第一級陸上無線技術士
59歳での挑戦

平成20年7月27日

■はじめに
 昨年の6月に第一級陸上特殊無線技師を受験しましたら、簡単に合格してしまいましたので、21歳の大学卒業直前に受験して失敗した第二級無線技術士の国家試験に再挑戦しようと思いつきました。そしてどうせ受けるなら無線技術の最高レベルの第一級陸上無線技術士に挑戦しようと目標を定めたのが平成19年7月で、早速勉強を開始しました。

■無線工学の基礎と電波法規
 第一級陸上無線技術士の試験は4科目あり、全て合格しなければなりません。まず一番難しいと言われている無線工学の基礎と電波法規を平成20年1月に挑戦する事としました。過去問を解く事から始めました。勉強時間は、往復の通勤電車1時間と朝早く起きて1時間、休日は4時間取り組みました。勉強方法は、最近の6年半の13回の試験の問題を一つ一つ取り組みました。試験は2時間半の間に25問を解答しなければなりません。数学の試験と同じで、解き方が分からず引っかかると1問に30分位軽く掛かって時間が足らなくなってしまいます。繰り返し繰り返し解いていく内に問題の解き方が良く理解出来るようになり、自信もわいてきました。電波法規はある程度知識があるせいもあり、通勤の間に勉強するだけで十分でした。

■最初の試験
 試験日は平成20年1月22日で、熊本で行われました。無線工学の基礎の試験が開始されると、緊張で手が震え、受験番号のマークがはみ出して大変でした。全ての問題を最初にチェックすると、落ち着き、10問を解いたところで40分経過だったので、これでいけると落ち着きました。電波法規は暗記していましたので、ゆっくりチェックして1時間前に会場を後にしました。
 試験の正解は、1週間後にインターネットで公開されるので、確認しましたら、無線工学の基礎が86点(100点満点換算)、電波法規が82点で、合格点の60点は十分にクリアしていました。

■無線工学Aと無線工学B
 ほっとしたのも束の間で、次の7月の無線工学A、無線工学Bの2科目に2月より取り組みました。この科目は、実際無線の仕事をしていない私にとって難しい問題ばかりでした。最初は答えを見ながら解き方を分析して、何回か解いていく内に良く理解できるようになりました。また、理論の教科書を購入して、基本の考えを理解していきました。どちらの科目もアマチュア無線の知識が大変役に立ち、楽しく勉強をする事ができました。繰り返し、どちらも6回程取り組むとほぼ100点が取れるまでになりました。

■最後の試験
 試験日は平成20年7月16日で、福岡で行われました。午前中の2時間半は、無線工学Aで、過去問が多く、自信をもって解答できました。午後の2時間半の無線工学Bは、新傾向の問題が5問ほどあり、大変苦労しました。少しでも疑問がある問題を間違いとすると、合格点ギリギリなので、最後まで、考え抜いて解答しました。
試験の正解は、同様にインターネットで公開されるので、確認すると、無線工学Aは、94点、無線工学Bは80点で、合格点は取れていました。最終的な発表は8月末となりますが、ホッとして肩の荷が下りた感じがしました。

■おわりに
 無線の仕事をしていない私が何でこのような資格に挑戦するのかと聞く人がいますが、38年前のリベンジと、頭を使う事で頭脳の老化を防ごうと思った次第です。合格した時の達成感はなんとも言えない感激があります。今度は何の資格に挑戦しようかなと思っています。

■追伸
 8月26日財団法人 日本無線協会から無線従事者国家試験結果通知書が、はがき大の指でメクル封書で送られて来ました。開封する端からつまんで開けると「合格」という大きな字が飛び込んで来ました。バンザイバンザイ本当に良かったです。

 9月18日付けで日本国政府発行の第一級陸上無線技術士の免許証が送られてきました。夢に見た一技の免許証はエメラルドグリーンに輝いていました。

■資格取得を目指す方へ
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