なのはなユニオンニュース

2023年2月28日 No.294







残業代請求裁判は普通に働ける職場にするための第一歩!
残業代請求裁判を闘った15名の原告の皆様、お疲れさま!

富士そば弁護団11名の先生方、ともに闘っていただき、心より感謝!

一緒に行動してくれた全国ユニオンやなのはなの仲間たち、ありがとう!

 富士そば労働組合の店長ら組合員15名が2020年11月に提訴した残業代請求裁判が、2年2ヶ月経て裁判所主導で和解に至った。解決金の額は原告らが提訴した時の請求額よりは相当程度減額されたものではあったが、富士そば組合は闘ったことに意義があると思い、2月21日17時30分から「富士そば残業代請求裁判報告会」をTKPスター貸会議室四谷で開催した。富士そば弁護団棗弁護士、大久保弁護士、東京ユニオン、シニアユニオン、東京管理職ユニオン、そして富士そば労働組合・原告、なのはなの仲間たち30名程が参加し、富士そば労働組合・佐藤組合員の進行で報告会が開始された。

 主催者を代表して鴨委員長は、長きにわたる裁判を闘い抜いた原告、結果を出していただいた弁護団の先生方、そして支援いただいた仲間たちに感謝の言葉を述べ、さらに裁判闘争の中で職場改善が図られたことを裁判闘争の成果として富士そば労働組合の第2ステージの活動に踏み出そう、と挨拶した。続いて全国ユニオン・関口事務局長からも組合活動はこれからが本番だとの激励の挨拶をいただいた。

 11名の富士そば労働弁護団の団長であった棗弁護士から「富士そば残業代請求裁判の意義」について、お話しいただいた。和解に至る経緯では、客観的証拠がなければ裁判は立証できないので、原告15名の証拠が一人一人違っていたことで立証の苦労はあった。そうであっても固定残業制が過去分について法律要件にあっていないと認められた。解決については個々では負ける人・勝つ人となる。組合が取組んだ裁判なので団結を維持するために全体和解を求めた。最終的に和解額は裁判官が提示した額で、最後までもつれたが12月27日に和解できた。会社はユニオンの存在を認め、なのはなユニオンと富士そば労働組合が利害関係人に入って調印がされた。「協定書」の内容については勝利和解なので、組合としては自信をもって第2ステージに進もうと述べた。

 大久保弁護士は丹会長の著書を読むと、今回の事件は会社の組織構造が引き起こしたものだと述べた。会社が人を大事にさせない働き方をさせたから組合結成がなされたので、残業代の成果よりも今後、職場でどういう労働条件を勝ち取っていくのか、一人では立ち向かえないがことも組合ならば主張し行動できる。この会社で働くことが生きがいと言えるような職場で作った蕎麦を食べたい。

 三宅弁護士からのメッセージを読み、参加ユニオンから激励の言葉をいただいた。

残業代請求裁判闘争の成果☆彡

★正社員の固定残業時間変更
 係長 112h→60h、
 店長 88h→59h、
 店長心得 70h→59h等
 →固定残業時間超過分を正社員に清算

★残業時間
 15分単位→1分単位」
 →バイト過去分(2年間)清算

★現場で残業時間と残業代が
 日毎・月毎に確認

★アルバイト(都内)の時給
 100円アップ

★有給休暇の消化
 「新しく付与されたものから消化」→
 「付与年度の古いものから消化」

などなど
 参加した原告は「新しい道に進んでいるが、職場には大好きだった先輩や後輩が残っているので一組合員として恩を返していきたい。」「一歩ずつ組合員全員の力で頑張っていきたい。」「組合任せ、安部さん任せではいけない。富士そば労働組合の体制を考えたい。」など。

 安部委員長は、裁判をやったことで苦しみもあったが、先生方をはじめとし良い出会いがいっぱいあった。和解は終わりではなく始まりだと思う。最後までがんばった15名の原告の力はすごく感謝しかない。15名の原告に会って解決金を手渡した。心に会社を変えるという思いがあることが確認できた。ますます頑張っていくと決意を語った。最後に安部委員長の音頭で団結がんばろうを唱和し、終了した。




全国ユニオン2023春闘開始集会

 2月17日、全国ユニオン春闘開始集会がもたれた。岐阜、山梨、福岡、伊丹など地方の仲間たちはZOOMで参加。渡辺副会長挨拶後、関口事務局長から2023春闘の骨子が提起された。各ユニオンから春闘を闘う意義や具体的取り組みなどが出された。なのはなはオリエンタルランドユニオンと富士そば労働組合、そしてロイヤルの一人春闘の取り組みなどについて話した。なのはなは取り組み準備が遅れて要求を取りまとめの段階であるが、すでに春闘交渉が始まっている他ユニオンの報告もあった。今年も全国ユニオンとして、できるだけ多くの職場で正社員も非正規も2023春闘を闘うことを促す集会であった。



オリエンタルランドユニオンは今春闘の要求実現と同時に、ユニオン支部長が労災(頸椎椎間板ヘルニア・頸椎捻挫・頚肩腕症候群)で休職からの復職について会社と交渉を重ねている中で、2月15日におきた以下の件について、舞浜行動へのご支援をお願いした。

 支部長は会社から郵送された本人限定受取郵便を受け取れなかったので、会社に連絡をして組合員(H)と二人で会社に郵便物を受け取りに行った。会社指定の待ち合わせ場所のゲートにて、エンター統括(S)とユニットマネージャー(K)と合流する。D館にて急遽、復職面談が始まった。面談内容は、「就労に関する意見書」(2022年12月2日付)に「週5日勤務復職は可だが、急な患部の負荷は危険なので、復帰直後は週2〜3日からの勤務が望ましい」と医師の希望が記載されているので復職させられないとのことであった。団体交渉の内容なので今後行われる団体交渉で話すということで面談は終了した。

 その後、(S)と(K)は先にD館を出た。支部長らはD館内で10分程時間を潰し、二人の姿が見えなくなったので再び外に出た。5分程歩いた所で、(S)が後ろから突然目の前に立ちはだかり、この先には行かせない、戻れ、など凄い剣幕で怒鳴ってきた。驚いた支部長と(H)は何が起きたのか分からないまま来た道を戻らされた。

 (S)と(K)がぴったりと後ろをついて来たため、通行している多くのキャストが何事かと見ている状態になり、支部長は恥ずかしくなり振り向き、何故後をついて来るのか、待ち伏せされた上に後をついてこられると怖い、会社の嫌がらせ行為に恐怖を感じていると伝えた。それでも変わらず(S)と(K)が後をついてくるため恐怖から胃が痛くなり、ワードローブでうずくまった。5〜10分程しゃがみこんでいると、嘔吐しそうになり、近くのトイレに駆け込もうとすると、様子を見ているだけだった(S)が、再び両手を広げて身体全体でガードし、帰れと言い、トイレに行きたいと伝えてもガードを止めなかった。支部長は体調が悪いのにトイレにも行けない恐怖と、人前で吐きそうな状態でパニックになり過呼吸を起こした。この間も(S)は見下ろしている状態で声掛けもせず、過呼吸が治まった頃に健康管理センターに行くかと一言だけ聞いた。

 一連の行為への恐怖と(S)と(K)の態度の酷さに、ショックを受けた組合員(H)は健康管理センター内で泣き出した。診察後、帰ろうとすると、再び(S)が先程よりも近距離で真後ろにぴったりとついて来た。男性が後ろから身体が触れるほどの近距離でついてくる威圧感と恐怖で胃痛が再発し、再び健康管理センターに戻った。健康管理センターのキャストが「早く会社を出たいと言っていたし、(S)が後ろを付いて来るのが怖いみたいだから、私が出口まで送る」と言ってくれたので同行してもらい、ゲートを後にした。


※ユニオンは、復職を目指している者に対し恐怖感を抱かせるような理不尽な行為に、強く抗議する旨の抗議書と、二度とこのようなことが起きないように謝罪を求め団体交渉を申し入れた。




OLCパワハラ裁判 第2回高裁

 OLCの安全配慮義務違反を問う第2回高裁が行われます。千葉地裁判決が維持されるかどうか、という重要な裁判です。裁判前の宣伝行動と傍聴への参加を呼びかけます。

3月6日(月)14:30 宣伝
       15:30 裁判傍聴

※15時から傍聴券配布。傍聴券は今回もくじ引きになると思われます。

東京ユニオン・富士アミドケミカル支部
廃業・全員解雇問題解決

 1月31日、東京都労働委員会で和解が成立した。企業閉鎖は止められなかった労働者の退職条件をなんとか確保できた。予定されていた5回目の大阪・南海化学本社行動は中止になった。
 毎週金曜日に雪や氷雨でも行われた大阪行動が短期間での解決の決め手となったことが実感できた。富士アミド支部の皆様、ご苦労様でした。


3月25日(土)次世代交流会
なのはなユニオン23春闘スタート 〜春闘の取組みの報告と交流〜

なのはなユニオン全組合員、団結して賃上げや格差是正をかちとろう!

 1月の物価上昇率が4.2%で41年ぶりの高水準となっています。労働者の賃金はあげなければ実質で賃下げをされたことになります。私たちは今春闘で物価上昇率を超える賃上げ5%以上を勝ち取るために頑張ることが求められています。

 なのはなユニオンでは、富士そば労働組合、オリエンタルランドユニオン、森永高滝カントリー支部、ロイヤル(菓子製造業)の仲間などが、賃上げや格差是正を求め、2023春闘の準備を開始しました。

 なのはなユニオンには、非正規の仲間、職場に一人しかいない仲間がたくさんいます。自分にとって春闘は関係ないと思っている仲間が圧倒的です。毎年、一人春闘に取組んでいるロイヤルの仲間は「パートで働く自分に春闘は関係ないと思っていたが、オリエンタルランドユニオンが非正規春闘を取組むことを知り、自分も闘っていいと思えた。」と春闘を開始して、今春闘は7回目の春闘になります。今では会社が交渉時間を労働時間として認めています。セキサンの仲間は正社員で職場に1人です。自分の労働条件を毎年見直すための春闘と位置付けて取組んでいます。富士そば労働組合の仲間は裁判が和解で解決し、いよいよ支部活動を強め仲間を増やすために、まず春闘から頑張るぞ、と決意しています。

 普段は、お互いに顔を合わせることがなかなかないですが、ユニオンとして何を今春闘でたたかうのかを報告し、苦労していることなどの意見交換もしたいと思います。

 コロナも落ち着き、久々の集まりです。是非、おおくの組合員の皆様が次世代交流会にご参集いただくことを呼びかけます。

春闘をたたかう報告・交流会

日 時 2023年3月25日(土)18時開始(19時30分終了予定)
場 所 前原睦自治会館 ※ダイアパレス津田沼3F(ユニオン事務所の下)
主 催 労働組合なのはなユニオン 次世代交流会





4月統一自治体選挙


なのはな組合員
市議選に立候補!


4月16日 市議会議員選挙告示
4月23日 投票日

選挙事務所・連絡先
加瀬くらぞう銚子0479-22-3388
かつまた竜太市川0473-79-9203
鴨てつとし習志野0474-76-1722




〜徒然
トルコ・シリア大震災に思いを寄せて〜
2023/02/24 by 金沢紀子 Q

共に生きよう。共に在ろう。(自分自身の器量内で)困っている人を助けていこう。という気持ちが永遠に世界から消えないでありますように。

◇「Noriko、imdat(助けて)」
◇◇支援って?
◇◇◇未来のトルコ・シリアの繁栄の為出来る事を始めました
◇紹介


◇「Noriko、imdat(助けて)」

 2023年2月6日(月)現地時間午前4時17分、トルコ南東部のシリアとの国境付近を震源とする地震が発生。マグネチュード7.8。23日の段階、両国の死者は5万人を超え、断続的な地震は今も続いています。私の友人家族も被災しました。

 「(2/08)Noriko,Watashitashi wa kowai desu. Watashi ha Genki desu.Demo tomodashi ha takusan shinda.Minna taihen mizukashi seikatsu suru. Watashi tsukareta…Kimochi warui…Noriko,imdat(紀子、私達は怖いです。私は元気です。でも友達は沢山死んだ。皆、大変難しい生活をする。私、疲れた。気持ち悪い。紀子、助けて」(原文のまま)

 「(2/16)Noriko,Gaido no tomodachi 30 nin nakunatta.Takusan oinorishimasu. Ii news Tanoshimini Matte imasu. Ki wo tsukete(紀子、ガイドの友達30人亡くなった。沢山お祈りをします。いいニュースを楽しみに待っています。気を付けて」(原文のまま)

 私はトルコ共和国に強すぎる程の関心を持ち続けて40年になります。トルコ語学校にも行きました。トルコ留学もする予定でした。(諸事情があって一人でしたけど)トルコで結婚式も挙げました。トルコという活字を直ぐに見つける事も出来ます。今もトルコで就労してトルコで生涯を終えたいと本当に思っています。もちろん、シリア側の地震被害も含めて・・・ 全く他人事ではありません。

 約25年前、トルコ大震災がありました。25〜6歳頃でした。
「義援金以外に物資も送ろう」と友人達と協力して取り組んだ事があります。私は生理用品等の衛生品を送りたいと思い、友人は食料と衣類でした。意見が衝突したまま喧嘩別れをし、結局自宅に送れなかった沢山の未開封の生理用品が残りました。別の支援団体に提供しましたが自分を責め続けました。東日本大震災の時、房総を襲った台風の時、ロシアによるウクライナへの軍事進攻が始まった時も、居ても立っても居られませんでした。何かをしたいけど何も出来ないに等しい自分自身の無力を責め苛立ってしまいます。

 「(2/08)セネム、いきててくれてありがとう。いつもトルコをおもっています。いつもセネムとメルトのことをおもっています。わたしもなにができるかかんがえているから。セネム、すこしだけでもいいから、からだをやすめて。いっしょにのりきろう。いっしょにいきよう」

◇◇支援って?

 例えば、私個人が誰か(個人)に「寄付でお金を公認の寄付団体に・・・」と言ってよいのでしょうか? 私はやりません。私自身は、個人の誰かには寄付金をお願いをしません。強引な気持ちの押し付けでもありますし、ましてや、支援やトルコ・シリア地域への心象が悪くなってしまったら本末転倒だからです。支援は自発的なそれぞれの思いから発した行動だと思っていますが皆さんはどうですか? 私はずっと考えて、そして・・・・。

◇◇◇トルコ・シリア被災地の中長期的な復興支援になるように独り声掛け活動を始めました

 〜トルコも親日国家ですが、なぜ親日国家になったのかご存じですか?〜

 2月13日(月)から「日本全国の映画館が垣根を越えてひとつになって、お客様にトルコ・シリア地域への興味関心を持っていただけて復興支援につながっていくような映画を上映していただけないか」と、電話とメールを使って映画館と映画産業の業界団体に声掛けを始めました。

<目的>
 ・大震災支援の為
 ・大好きな大好きな映画館を守る為
 ・外出しづらいと感じていて身体にハンディキャップがある方々の心と体の健康の為

 人はまず関心興味がわく事が何事でも最初の一歩です。(ウクライナ情勢ももちろんですが)トルコ・シリア地域に関心を持っていただきたいと思います。それが支援につながりますようにと願ってやみません。映画は、各映画館の独自性を生かしてそれぞれの映画館で上映作品を決めて上映していってほしいと思っています。日本の多くの映画館(映画業界)が一丸になってのアクションであると。映画館じゃなきゃ出来ない事があります。

 コロナが始まって最近まで、多くの人が今までにないような自粛を半ば強いられる等、様々な苦労苦心と試行錯誤をしながら生活をしてきたと思います。その生活は私の車いす生活によく似ています。私も普段の生活が以前の様に出来なくなりました。行動範囲が狭くなり、選択の自由も限られ、思うように予定通りに外出して娯楽を楽しむ事が難しくなりました。

 親孝行も兼ねて高齢になって体が老いてきた親と旅行したくても、実現するにはなかなか大変な事があると思います。でも、映画館は大抵近くにあります。見慣れた町の景色の中に映画館はあります。隣通しの席に座って親が見たい映画を一緒に観ている間は完全に個の世界で気遣い無用の自由があります。作品だけなら自宅でも観れます。でも時々だとしても外出は必要です。気分転換する機会は、生活を明るく、心身ともの健康の維持には必要な運動です。

 映画館は、非日常の別世界の空間で図書館の様に多彩なジャンルにありとあらゆる作品がある空間です。全国の映画館(特に単独経営の映画館)は厳しい経営状況を強いられ続けています。映画は娯楽環境です。私達は大きなスクリーンから多くの事を感じ取り学ぶ事が出来ます。映画館を守る事は多様な文化を守る事でもあるのです。

 2020年に東京国際映画祭事務局との話し合いに取り組んでいた時、映画業界丸々入っているような業界団体が無く、幾つも有ると知りました。この働きかけもどこに伝えたら適切なのかわからないまま始めました。殆どの所から返信が返ってきました。某団体様は、他の二つの業界団体に私のメールを転送してくださいました。本当に感謝感謝で有難く大きな実りだと思っています。

◇紹介

・一人の映画監督、田中光敏監督にもメールを送りました。8年前、2015年上映した「海難1890(東映・トルコ共同制作映画)」の監督さんで、映画はトルコと日本の友好関係が始まった実話です。もし返事が来たら腰を抜かしてしまうと思います。

・同じ出来事は落語にもなっています。演目は「約束の海」、落語家桂春蝶(三代目)さんの創作落語です。2月13日支援チャリティイベントで落語を聞いて、その後に春蝶さんと少し話をしました。今手紙を書いています。

 念力だけでは願いは叶いません。「やってみなくちゃわからないならやってみよう」その気持ちひとつです。私の声が誰かに届きますように。何処かで検討されますように。何かが動き出しますように。復興支援に繋がりますように。





☆☆おしらせ☆☆

2023年


 3月 6日(月)15:30
OLC高裁
※14時30分 東京高裁前

 3月21日(火祝)
さよなら原発集会 代々木公園
※集合時間・場所は後日連絡

 3月23日(木)14:00
厚生労働省交渉
※13時 衆議院議員第1会館ロビー集合

 3月25日(土)16:00
         18:00
執行委員会
なのはなユニオン次世代交流会
 「2023春闘の報告と交流」

 4月 8日(土)18:00
執行委員会

 4月29日(土)
連合メーデー

 5月 1日(月)
全国ユニオンメーデー





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なのはなトーク
一刻も早い停戦をもとめます。

 ロシアがウクライナに侵略をはじめてから一年が経った。ウクライナでは労働者・農民・市民の死傷者が10万人をこえたといわれている。ウクライナ政府が発表しているのは、軍は1万人から1万3千人で、民間人は2万人を超えた、というもの。他方、ロシアでは、死傷者が17万人を超えたと英国防省はみている。ロシア政府は戦死者を5,937人と昨年9月に発表したままだ。このようにロシアとウクライナの政府が発表するものは全くの偽りである。ただちにロシア政府は侵略をやめ、ウクライナ政府もまた労働者・農民・市民を戦争に動員するのをやめるべきだ、と私は思う。

 けれども現実は悪い方向にすすんでしまっている。ゼレンスキー政権は、米欧政府になんと「クラスター爆弾や戦闘機」を供与するように求めている、というのである。プーチン政権は核戦力の実戦配備を強化すると発表した。この両政府の権力者たちは、たがいに「祖国防衛のため」の戦争だと言って、国民を煽り立てている。しかし、私は、それはいつわりだ、と考える。この戦争はプーチン政権がオリガルヒらの資本家階級の利害を守るために、ロシアの労働者・農民・市民を動員し、ウクライナの資本家階級の権益を奪うためにしかけているものだと思う。他方でゼレンスキー政権もまたオリガルヒらの資本家階級の利害を守るために、ウクライナの労働者・農民・市民を「祖国防衛のため」というようにあおりたてて戦争に動員している、と思う。

 なのはなユニオンが「戦争をさせないたたかい」こそ平和の道だと言ってきたことが今ほど大切な時はないと私は思う。「戦争をさせないための力」とは、ウクライナとロシアそして日本や全世界の、労働者・農民・市民の国際的な団結にこそある、と強くおもう。テレビやマスコミの報道では、日本はG7の議長国として米欧と一致協力してウクライナを支援するべきだ、ということのみを主張している。ウクライナを支援するといっても実は戦争をしているゼレンスキー政権を支援する、ということである。それではいけない、と思う。戦争をさせない力は、労働組合で闘っている私からすると、私たち働くもの、農民、市民が国境をこえて国際的に団結することにある、というのはすぐ理解できる。政府と資本家はつねに自分たちの利害を、「祖国と国民をまもるため」と押し出して、私たちをだますのである。常に戦争はそうなのだ。もう、騙されてはいけない、と私はおもう。一刻もはやく停戦が実現することをもとめたい。
(井藤)
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