テキストボックス: 　この国は今、歴史の岐路に立っています。
　憲法と教育基本法の「改正」を政権公約に掲げる安倍内閣が誕生しました。安倍内閣は、この臨時国会で採決強行も辞さない構えで教育基本法の改悪をねらっています。
　教育基本法の改悪を企てる勢力は、すべての子どもを人間として大切に育てる教育、人格の完成をめざす教育にかわって、「お国」に役立つ人材をつくることをこの国の教育の目的にしようとしています。
　彼らは「構造改革」がつくり出した貧困と格差をいっそう広げ、ますます子どもたちを競争に追いたてて「勝ち組」「負け組」をつくり出す教育を押しすすめようとしています。
　彼らは、子どもたちを「お国」のために命を落としてもかまわない､「愛国心」に満ちた人間に仕立てあげようとしています。
　競争を煽り立てる「教育改革」。常軌を逸した「日の丸・君が代」の強制。たび重なる教育への乱暴な介入と弾圧。脅しと強制‥‥。石原都知事のもとですすむ学校と教育の破壊は、教育基本法改悪の先取りにほかなりません。
　しかし、子どもたちのすこやかな成長を願い、教育基本法の改悪をやめさせようという国民の声は、いま大きく広がり、日増しに強まっています。
　全国のあちこちで教育基本法を守ろうと集会がもたれ、学習会や教育懇談会が開かれ、街角で訴えが響き、チラシが家々に届けられ、ポスターが貼り出され、署名が集められています。
　そして、9.21東京地裁は、都教委の「日の丸・君が代」の強制が思想・良心の自由に反し、教育基本法が厳しく禁じた「不当な支配］にあたるとの判決を下し、あらためて教育基本法の底力を私たちに示してくれています。