ホンダの隠れ家 作業日誌〔1〕



私の作業日誌を綴っていこうと思います。
壊れていて動かないモノ、パーツが欠品していて本来の役目をしていないモノなどを見ると
どんなものであれ、動くようにしてあげたくなります。
できれば発売当時の生まれた姿に戻してあげたいですね。
形だけ元に戻っても動かなければ意味がありませんので、キチンと調子よく動くように!
趣味の週末整備ですから、時間の空いたときに自分のペースでノンビリと。
技術的な難しい事はあまり書きませんので、お茶でもしながら暇つぶしにご覧下さい。










 ● モンキー Z50A ●   両手ブレーキタイプの前期型

■■■■■ H18.10.22  晴れ ■■■■■

我が家でこの両手ブレーキのモンキーを、発売された日に新車で購入しましたが
私が東京での学生生活をしている間に、兄がなんとスクーターの購入時に下取りとして出してしまいました。
それを聞いて慌ててホンダショップに行ったものの、こちらも商売だから下取ったものはお金を返してもらっても返せないと。
欲しかったら買ってくれと。 その言葉にカチンときましたが、それでは買い戻しますからいくらですかとの問いに
下取りの3倍程の価格になっていました。 下取ってから数日後の話で何もしていないのに3倍?
しかし、こればっかりはどうにもなりませんでした。  これが社会の厳しさか〜・・・。
諦めたつもりでも、なかなか諦めのつかないもので、私の幼稚園時代の思い出がいっぱい詰まったモンキー。
近所への買い物に、母の運転でタンクに座布団を縛って、そこに私が乗って、モンキーの前に付けたカゴには
我が家で飼っていた子猿がちょこんと乗ってお出掛けです。
乗っている私にとって、まるで遊園地の乗り物です。 見ている人にはサーカスのように見えたのか
みんなこちらを振り返って手をふっていきます。  風を切って走るのが楽しくて楽しくて・・・。
そんな思い出も段々と年を重ねていく毎に薄れていきましたが、やはり一つのキッカケと言うか
我が家から消えて、それを連れ戻そうと思っても連れ戻してあげられなかったと言う自分の力の無さ、
不甲斐ない姿に、いつか取り戻してやろう、と心に誓って過ごしていました。
しかし、その後ショップを通る度に店先を見ていましたが、突然姿を消してしまいました。
慌てて聞いてみると、マニアの人が買っていったとか。  この日はさすがに落ち込みました。
結局何もしてあげられなかったし、思い出さえも持っていかれたような・・・。

それからが私のモンキー探しの旅が始まったわけですが、私の仲間や知っているショップ、などなど
地元中に声を掛けてモンキーを探し始めました。  見つかったよと言われれば
すぐに飛んでいって、程度も何も気にしないからと電話に即答で購入を決めて。
しかし何年集めても我が家にあったものは見つかりませんでした。
一度手放すと、二度と同じモノには巡り会えないものなのだなと思いました。
それからは、我が家のモンキーでなくても良いから、同じモデルで似た程度のモノを探す事に。
これも探し続けましたが、入ってくるものはなかなか自分の思い出のモノとは違い
ピッタリくるものではありませんでした・・・。
程度が良すぎても駄目、ボロボロを直してみても綺麗になりすぎちゃって駄目、
人が作ったモンキーは何か違和感があって納得がいかず組み直したり、
やはり思い出に近ずける事は難しい事なんですね。
失った事の大きさを改めて感じ、そして更にどうしても同じモノをと決心を硬くしました。
こうして長年に渡ってモンキーを集めていると、知らぬ間にモンキーがゴロゴロとシリーズで集まってしまいました。
100台ほどはモンキーをイジったかな〜。 と言って全部は置けないので近所の仲間に分けたりしながら
更に我が家のモンキーを追い求めて、そして数年前に我が家と同じタイプのモンキーを手にしました。
しかし一台では何とも不安で、2台ないと乗れなかったのですが、やっと念願かなって
昨日もう一台捕獲できました。  両手ブレーキのモンキーの中にもボディカラーは3色。
更に初期のタイプはフレームが少し違っています。まあほんの僅かですが(笑)
我が家には両手ブレーキのZ50Aのモンキーが十数台ありますが、
我が家で乗っていた初期のタイプの両手ブレーキで赤いボディは2台だけ。
今回のものが、一番我が家にあったモンキーに近いかなと思います。
サビた感じやツヤなどがとってもヤレていて良いです。


早速持ち帰ったモンキーをじっくり観察して、使い込まれてキチンと車体を支えられないスタンドを
この日の為にとっておいた程度の良いものに交換して、更にサゾついたメッキ部分を磨いてあげて・・・。
次にシーソー式のチェンジペダルも転倒して曲がってしまったのか、グニャっと内側に折れ曲がって
ギアチェンジも支障をきたしています。  これでは不具合がありますので
金床に載せて、ハンマーで叩いて少しずつ修正しながら元に戻していきます。
なんとか正規の位置に近づいてきました。
まあ使えるパーツは修正してでも使ってあげないと!
更なる細かな不具合、交換すべきパーツは徐々に交換する事として
今日はとりあえず長年の不動から目覚めさして、乗ってあげようと!
と思いつつも、やはりクルマとは違いモンキーはすぐに動いてくれました。
乗れば乗るほど調子が良くなりますね!  まだまだ我が家の庭を走らせるくらいですが楽しいです。
モンキーも喜んでくれたのか、とっても素直に動いてくれました。  可愛いな〜。
動いてくれたので、少しボディを磨いて、少しずつですが綺麗になっていきます。
あまり綺麗にしすぎない程度に、パーツを交換して整備していこうと思います。
次はハンドルとアクセル周り、ブレーキ、プラのブレーキレバー、ポイントにカムチェーン・・・の交換かな〜。
普段乗りには、タイヤも交換しようかな〜。
前にカゴを付けてお買い物に行かなくちゃ!  一緒に遊ばないと・・・
見つかって更に夢広がるモンキーZ50A!

つづく











 ◆ 庭の片付け ◆

■■■■■ H18.8.19  晴れ ■■■■■

今日は解体した車体のパーツが散乱した庭が気になっていたのて片付ける事に。
足回りもストラットからドラムまで全部付いた状態では、保管するにも場所を取りますしバラして別々に整理します。
ドラムをバラせば、貴重なブレーキパーツも入っていますので、いざ使いたい時にもサッと取り出せますしね!
とにかくバラします。 外せるモノは外して、細かいパーツに分別しながら整理していきます。
ただバラセば良いのではなく、あくまで再使用目的ですから、傷つけずに綺麗に外します。
外す時には専用工具を使います。 どんなに硬くても専用工具はポロンと外れてくれますので重宝です。
外したパーツで、ドラムのバックプレートが折れ曲がったりしてヨレヨレなので、ついでに板金しておきます。
叩き用に用意している線路のレールを当て板に、ハンマーでトンカン叩いて修正していきます。
縁も修正して、素人整備にしては、まあ見れるようになりました。
ワイヤーブラシでとりあえずサビ落としして、黒の塗料で仮に塗っておきました。
実際に使用する時にはブラストでもして再塗装しますが、地肌が出ているとサビちゃいますからね!
バラしたパーツを片付けて、なんとか散乱したパーツを屋内非難できたので、今日の作業は終了します。
それにしても暑い・・・。












 ● Life PickUp ●   エンジン EA 型  昭和49年 製造

■■■■■ H18.8.15  晴れ ■■■■■

お盆休みは、なかなか自分の自由になる時間が取れませんが、丁度迎え盆と送り盆の間に一日自由時間がとれましたので
早速早起きして作業の開始です。 今日はピックアップのマフラー交換をしましょうか。
このピックアップはマフラーのタイコ部分がパックリと穴が空き、かなり爆音状態でしたので
いつ交換してもいいように、スペアのタイコを用意して、耐熱塗料の黒を塗っておきました。
あまり乗られていない普段から車庫保管のクルマは、たまにアイドリングするくらいで
マフラーが熱くなるほど乗り込まないので、タイコ部分に水が溜まって穴が空き易いです。
このピックも、そんな使われ方だったのだろうと思います。
さてマフラー交換ですが、普通はジャッキで車体を持ち上げてウマをかけますが
私は下回りの作業には、このスロープを使っています。 置いて、そのままバックすれば良いのでとっても重宝ですよ!
オイル交換の時にも重宝です。 簡単な作業は自分でやりたいと言う方に是非オススメします。
ピックやライフ、ステップバンのタイコの交換は簡単です。
リアの下に潜り、車体に取り付けてあるボルトを二本、そしてセンターのパイプとの固定ボルトを二本外せば
あとは一番後ろのパイプを吊っているゴムから外せばポロンと落ちてきます。
ボルトを外したタイコを、前側に引き出して、あとは逆の手順で用意したタイコに交換します。
取り付けたらエンジンをかけて、排気漏れと音のチェック。
うるさかった爆音が、とっても静かになりました。  作業完了!
次はボディの気になる部分のお化粧直しと、車検の取得。
エンブレムも付けなくちゃ〜。  バンパー&グリルもノーマルに戻さなくちゃいけないし。
ホイールはノーマルにすると、重量が重くなって走りが鈍くなりますので、アルミで良いかな。
どのタイプのアルミを履かせようかな?  アルミホイールの交換は、クルマのちょっとしたオシャレで楽しいです。
ピックアップの新車当時の塗装色には、ステップバン同様に白ばかりではなく、水色やこの車体のうぐいす色もありました。
しかし、当時あまり使い勝手の良くないピックアップは、全く売れずに千台程度で販売中止。
その台数が少なかったピックアップの中でも、ほとんどが白の車体色で、水色やうぐいす色はあまり売れなかったようです。
販売が終了してから、なんとも不思議なもんですが、ステップバン同様に人気が出始め、
若い世代に中古車として、人気になっていきました。  若者たちは人と違うようにと、全塗装してカラフルな色に。
中古車から中古車にと、次から次へとオーナーさんが代わっていきますから、そのたびに色が塗り替えられて
当時からの色をそのまま保っているステップバンやピックアップは、現在では探すのが難しいクルマです。
私はなるべく当時からの色を探していますので、できれば塗り替え無しの車体、
もしくは一度同じ色で塗り替えられている車体を探すようにしています。
このピックアップも一度新車時から塗り替えられていますが、室内もエンジンルームも当時のままでうぐいす色を保っています。
バンパーやグリルも同色に塗られてしまっているので、これは塗りなおします。
まあ、うぐいす色で残っていてくれただけで嬉しいです。
ちょこちょこと直していこうと思います。
 

■■■■■ H18.9.10  晴れのち雨 ■■■■■

ボンネットのHONDAのエンブレムが紛失したのか、他車の大きなHONDAの文字が付けられていて
ちょっと違和感があったので、我が家に来てからすぐにエンブレムを剥がしました。
更に純正色のうぐいす色のまま、上から同色で外装を塗られていますが、その時にバンパー&グリルまで
ボディと同色に塗られてしまっていたので、一応当時っぽくガンメタで塗り替えました。
テールライト枠も同色のガンメタにして、これで新車当時の色に戻りました。

さて、ガレージからステップバンのHONDAのエンブレムを探して、ゴシゴシと汚れを取って磨き
後部にピンがあって脱落はしないものの、更に保険でエンブレム用の薄口の両面テープを貼って
ボンネットのエンブレム用の穴に押し込んで完成!
私が学生時代から乗っていたステップバンは、エンブレムがあるとワックス掛けが大変なので
全て穴を埋めてしまっていましたが、このクルマはなるべく当時に戻すつもりなので当時付いていたものは全て元の状態に。
現在履いているアルミは、ちょっと似合わないので、私の好きなアルミに履き替えようと思います。
どうせならノーマルの鉄ホイールと言う選択もありますが、このピックは普段乗りに使いたいので
少しでも車重が軽なればと、あえてアルミを履かせます。
エンジンも非力なシングルキャブからツインにして5速でも入れたいですが、
アルミ以外はノーマル状態にしておきます。
これでステップバンとピックの、純正色のうぐいす色が2台
揃いました。
あとは、うぐいす色の兄弟車を一台仕上げようかな・・・。












 ● HONDA LAND ゴーカート ●   エンジンG50  5PS  昭和50年 製造

■■■■■ H18.5.14  曇り後晴れ ■■■■■

とりあえずは現状チェック。  エンジンは掛かるかな〜、燃料タンクは、各部の作動は・・・?
エンジンは何度かの試行でなんとか始動。  とりあえずガソリンを入れてみたは良いものの、燃料フィルターがガス漏れが。
あと、キャブの掃除もしないと駄目のようです。 エンジンがすぐに止まってしまいます。
更にアクセルを吹かすと、ペダルから後方のキャブまで繋がっているロッド&リンケージ類がボディに引っ掛かって
アクセルが戻りません。  重いボディを持ち上げて下側から確認してみると、元のシャフトにガタがあって前後左右に振れる為
時々引っ掛かるようです。  アクセルも命一杯踏んでもキャブがスロットル全開にならなかったので調整もします。
まずはロッドのガタを修正するべく、数箇所にスペーサーを調整しながら枚数を重ねて入れてあげます。
これでシャフトのガタがなくなりました。  アクセルを踏み込んでも、ボディには干渉しなくなりました。
アクセルが戻らないのは遊具にとっては危険ですからね。
キャブの掃除とアクセルロッドの調整も済み、アクセルを吹かすとキャブもスムースに吹け上がります。
次は、燃料タンクを外して、ガス漏れの箇所のチェック。
燃料タンクとコックの間のパッキンが駄目ですね〜。 フィルター部にはパッキンが入っていませんね・・・。
パッキンが入っていないのに、ネジを締めこむ事で強引に抑えようとしていたようです。 ちょっと無茶。
コックのON/OFFのパッキンも駄目かな。 
タンクとコックの間のパッキンは、市販のOリングを作るキットで長さを合わせて製作し、フィルター部は
耐油のパッキンゴムシートを丸いリング状に切り出して、なんとか装着。
コックのON/OFFはちょっと次回に。  とりあえずON側では漏らなかったので。
さあタンクにガソリンを入れてエンジンスタート!  サイドの紐を思いっきり引っ張って〜、バリバリバリ〜!
サイドブレーキを解除して、アクセルON。
幼い頃に乗った遊園地のゴーカートですね!  とっても懐かしいです。
ゼッケンは12番!  ノンキーランドにオモチャが一台増えました。
 












 ● パルホリデー ●   NC50−IV  ブルーエンジェル(PB−31)  昭和53年発売

■■■■■ H18.4.7  曇り時々晴れ ■■■■■

旧車で知り合った仲間の方から、先日電話を頂いて、一応ホンダだから仲間に入れてあげてよとパルホリデーを頂いてきました。
私は二輪の場合50の小排気量が専門ですが、この年代のモノはあまり興味が無いんですが、せっかく声を掛けてくれたのを
断るのも気が引けますし、見てみると乗るには面白そうかなと・・・。  これがモノが増える悪い癖ですが。
このパルホリデー、ロードパルの頃からの面白いエンジンの始動方法。 キックと思いきやギコギコギコ・ブシュー・ブルルン〜。
しかし、このロードパルはケーブルが切れているらしく、その儀式では始動しません。
前オーナーさんの独特の始動方法でかけられていたようですが、本来の方式が使えないのは・・・。
せっかくですからキチンと正常なモノに戻してあげなくては。
まずは入手して初めてのモノは、パーツを入手するにも構造を知るにも、パーツリストがあると何かと便利です。
構造が解っていると、むやみに壊してしまう事もありませんから。
この手のファミリー車は、大量生産されているのでパーツはなんとかなるもんですね。 またお安いかと。
入手して不具合や、欠品パーツ、更に駄目なパーツ等をじっくり観察が最初の仕事。
ざっと見回しましたが、始動に困難な原因と思われるスターターケーブル・破れてしまったシートくらいですね。
シートはシート屋さんでも張り替えは可能ですが、この手のタイプは別のモノを入手してしまった方が簡単格安。
早速、パーツリスト・スターターケーブル・シートを探して購入です。
運良く探していた3点は簡単に入手できました。 無ければ無いなりに別の方法を考えますが。
とりあえずパーツを揃えたところで第一段階終了。 ちょっと満足。
モノが揃えば終わったも同然ですから。  また暇をみて。