なのはなユニオンニュース

2022年5月5日 No.285



 3.5・3 憲法集会

 4.2022 春闘

 5.参議院選挙 全国ユニオン 福島みずほさんを推薦

 6.おしらせ





写真1

写真2

 5月1日8時30分、舞浜駅に全国ユニオンの仲間たちが集結した。
 3月29日に千葉地裁が株式会社オリエンタルランドに安全配慮義務違反があるとして「88万円支払え」と下した判決に対し、会社は4月12日に控訴した。控訴の理由は「千葉地裁は当社の主張通り、当社従業員のパワハラ発言をいずれも認めなかった。一方で前提となるパワーハラスメント発言を否定したにも関らず、当社の安全配慮が足りなかったとして損害賠償を命ぜられた。」であった。
写真5 全国ユニオン・なのはなユニオン・オリエンタルランドユニオンは本社前で抗議のリレートークを行い、抗議のシュプレヒコールを繰り返した。
写真3写真4


 13時30分、小雨が降って来た中、有楽町で「最低時給を1500円以上に!」とチラシを配布。各ユニオンからリレートークが続く。



4.29連合メーデー
写真6
 4月29日10時から連合が第93回メーデー中央大会を開いた。コロナ禍でオンライン開催が続いたが、3年ぶりの代々木公園での開催となった。全国ユニオンの仲間達は9時30分に明治神宮の鳥居前に30名程(なのはなユニオン5名)が集結した。
 今年のメーデーには松野博一官房長官が出席した。例年、厚生労働大臣は出席していたが、政府代表として二人もの出席は、最近の連合と自民の接近を実感させた。連合の吉野会長は自民幹部と会食を重ね、18日には自民党本部であった会合での講演など、自民党への接近の動きを見せてきた。夏の参議院選挙を前に、政権の野党に対する揺さぶりとも見えるが、一産別の一参加者としては、連合そのもののこれからに危惧感をもった。
写真7 映画業界で働くSAORIさんがフリーランスを代表して「映画が好きでこの業界に入ったのに、映画を見に行く時間も体力もない状態に陥った」と、育児しながらでも働き続けられるようにと待遇改善を訴えた。イラスト
 全国ユニオンの仲間達は集会後、渋谷にある「千両」で懇親会を行った。3年ぶりの「千両」は3階フロアーが満席、蜜蜜。
 酒を飲み、美味しい物を食べ、ワイワイガヤガヤ。それだけで楽しかった。



5.3 憲法集会
写真8
 国際展示場駅前に全国ユニオンの仲間達は集結した。駅前ローターリーでは、右翼と警察官が取り囲むなかで、社民党の駅頭宣伝が11時30分から行われていた。リレートークが始まった途端、右翼が社民党批判を大音量で開始。福島党首がマイクを握った頃には最高潮に達した。いつもの5月3日の光景でもあるが、今年はウクライナ侵攻が勃発しているなかで、社民党を批判というより暴言を浴びせて孤立させ、憲法改正を正当化する意図が見え見えであった。
写真9「改憲発議許さない! 守ろう平和といのちとくらし2022憲法大集会」は東京臨海広域防災公園で13時に開会した。国会議員挨拶後、憲法審査会:大江京子さん(改憲問題対策法律家6団体連絡会)、ジェンダー:小川たまかさん(フリーライター)、沖縄・日米地位協定:高嶋伸欣さん(琉球大学名誉教授)、貧困・労働問題:竹信三枝子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)らがスピーチに立った。
 14時30分からパレードが開始され、全国ユニオンはお台場に向け行進した。沿道に人の姿はほとんどなかったが、ここでも右翼が2か所でパレードの私たちを待ち受けていた。全国ユニオン部隊は右翼に対して「帰れ!帰れ!」コールを繰り返した。

写真
集会スローガン
私たちは
・コロナ禍の中で、ひとり一人のいのちと暮らしを守ることを求める。
・個人の尊厳を守り、貧困と格差・差別のない社会をめざす。
・9条改憲発議を許さず、立憲主義の確立をめざす。
・日本国憲法を守り「戦争法」「秘密保護法」「共謀罪」「重要土地規制法」などの廃止を求める。
・沖縄の民意を踏みにじる辺野古新基地建設の即時中止を求める。
・敵基地攻撃能力の保有を許さず、東北アジアの比較と平和の確立をめざす。
・原発事故を忘れず脱原発・脱単組・持続可能な社会をめざす。
・ジェンダー平等を実現しあらゆる性差別のない社会をめざす。
・これらを実現するために行動し政治の暴走にストップをかける。

※市民と野党の共闘で参議院選挙に勝利し、政治を変えよう。



2022春闘

 4月18日、駅そばで働くMさん(勤続4年・パート)は、会社と初春闘交渉を行いました。会社から要求に対する回答が提示され、以下のやり取りがありました。

[1] パート・アルバイトの時給を1500円にアップ
会社:
コロナ禍で厳しい。昇給は必要に応じ能力水準に見合ってやっているということでゼロ回答。
組合:
勤続4年で入社時1000円が1回20円上がり現在1020円。2021年9月から土・日・祭日の夜はワンオペをやっているので、店長に少し時給上げて下さいとお願いしたら、「3か月我慢したら上に相談する」と言ったが、その後何も変化なし。他所からきたヘルプに仕事を教えながら、片付け、清算など業務は増えている。もう一度、店長に相談したら「私もロングをやっていて身体がもたない。営業も新人の世話もやって下さい」と言われて進まない。
会社:
コロナ禍で給料、ボーナス抑えているので昇給は見合わせたい。また、昇給は必要に応じ能力水準に見合ってやっている。
組合:
新人と勤続4年の者が賃金同じ。業務は増え、責任もある仕事をやらされているので昇給を求む。

[2] 「労働時間を1分単位でカウント」については、
会社:
会社としては就業規則で明記し、1分単位で支払っている。
組合:
現場では支払われていない。今まで30分単位だった。問題ではないかと言ったら15分単位になった。2月27日に「1分単位ですよね」と店長に言ったら「上司に聞いてみます」となった。そして交渉申入れ後「1分単位」となった。労働時間は1分単位でカウントするということですね。
会社:
要求書をもらって調査したら30分、15分単位になっていたところは1分単位でとした。2年間に遡って未払は支払うと、昇給は必要に応じ能力水準に見合ってやっている説明を行った。
組合:
現場と本社とで労働時間のカウントの仕方に乖離あることは問題ではないのか。
会社:
監査部門があるが、見ている数字と給与で支払う数字が違っていた。5月分給与で未払い分は支払う。

@ 着替え時間について
会社:
労働時間の対象とする。イラスト



2022春闘2

 4月26日オリエンタルランドと春闘交渉が行われ、本部2名(委員長・副委員長)とオリエンタルランドユニオン3名(支部長、組合員2名(キャスト1名・出演者1名)が参加した。要求項目が多く、設定時間が1時間30分と短かったために要求内容に大きな進展はなかったが、改めて交渉継続をする問題点が見えてきた。
交渉の柱は以下のとおりだった。

[1] キャストの配置人数が減ったことにより、1人で3人分の業務を行っていることについて
 ゲストに対する安全面が保たれていないこと(ベルトレスなど)が出現し、現場のキャストの多くがSVに相談しているが、そこで話が止まり言っても仕方ないと諦めてしまっている現状がある。安全配慮の観点からも大きな事故が起こる前に会社も対応せざるをえないだろうと思われるこの問題に対して、会社は「3人配置すれば利益が上がるなら配置するが、アトラクションは満足度が上がっても直接的な利益にならない」と発言。組合員キャストは交渉後に「キャストはゲストに楽しんでもらいたい一心で必死に働いているのに利益しか見ていなくて悔しい」と涙を浮かべていた。

[2] 現在出演者はWワークで生計を立てている者が多い。年間を通して固定されるオフ曜日の希望が通らず、Wワークなどに支障が出ていることについて
 会社は●スケジュールリングが偏ったことになっていたのでルールを厳格化、●ランドとシーのどちらでも就労可能とするために希望の取り方を変えた。しかし、多くの出演者から不満が続出したので救済措置「●シフトの交換回数の上限を月4回から8回にする。●2022年度に限り、会社が認めた場合は休日予定曜日の変更ができる。」を提案したと回答。
 組合は、シフトの交換回数が増えたことは良いが、同ポジション・同スキルが一致する人とじゃないと交換できない為、実際には交換できる人を探すことは難しいので、●土・日を分けて希望をとること、●今まであった曜日優先、連休優先、とび休優先を継続することを求めた。
 会社は、2022年度は環境の変化が大きいので協力して欲しいとの事で、2023年度はまだ検討していないとの事だった。組合は、実際に問題は起きているので来年度は検討事項として入れて欲しい旨を改めてお願いした。
 交渉の中で、会社から出演者は本来なら半分の人数で済むところ、雇用を守る為にワークシェアをしているので協力して欲しいとの発言があった。その一方で、会社は新しい出演者の募集を行ったりしている。ただでさえ出演者は、準社員キャストとの待遇の差があり、働ける日数も少なく厳しい労働環境に置かれている。生活維持のためにWワーク当たり前という状況にもなっている。

 今回の春闘交渉も、ここ数年と返答がほぼ変わらず。会社が「毎回要求書の内容が同じ」と言っていたが、改善されないから同じ要求を出すしかない。オリエンタルランドで働く者の多くは、オリエンタルランドで働くために生活を我慢してでも働きたいという気持ちがある。その気持ちを利用されていると感じた。多くの問題に対し、問題点を深く突き詰めていかなければ、働き易い環境に変わることは難しいかもしれないとも思った。
 1回目の交渉は終了したが、改めて要求内容をもっと具体化し、今春闘交渉は継続する。



参議院選挙

全国ユニオン 福島みずほさんを推薦

写真(福島みずほ) 参議院選挙の投票日が7月10日に予定されている。全国ユニオンは全国区で社民党党首の福島みずほさんを推薦することを決めた。なのはなユニオンも推薦を決定した。
 選挙戦はすでに開始され、福島さんを応援する労働組合は、労組選対を結成して、福島さんを国会に送るための活動を開始しようということで、5月18日には福島みずほを応援する労組選対結成集会を開催します。ご参加を呼びかけます。







☆☆おしらせ☆☆
2022年



5月14日(土)
13:30
千葉県憲法集会
千葉県教育会館 講師・辛淑玉

5月18日(水)
18:30
福島みずほを応援する労働組合選対結成集会
参議院会館 B103

5月20日(金)
18:00
キャラバン実行委員会

5月21日(土)
18:00
なのはなユニオン執行委員会

5月28日(土)
キャラバン
※9:45 JR柏駅・東口集合
今すぐ時給1500円以上! 今すぐ同一労働同一賃金!

JR柏駅・東口   10:00 → JR松戸駅・東口 11:00 → 
JR市川駅・北口  12:15 → JR船橋駅南口  14:00 → 
JR津田沼駅・北口 14:45 → JR稲毛駅    15:30 → 
JR千葉駅・元クリスタルドーム16:15

参加団体/
 なのはなユニオン、ユニオン市原、I女性会議千葉、
 反失業千葉県共闘会議、市原地区労、千葉スクラムユニオン、
 東葛ふれあいユニオン、松戸労組会議、習志野地区労、
 君津・木更津地区労、N関労千葉支部、国労千葉地本、
 ユニオン木更津、ユニオン習志野、京葉ユニオン

※参加はどこからでも。1箇所だけでも、参加を呼びかけます。


6月18日(土)
18:00
なのはなユニオン執行委員会






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なのはなトーク 「知恵と二人の自分」
 人間が人間になる。仏教では「成仏」という。パスカルは人間を「考える葦」だという。しかし、考える底に「愛する心」がないと「知恵」にはならない。言葉を愛する人は言葉を考える。人を愛する人は人の事を考える。自分を愛し人生を愛する人は自分を考え人生を考える。会社を愛する人は会社を考え行動する。そこにはじめて「知恵」が芽生える。英国の文明批評家ハーバード・リードは「知恵」は理性とロマンチシズムとの間で釣り合いのとれた場所を見つけ出す磁針である」という。歌人・生方たつゑは「北を指すものはなべて悲しき 我は狂わぬ磁針を持てり」と詠う。本来、人間を人間たらしめる尊厳な人間性を持ちながら気づかず迷い悩む。妄想と執着で感情が流れる。妄想は真実でないのに真実と誤解させる。執着は心が捕らわれ利害に密着し正当な動きを奪う。この二つ程、精神を沈滞させ腐敗させ精神活動を浪費させるものはなく、心を病にさせる。健康にするには自分にしがみつく心を解く努力に正しい「知恵」が要請される。だが現代社会は科学や利益を推進する知恵は高く評価する。
 しかし、人間が人間に成る為に妄想や執着から解く原動力の「知恵」の持ち主は軽視される傾向が強い。俳句人間の心中は、欲望と感情の自我と、それに呼びかける本質的な自己の二人がいる。自己を見失い自我が自分だと思い込み、それに固執つまり執着する自我中毒者が多い。中毒は病、真の心の自由を得られず病むはずのない「知恵」までもが病んでしまう。「社会人の友よ」上司や経営者に洗脳され、自己を心中深く埋没させられ、顔色を窺うことなかれ。人間が人間に成る。つまり自己に目覚めた本来の自分になる。正しい「知恵」を駆使して立ち上がる。「今から・ここから」考える葦・愛する心・狂わぬ磁針・自我から自己への知恵。「人間が人間に成る」それは「会社が会社」に成ることを意味する。唯一、自己の知恵の駆使だけが良い労使関係を築くのである。
(侍)
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