なのはなユニオンニュース

2022年6月5日 No.286



 3.参議院選挙 福島みずほを応援する労組選対結成

 4.「つい最近」 by Q

 5.おしらせ





JR 柏駅・東口 10:00 ⇒
JR 松戸駅・東口 11:00 ⇒
JR 市川駅・北口 12:15 ⇒
JR 船橋駅・南口 14:00 ⇒
JR 津田沼駅・北口 14:45 ⇒
JR 稲毛駅 15:30 ⇒
JR 千葉駅
・元クリスタルドーム16:15

5月28日、16団体(なのはなユニオン、ユニオン市原、I女性会議千葉、反失業千葉県共闘会議、市原地区労、千葉スクラムユニオン、東葛ふれあいユニオン、松戸労組会議、習志野地区労、君津・木更津地区労、N関労千葉支部、国労千葉地本、ユニオン木更津、ユニオン習志野、京葉ユニオン、JAL争議団)が参加し、「第12回ちばキャラバン」が行われた。今年は赤の実行委ジャンパーを新調し、7駅頭で「今すぐ時給1500円、今すぐ同一労働同一賃金!」を元気に訴え、チラシを7駅頭で2700枚配布。なのはなユニオンからは延16人が参加した。



ちばキャラバン
 キャラバン日和。日差し強いなか、JR柏駅に集合し、10時開始。鈴木市議、I女・本池さん、参加ユニオンなどなどが訴えた。

 10:30に終了し、松戸駅に向かう。松戸労組会議の仲間が場所を確保してくれていた。松戸労組会議、二階堂市議、I女性会議中央本部・工藤共同代表などなどがマイクを握る。

 終了後、バスにてJR市川駅に向かう。例年はスムーズに来るバスが工事渋滞のため15分遅れで到着。満員のバスに揺られて、大幅な遅れで市川の仲間達が待つJR市川駅に。勝又市議、I女ちば代表・村上さんなどなどがマイクリレー。

 昼食休憩。なのはなの仲間7人はJR船橋駅近くの餃子屋に入り、食欲を満たす。

 14:15からJR船橋駅にて再開。隣は選挙街宣中。負けじとリレートーク。

 JR津田沼駅には15:00。富士そば労働組合安部支部長が「僕も組合がない時は時給1500円は無謀な要求だと思った。組合を作ってから実現可能な要求だと思えるようになった。」と訴える。

 15:45 JR稲毛駅。そして大幅に予定より遅れてJR千葉駅に。なのはなの仲間2名が待っていてくれた。17時終了。

 15団体が今年も元気に声をあげた。新調した実行委ジャンパーは赤で、色も着ても暑かったが、目立った。

JR松戸駅

日音響・瓦井さん。
今年も参加し、
なのはな応援歌を
歌ってくれた。

OLCユニオンS さん
「時給1000円で週2〜3のシフトでは生活できない! Wワークでも厳しい!」と訴えた。



JR市川駅


JR船橋駅


JR津田沼駅

トンちゃん、
赤ジャンパー
お似合い!




富士そば
安部委員
長が吠える!





JR稲毛駅


JR千葉駅




***天の恵み***

 今日は暑さと適度な風でジャンパーが良く乾きます。洗濯機に水を張って1回に9枚ずつ、水を替えながら押し洗いしました。ジャンパーのポケットには飴や飴の小袋、ビニール袋、ビニールの手袋、配るはずだったティッシュ等々、結構いろいろ入っていました。我が子なら「洗濯に出す前にポケット見なさいね!」と言うところですが、他人のことは「アラアラこんな物が…」と笑えるところが不思議です。

 今2回目を洗って干すのを待っている状態です。洗濯は3回で終わります。玄関前に干したのでアパートの人が、「ちばキャラバンか〜」と言いながら階段かを降りていました。これって結構良い宣伝になるのでは?

 私も手提げ袋のティッシュを返し忘れて幾つか残っていますのでアパートの人に渡そうかと思いますが宜しいでしょうか? さてさて、1回目のを裏返してきます。今日ばかりは有り難い暑さです(^^)/
(池田)







K園 即時解雇

Oさん(正社員・女性)は勤続1年半で、2022 年4月1日に電話にて突然解雇を通告された。解雇に至る経緯は4月7日、使用者の妻からタイムカードに明記していた「残業」という文言について書かないようにと言われる。その日の夕方、使用者から残業代をOさんにつけると、他の人にもつけなければならない。早く帰れるときは、その分を減額したりしていないのだから、それで納得すべきだと言われる。さらに、こんなことがあって明日からやっていけるのかとしきりに聞かれた。

 4月11日、「雇用契約書」の勤務時間が「8:00−17:30」になっていた。勤務時間は「8:00−17:00」と思ってやってきていたので問うたところ、「明日から来なくていい。1ヶ月分の給料を支払う。」と電話で通告され、解雇予告手当が振り込まれる。ラインで会社の物(制服、保険証など)を返却するために会社に来るように指示される。Oさんは納得がいかないとユニオンに相談。ユニオンは会社に客観的・合理的解雇理由がないとして、5月 日に第1回交渉を行う。交渉は継続中。



ワールドスポーツコミュニティ 契約解除

2017年7月に入社。2018年6月8日から「ダンスインストラクター業務委託契約」(以下「業務委託契約」という)を締結して就労して来たTさん(女性)は、会社から2022年2月9日メールにて契約解除を通告される。同日、教えていた児童の保護者に対して「新しい先生が担当させていただきます」という通知を会社は出す。2月10日に、30日後の2022年3月12日をもって契約解除する旨の「解除予告通知書」がメールにて、Tさんに通知される。Tさんは、会社に対して明確な解除理由がないのに契約解除することは不当であることを主張し、誠意ある対応と話し合いを求めたが、会社は、業務委託契約なので雇用契約ではないこと、本件契約12条2項に基づき解除予告通知をしているので理由は必要ないと、返答してきた。

 組合はTさんを契約解除する理由がないことと、契約解除の乱暴なやり方を問題として、会社に交渉を申し入れる。会社は「業務委託契約」であることを理由に団体交渉を拒否。組合は再度、団体交渉を要求したが、会社は拒否。不当労働行為で労働委員会に申請することを検討中。



YM社 メンタル発症

勤続4年のUさん(女性・契約社員)は「うつ病」を発症し休業。Uさんは「職場のいじめ」について、2021年6月15日から2021年10月19日の間、9回も上司に泣きながら相談をしたが、改善策を図ることがなかったので、同僚からの「いじめ」は収まらなかった。結果的にUさんはメンタルの症状が悪化をし、休業せざるをえなくなった。会社には労働者が安心・安全に働くことを配慮する義務がある。Uさんは何回も相談をしていたので、会社はUさんの状況を知っていたのに何もしなかった結果として、Uさんの症状は悪化したと会社に交渉を申し入れた。

 会社と経緯の突合せを重ねたが、双方の「いじめ」の事実に乖離があり、安全配慮義務違反があったことを確認できなかった。そうであっても、Uさんの国籍はフイリピンで日常会話はできるが、会社が言わんとしたことが丁寧でないためにUさんに正確に伝わっていないこと、厳しい生活に立たされていたUさんに対する想像力に欠けた対応がされていたことなどが確認できた。Uさんは今も会社の人に会うこと自体がつらい状況なので、会社に戻って働ける状態ではないということで、金銭解決とした。



参議院選挙

福島みずほを応援する労組選対結成

 5月18日、参議院会館会議室に福島みづほさんを応援する労働組合が集まり、7月に行われる参議院選挙に向けて労組選対を結成し、福島さんを国会に送る活動を開始することが意思統一された。

 全国一般東京南部・中島由美子さんが進行を担当。冒頭、呼掛人の一人として全国ユニオン鈴木会長が「労働現場で一緒に取り組んできた福島さんが国会にいなくなったらどうなるのか。福島さんを国会に送るために、本日、労組選対を結成した。」と報告した。

 福島さんは「労働法改悪に対して一緒に闘ってきたが非正規労働者は増加。岸田首相は新しい資本主義と言うが、中身はアベノミクスの焼き直しで“人”への投資はない。戦争させないために憲法9条を改悪させない、憲法25条(生存権)を守らせるなど、まだまだ国会でやることがある。厳しい選挙だが頑張る。」と決意を表明。

 応援トークに立った棗一郎弁護士は、このまま自公政権が勝てば金銭解決制度が成立することへの危機感を強調し、「労働者にとって必要ない制度は日本中の解雇をなくしてからやってくれ。こんな制度を作らせないために、福島さんには国会にいてもらわなければ困る。」と激励。

 続いて竹信三枝子さん(ジャーナリスト・和光大学名誉教授)は、「憲法28条が空洞化し、メディアもシーンとしている中に在って、福島さんが国会で現場の問題を取り上げて質問をし、社会問題化していく意義は大きい。今回の選挙は私も表に出て応援をする。」と力強いエールを送る。

 呼掛人リレートークでは、全国一般労働組合協議会・平賀中央執行委委員長、全日建運輸連帯労組・菊池委員長、郵政ユニオン・中村氏が、福島さんに国会で暴れて欲しいと激励。集会参加の東部労組・菅野委員長、林野労組・山田副執行委員長、税関労組・鈴木書記長からも激励の言葉をいただく。

 福島市民応援団・芦澤事務局長から行動提起を受け、再度福島さんから、とにかく国会に残り闘いたいと強い決意が述べられた。東京水道労組・寺嶋副委員長が閉会の挨拶、そして頑張ろう三唱で閉会。


富士そば労働組合・安部委員長、“福島みずほ支援の一人行動”開始!

 安部委員長は過日、「富士そば」が雇用調整助成金の不正受給を行ったことについて、福島さんの立会で厚生労働省交渉を行った。その結果、「富士そば」が不正受給を行ったことが認定され、富士そばは損害賠償金300万円の支払いと補助金が確定。安部氏はその件で福島さんに恩義があるので、福島さんのためにできることに取り組むと宣言。

 福島みずほ後援会事務所からチラシを3000枚送ってもらい、朝4時からJR津田沼駅北口でチラシ配布。雨の降る日はチラシのポスティングなどを始めた。

 できるだけ一人でも目立つようにと、ポスターで三角錐も作った。朝、JR津田沼駅を通る方は、安部に会ったら声をかけて下さい


「つい最近」 2022/06/08 by Q

 2022/03/03 朝、東京新聞朝刊の記事を読んで泣きながら会社へ行きました。

 「メトロ線八丁堀駅の多目的トイレで男性死亡、入室から7時間後に発見。非常ボタンはブレーカー切れで使えず」具合が悪いまま閉じ込められ、その方は搬送先の病院で死亡が確認されたという記事。

 その記事には非常用ボタンを押したかどうかわかっていないと書いてあったけど、のち、警報非常用ボタンを押していた跡があったと報道が出ました。

 車いすの私にとって、一人草の根活動している私にとって、この記事の出来事は身近な事です。
 「車いすトイレを今のニーズにあった多機能トイレにしていってください。日陰の場所にしないでください」と働きかけ続けているから。

 一人活動は、マイペースに出来る利点はあるけれど、辛い事の方がずっと多いです。
 キリがない。芽が出ないかもしれない土壌に、芽が出ないかもしれない種を植え続けていくそんな感じ。

 私が東京新聞1面TOPに載った時、喜びと達成感で「やっと報われた」と思いました。
東京新聞 2021/11/04 東京国際映画祭、車いす席 ワンクリックで購入可能に 映画ファンの願い通じる
「私のように体が不自由な人が出掛けやすくなり、楽しい一日を過ごせるようになれば、隠れた需要、眠っている需要が掘り起こされるはず。多くのレジャーで取り組みが進んでほしい」

疲れもドッと出ました。
 前々から考えていて、「もう殆ど活動はやらないように。でも、車いすトイレ(多目的トイレ)の事だけは、ずっと続けていこう」と決めました。







最近友人に送ったメール

 「未来にさ、必ず来る身体機能が衰えていく高齢者生活を思って、高齢者になった時、使いやすい不便が無い場所なのか? 施設なのか? を考えながら、今利用しようよ!」って、高齢者生活を先取りしているかのような49歳車いすの私がね、いくら発しても、理解を得る迄の牙城は厚すぎ高すぎ険しすぎ。
新しい考えでもなんでもないのに。

 今を生きるという事は未来を見据えながら生きることそれ、みんな当たり前でやってる生きているのに。

 なんでこんなにも受け入れ辛いんだろ?

 高齢者が増え、支えられるような若い世代は少なくなってくのはわかり切っている事で、その考えが建物とかに反映されてない。
考えて作った建物とかは、近い将来、私らよりもずっと大変な若い世代の負担を助ける事になる。
それが次の世代や未来に生きる若者に私らが出来る大事な事だと何故気付かないんだろう?

 居心地の良い素敵な生活環境なんて、棚からぼたもちみたいに落ちてこないし、口にするのを恐れてかどうかしんないけど我慢して黙ってたって誰もプレゼントなんかしてくれないのに。
ツーカーの仲なんて配偶者や家族友人とか身近な人とでもあり得ない位難しいのに、それでも悪質クレーマーになるのを恐れて怖がったりして、どうせ嫌な気分になるからと、プレゼントしてくれるのを待っている… 世の中そんなもんなんだけど、でもな、わからないのかなあ?
いつもこうゆう事やった後は疲れと虚しさドバドバ

今年50歳

 不安定な生活です。
私も頭ぐちゃぐちゃにしながら、日々過ごしています社会にしがみついてるの大変です。
でも、この活動していると逆な印象を持たれ気味です。

 この前、新聞を読んだ人が「〇〇さんって、普通だったったんだねぇ」としみじみ私に言いました。
怖がってるのか? 話しかけて来なくなった人達も、避ける人も増えました。←主に会社(苦笑)

 最初はモンスタークレーマーでした。
買い物のレジで「ありがとう(ございます)」という事から始めました。

 今日、NHKのみんなのうた「こわがりヒーロー」を聞きました。
「テーマソングにしよっかな? 私こわがりヒーローじゃん。」ってか、
不安心配ヒーローです(笑)!

不安心配ヒーローQの活動は今これじゃ!

あたらしく声を掛ける事を中断!!
今も続いている事をとにかくやらないと。
溜まってしまっているでのぉ(困)

⇒ 取り組んでいる&予定のあれこれ声掛け
・地元、Aスポーツジムへ
・地元、Bスポーツジムへ
・地元Aスーパー(本社含む)へ
・地元Bスーパー(本社含む)へ
・地元ホームセンターへ
・成田某ホテルへの
・津田沼駅南口前 某ビルへ
・柏高島屋ステーションモールへ
・印西市市長へ手紙を出す
・印西市 市議会議員に市民の要望を出す
・茨城県河内町の町長に手紙を出して様子を見る

◎イベント・レジャーでのチケット販売の事 テレビへ
◎福島民報に投稿する

少しずつちまちまやっていきます。
報告していきます。

不安心配ヒーローは、会社ヤバいぜヒーロー。

 3月の地震がきっかけで、思いのほか体力が落ちている事がわかり、沢山休みました。
ちょうどその頃、社内人事発表がありました。
衝撃波酷すぎて、「人事狂ってる」って思いました。
沢山会社休みました。

 その時、嬉しかったのは、2022/03/29 のオリエンタルランドに対する裁判で原告Bの訴えが大きく認められた判決だった事。
私は荒れて落ち込んでいる気持ちを整える為に、山形県鶴岡市にあるKAMO水族館へクラゲを見に車を走らせていました。13:30、KAMO委員長から第一報が。
ドキドキしながら安全運転、ヤッター\(^_^)/と安全運転。

 勤務先の下半期人材評価面談は、来期に向けた面談でもあり、4月から新工場長になる元上司との最後の面談を控えていて、陰鬱満載な気分が整ってきました。
面談で、原告Bとオリエンタルランドとの裁判判決記事を見せて言いました。「労働者が安心安全に働ける労働環境を整える事は会社の責任という流れになっていきます。他社の事だからと思わないで取り組んでいかないと上場企業としては良くないんじゃないですか?」

 4月、私の心を救ってくれたのは、声掛けしていた数か所からの朗報でした。
もちろん、今も“生活全部大変フェスティバル絶賛開催中”です。
でも、昨日社内でのちょっと面白い光景を見ていたら、面白くなってきました。
「ここは仲良し劇団公演、シュールギャグ劇場の舞台だ。」
「仲良し劇団員加入は諦められました。観客で十分です。観客で居させてください。」って思いましたとさ。

 でへへのへ。ちゃんちゃん




☆☆おしらせ☆☆

2022年


6月18日(土)18時
執行委員会

6月21日(水)16時
首都圏幹事会

7月14日(木)16時
首都圏幹事会

7月16日(土)午後
労働運動研究会

7月22日(金)18時
全国委員会

7月23日(土)13時
        16時
全国ユニオン定期大会
交流会
※スタンダード会議室 新宿GARDEN店4階E会議室
東京都新宿区1−1−14第一 山田ビル

10月1日(土)13時
なのはなユニオン大会
※場所未定



ライン

なのはなトーク ポンペイ展を見てきました。京都の岡崎公園にある京セラ美術館。ポンペイは西暦79年のヴェスヴィオ火山の噴火によって一昼夜にわたり火山灰が降り注ぎ埋もれた都市です。火山灰がシリカゲルのような働きをすることで当時の生活がリアルにわかるほどによく保存されています。驚いたのは、パンが炭化して形よくのこっていること。スープなどの食材を客にふるまったような食堂のような場所がそのままのこっていること。水道管のバルブがのこっていて、これが今の構造とほぼ同じ。私は設備管理をやっていることもあり、これには興味津々でした。

 この展示会を見ていくと、ある特徴に私は気づきました。それを考えてみたいと思います。今回の展示は三つの豪邸を中心に展示しています。「ルキウス・カエキリウス・ユクンドゥスの家」「ファウヌスの家」「アウグストゥス荘」です。そのほか「竪琴奏者の家」「悲劇詩人の家」も展示されています。これらの邸宅には、ブロンズの胸像、床面にはアレクサンダー大王の騎馬戦闘をえがいたモザイク画がしつらえてあったようです。よく高校世界史の写真にのっているアレキクサンダー大王の絵です。あれもポンペイ出土だったのか、と初めて知りました。このように大理石で敷き詰められた豪邸が「繁栄」の証として展示されています。

 ところで、他方、こういうのがあります。剣闘士が闘った広場。これはあのコロッセウムに似た建造物です。周囲に石段の客席と多数の剣闘士の控えていた部屋があるものです。そして、奴隷の拘束具がありました。これらが、「ポンペイの繁栄」、「人々の活躍」、「人々の暮らし」、というように構成されているわけです。しかし、私は、やはり、剣闘士の闘った劇場をみて、支配階級が豪邸をかまえ、奴隷である剣闘士を真剣でたたかわせ、他方で、娼館がつくられている。こうした奴隷制社会というものを、ポンペイの遺跡はリアルに伝えている、と感じました。ポンペイの遺跡を古代都市の繁栄の跡として主催者は描いています。しかし、誰の繁栄で、それは、なぜ可能となっていたのか、を、私は考えます。

 現代の資本制社会で私たちは、日々、資本家によって搾取され、苦しめられています。いま、奴隷制という身分制は撤廃されています。その意味では私たちは、いま、自由な人格・人権をもつ人間として形式上は存在しています。しかし、実質的には、日々、厳しい職場の労働やパワハラにあいながら生きています。だから、わたしは、今回のポンペイ展を「繁栄」というように展示する主催者とは逆の立場から、かつてポンペイで生きた虐げられた人々を想わずにはいられません。
(青もみじ)
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