254号 2019年6月25日 |
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5月25日、「改正入管法」の学習会を、三宅弁護士(千葉市民協同法律事務所)を講師に迎えて行いました。三宅弁護士は「改正入管法」というマニュアックなテーマで、外国人労働者の問題を話す場を与えていただいたことにまずは感謝しますと冒頭に述べられました。改正入管法の成立の経緯と内容及び問題点、移住労働者の現状の問題を柱に、話しをすすめました。 終了後の質疑では、入管法が改正をされ、これからますます増加していくであろう外国人の方々と、職場や地域でどのように共生していくのか、について質疑が集中しました。三宅弁護士はそれらの質問に対し、文化の違いで行き違いや受け入れられないところはあったとしても、時間をかけて理解しあう大切さを訴えました。 |
6月15日(土)キャラバン延期
雨確立90%予報だったので、前日にキャラバンの延期を決定しました。キャラバンは延期するが、17時30分から予定していた「働き方改革」の講演&懇親会は行いましょうということで、国労ちばの会議室にて予定通り行いました。 予報どおりの大雨が朝から降り続き、キャラバンは延期して良かった、でした。さてさて17時30分から講演&懇親会はやるといったものの、参加者や如何にでしたが、雨にも負けず、19名(なのはなユニオン9名)が参加し行われました。 「働き方改革」 三宅弁護士(千葉労働弁護団事務局長・千葉市民協同法律事務所) 三宅弁護士は内閣官房からでている「働き方改革実行計画フォローアップ」(2019年5月30日)をもとに話しました。 非正規雇用の処遇改善については、定年後の再雇用における判例は厳しく、連敗しているが、同一労働同一賃金ガイドライン(2018年12月)の内容が裁判官を拘束し「不合理」の幅を広げているので、活用できる判例があると述べました。とくに賞与について、「0円は不合理+一部も不合理」という大阪医科薬科大学事件高裁判決(H31.2.15)は活用できるのではないかと述べました。 パワハラ防止の立法状況については、「労働施策総合推進法」が5月に成立し、●加害者への懲戒規定を作り周知する、●相談窓口をつくる、●被害者・加害者のプライバシーを守る等などのパワハラ防止対策が会社に義務付けられると述べました。なお、新たな外国人人材を受け入れるために改正された入管法について、新たな在留資格は実質的には正面から「非熟練」分野への外国人労働者の受け入れを目的とするもので、安倍内閣は「移民ではない」と公言しているが制度の仕組みや概要などから問題ある制度であること、さらに改正法施行後の現状や移住労働者の現状からも問題があると指摘しました。最後に、「働き方改革の到達点と課題」(水町論文)のなかの「大きな変化のなかでこそ、判例や立法の文言・時代の流れに囚われすぎず、本質に遡って考える賢慮を」を引用してまとめました。 質疑が活発に交わされ、国労の方が用意してくれた飲み物&食べ物も並び、懇親会も和気藹々続きました。 9月7日は秋晴れであることを願います!ぜひぜひ、参加して下さい!
『告知』 ちょっと前の事。国の行政機関の八割で障碍者の水増し雇用が発覚しました。大きな問題として連日報道されていましたね。そして、各行政機関は障碍者を緊急雇用しました。この報道、どう思いましたか? 今も関心がありますか? 私自身、(右足は元気ですが)左下肢切断で福祉手帳持ちの身体障碍者、車いすの労働者です。車いす使用の身体障碍者以外の事は無知に近いのですが、この問題に対して思う事は色々あります。 6月中旬、緊急採用後の記事を読み、直ぐに鴨委員長に Line で簡単に思いを吐露しました。 私「うんたらかんたらたらりんちょ」鴨「ニュースで発信してください。大変難しい問題ですが共有しなければならないことです」私「うぃ!パワーアップ!私」 さて、質問です。 私(身体障碍者)達に慣れていますか??? 戸惑った事・困った事はありませんか? 貴方の身近に身体障碍者は居ますか? 就業年齢層の方は居ますか? その人の日常生活をよく知っていますか? 職場で身体障碍者と共に働いた事はありますか? 歩行補助具(車いす・松葉杖など)を使って日常生活を送ったことはありますか? 貴方にとって身体障碍者とは? 私「色々と考えていますが、書くのは難しくて、今んとこ書けない感じです。理由は、あーなのこーなのそれでもってこーなので、いつもの調子でホイサッサと書けるもんでないです。ただ、遠い先に障碍者雇用就労問題を書くという事にして、【身体障碍者の私の徒然】って事で、あるある話を書いていく事なら出来そうです。 これを読む不特定多数の方にそれぞれの思いがあるわけですから、私自身の体験話と体験から得た事の話は、あくまでも事例。正解でなく、答えでもなく、私自身の押し売りでもない、読み手が想像し考えてほしい素材としての私です。 鴨「後半でOK。知らない事いっぱいあると思うので。連続にしてもいいよ!」いうことで、始まります。 「チョロQ、Qの日常徒然(仮)ー知らない・わからない・でも聞けないを埋めていくー」 サンプル→Q:障害等級3級・左下肢切断・車いす(チョロQ)・単身。中途障碍約10歳・勤務年数7年・無期限嘱託社員。 それ以外のハンディキャップ者の様々な事については、(前記した理由で)なるべく書かないように努めます。書いたとしてもその内容は推測に過ぎません。ご了承くださいませ。 よろしくお願いいたします。 By事例Qたれ |
「老後2000万円不足」 とはよくぞ言ったもの
ことの発端は金融庁の審議会報告。「年金で暮らす高齢夫婦の家計」で「実収入と実支出との差が月5.5万円不足」。そのため、95歳まで生きるとすれば、5.5万×12月×30年=2000万円が不足するという想定だ。麻生金融相はこの期におよんで、報告書の受取りを拒否。理由は「政府のスタンスと異なるから」 (?)。政府の審議会に指示を出して「有識者」で検討した結果がこの結論だ。参院選前で国民の反発を避けたいからにすぎない。 問題はどこにあるか?少し考えてみたい。安倍首相と麻生金融相は「100年安心という年金制度ができた(2004年の「年金制度改革」で)」と強調。新聞各紙やTVコメンテーターは「100年安心というのは老後を年金でずっと暮らせるから安心」とうけとめるのは「(国民の)誤解」で、「年金制度」が「100年安心」というのが「改革」の意味だとこと改めて言う。「年金に魔法の杖ない」(朝日)。えっ?「老後は年金では安心なんかできない」制度だというわけか?朝日新聞やマスコミが言いたいのは、実はそのとおりである。安心などできないのが現実なのだと国民に念を押しているわけである。ならば、麻生や安倍の言うことは、結局、金融庁審議会の報告は、事実に根ざしていることになる。ただ、「2000万円不足」というのは、老後不安あおることとなるから、選挙前はまずい。だから、報告を受理するのはやめる、だけのこと。 問題は次である。結局、この政府、金融庁の審議会報告の主旨は国民に老後は年金だけでは生きられないので、資産運用(金融商品を買って、運用すべし)するのが必要だというすすめなのである。この報告書には、NISA(ニーサ)をすすめているくだりがある。NISAって名前は私も知っていたが、実は内容をよく知らなかった。皆さん、調べてみて下さい。ナルホドナルホド!!「少額投資非課税制度」というわけだ。高齢者にすすめているわけでは必ずしもない。若者から高齢者にいたるまですべからく少額(120万まで)で投資するのがよい。この額なら利益は非課税だと、金融商品への投資をすすめている。何のために?老後の資金を得るために?そういう結果が出る場合もあるが、博打でしかない。そうではなく、すすめている主体は誰?この審議会に集められ、金融庁の音頭の下で金融資本の代弁者たちが「株式、投資信託」などの金融商品を全世代の労働者からかき集めて運用したい、というのが根本の彼らの目的だろう。リーマンショックのような金融危機の再来をおそれているから、政府、金融資本の代弁者が運用資金を労働者からかき集めようとしているのでは?だまされてはいけない。金融危機がきたら、元本は・・・。彼らはどこまでも狡猾、ずるがしこい。 (I)
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