Close encounter―real blade―


chapter4-3b-1.Music room


「僕より、ジェイクの方が危ないよ!!」

 フルートが回転しながらこっちに飛んできているのは分かっていたけど、ジェイクの方が一刻を争う。
 僕は援護射撃をしようと、魔法を唱えようとした。

「フユ!!」

 ジェイクが、叫んだ。
 僕が魔法を使うよりも早く、フルートが僕に振りかかってきたのだ!
 たかがフルート、されどフルート。
 細長くても、剣じゃないんだから、と侮っていたのがまずかった。
 銀色に光るフルートは、剣よりも切っ先鋭く、僕に打ちかかってきた。
 しかも、回転しているからなのか、1度の攻撃で2度も当たってしまう。
 おまけに、それは運悪くクリティカルヒットだったみたいで……。

「フユ……!?」

 僕はそのまま、戦闘不能になってしまった……。


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