キャラバン
※集合:9時45分JR柏駅東口



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なのはなトーク 「令和」と書いて・・・

 国民的大騒ぎというか、何から何まで「元号」「元号」の一日で、ウンザリ。とばかりも言っておられないのが、現在の日本社会。まず、異例の「国書」(万葉集)から取り出されたということ自体がアヤシい。中国の古典からではなく、「国書」からということに意義がある、と安倍。元はと言えば、隅から隅まで外来の文化・文明を摂取してきた日本。さすが「国粋」の安倍君というべきか。さらには「令」と言えば、「命じる」「おきて」という意味がある。「令嬢」などというように「よい」という意味もあるとのことだが、うちの娘は「御令嬢」とは呼ばれない。いずれにせよ、「上」からという意味が醸し出される漢字。そうすると、「和」も「上」からのそれ、つまりわれわれの「下」からの「和」とはほど遠い。聖徳太子の「和」と同じで、権力者の高みから見た平穏・調和。現代に生きるわれわれにとって「和」とは、下からの「連帯」を表すとき初めて輝くもの。つまりは、「令和」と書いて「上」からの「結束」=ファッショと読むのが妥当だろう。「元号」騒ぎ自体もファッショの祭りか。そして「連帯」と言えば、大変な事態。今、「全日建連帯労組」に加えられている弾圧は、まさにファシズムの満開。連帯労組の仲間達をなんとしても応援しよう。われわれの「和」=連帯を「令和」に対置しよう!頑張れ!
 なお、種々の書類の生年の元号を記す欄に「M」「明治」がなくなるそう。こちとら、ついに三つ目を体験。もう結構!「元号」は「令和」で最後にしていただきたい。そのためには連帯・連帯・また連帯!
 長生きする必要もあります。皆さん、心身を鍛え、前進しよう!
(橘)
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