「コイビト遊戯」ゲーム感想
『告白遊戯』から大幅ボリュームアップで、ストーリーも一新、キャラも増加で発売されたPIL/SLASHの第２弾は、”テーマが変態”と思い切った作風の『コイビト遊戯』です。
マリンハートから発売された同ライター＆原画家のBLゲームが好きだったこともあり、とても楽しみにしていましたｖ
九州に転勤した両親と離れ、東京でバイト三昧で一人暮らしをしている藍川裕太の元に、北海道から本社勤務になった年の離れた兄・周平がやってきた。
同じアパートで暮らすようになった兄は、とんでもない過保護で過干渉なブラコンで、裕太の生活は一変する。
息苦しくて堪らない裕太は、兄の束縛から逃れるため、行動を起こすが……？
PIL/SLASHのゲームは、初めてプレイしましたが、システム周りは一通り揃って、セーブ数も１５０と多く、快適プレイでした。
ビジュアルアーツ系や、ウィル系では標準装備だった、カーソルの自動追尾機能(選択肢が現れると、カーソルが選択肢まで勝手に動く)がついてなかったのがちょっとだけ気になったくらい……？
なくても構わないのですが、あった方が便利だという事に今回初めて気付きました(笑)
面白い機能として、『ボイスコレクション』があり、好きな台詞だけピックアップして保存する事ができます。
使わないよこれ……と思ってたのですが、プレイしているうちに気がつけば使ってました。
あと便利だと思ったのが、セーブにコメントが出来る事に加えて、キャラアイコンが選べる事。
攻略キャラのアイコンを使ってセーブしたら、どのルートなのかすぐわかっていいですね。
ディスクレスプレイは不可です。
最近、ディスクレス不可なのが多いような〜。時勢なのかな。
(ディスクレス可オッケーなとこって、スプレーくらい？)
ボイスは脇役に至るまでフルボイスで、普段BLでは偽名使わない方も偽名で通してあります。
たぶん全偽名ではないかと。
ただし、BLゲーム慣れしてれば、大体誰なのかわかります。
皆さん安心して聞けるボブゲおなじみの方々です。
スチルは、渋めのパステル調(?)で、綺麗です。
原画さん(シナリオも同じ方です)の絵で、こういう塗りを見るのは初めてなので新鮮。
塗りでずいぶん雰囲気が変わりますね。
立ち絵は服装チェンジ以外での変化はなく、ロングのみ一種類で、割と皆しっかりした体格です。
その代わり、全キャラ、ウインドウ枠横の顔スチルで表情差分があります。
ちなみに主人公の立ち絵もあります。
スチルはゲーム最初から結構表示されるなーと思ってたのですが、差分抜きで100枚(パケ絵とコンプおまけでプラス2枚)とかなりありました。
シーン回想は、４６枠ありますが、ノーマル系のエンドは収録されないようですね。
グッドエンドとエッチシーンがメインで収録されるようです。
ゲームを起動させた時、ゲームを終わらせてタイトルに戻るとき、ゲームを終了させる時には、タイトル画面に描かれているキャラ(ランダムで変わります)のボイスがつきます。
エクストラに行くときもボイスありでした。
時間帯によってもボイスが変化します。
こういう細かい設定が凝ってると嬉しいですね。
シナリオは主人公一人称で、特に癖が無く読みやすかったです。
CG枚数も多く、エッチも充実(笑)していたのですが、思ったよりもボリュームが少なく感じられました。
実際は、そこそこのボリュームがあるゲームだったと思うのですが……。
メインのシナリオの、前半の共通部分が多かったからかも。
全体的な構成は、プロローグ、1st game(第１章)、2nd game(第２章)、3rd game(第３章)、final game(第４章)と分かれています。
選択肢の違いはあれども２章まではどのキャラも大体同じで(２章にはそれなりにキャラ個別イベントがありますが)、３章から個別ルートに入り、４章がまとめ＆エピローグになります。
２章までは２周目からは、既読スキップでかなり飛ばせるので、余計短く感じたのかもしれません。
１周目は4時間ほど、２周目は２章目からのセーブデータを使って３時間ほどのプレイ時間でした。
二股バッド系ルートは、スキップ使って、１〜２時間くらい？
バッドはキャラパターンとバリエーションが豊富なので、全部見るのに５〜６時間くらいはかかったような気がします。(正確な時間は計ってないのですが)
フルコンプしてみての感想ですが、このゲームの見所は、バッド系にあると思いました。
個別キャラとのグッドエンドだけを言うなら、Cool-b付録の「告白遊戯」で十分なのではないかと。
「告白遊戯」だと諒が落とせず、兄貴が存在しませんが。
あとはボイスがあるか、エッチシーンがあるかの違いなので……。
ホラ、キャラグッドエンドでのノーマルなエッチなんてものは、もうBL慣れした身にとってはある程度脳内で補完できるものではないですか。
テーマが「変態」とのことですが、キャラグッドエンドには、特にその方面は発揮されていませんでしたし、グッドだけが目当てなら、別に「告白遊戯」だけでも構わないかもしれません。
グッドエンドでは、どのキャラも、予想外に甘酸っぱい学園青春モノな展開(ただし兄は除く)でした。
思ったよりも素直な、エッチも至ってノーマルなストーリーでしたので、王道な学園モノが好きな方は、”テーマは変態”に臆さずにプレイしてみてもいいのではないかと思います。
でも、その場合、バッドエンドはスルーする事になりますが(^_^;)
グッドエンド、final game(第４章)で、二人がめでたくくっついた後、すぐ終わってしまって余韻がなかったのが大変惜しいです……！
スタッフロール後に、短くてもいいからエピローグ的なものを描いて欲しかったです。
このゲームの本質(?)、掲げたテーマは、主にバッド系で演出されています。
バッド系のエッチが好きな方は、シチュエーション豊富なのでかなり楽しめると思いますよ！
中々、他のBLゲームではお目にかかれないような思い切った(?)ものがあるので、必見です。
兄はブラコンなんて可愛い言葉じゃ片付けられないし、櫻井は関係者含めてヤバイです。
諒もバッドでは結構イッてたかな……。
芳賀はストッパーが外れちゃっただけでカラッとしてて、滝沢は可愛くて美味しかったです……！
主人公の天然フェロモン(?)にやられて、道を踏み外しちゃう攻略キャラだちですが、ライターさんの特徴(だと思う)として、攻めキャラにどこか憎めない、可愛い部分があるのが好きです！
今回、お気に入りはダントツで滝沢でした……！
言動がかわいすぎるよ、滝沢ｗどんだけ裕太がすきなんだっていう(笑)
最後に、気になったというか残念だった点は、オフィシャルであたかも攻略できるかのようにキャラ紹介されて、攻略できなかったキャラがいたことです。
和泉澤と、KOKI……。
バッド要員で落とせないなら、それと分かるような紹介をして欲しかったです〜！
あと、もうひとつ、最後にこれだけはっ！
九州は怖くないですよ！
(九州人の心の叫びでした)
2007/9/2
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