毎日新聞の「余録」によると、俳句の春の季語である「山笑う」は、中国・北宋の画家、郭煕(かくき)の画論「山水訓」の中にある「春山は冶(たんや)として笑うが如(ごと)し」が出典だそうです。「山笑う」、実にいい表現ではないですか。因みに、淡冶とは、「野には草が青々と萌え出で、淡く冶(と)けるような春の山に山桜が咲いている様は、山がまるで口をぽっかり開けて笑っているかのようである。」からすると、淡くとけるような、という意味なんでしょうね。

 一方、インターネットで調べると、「臥遊録」の「春山淡冶(たんや)にして笑うが如く、夏山蒼翠(そうすい)にして滴るが如く、秋山明浄にして粧うが如く、冬山惨淡として眠るが如し」から、季題になったとあります。山滴る、山粧う、山眠る、どれも、いい言葉ですね。

 故郷や どちらを見ても 山笑ふ 子規