ヴァン幸せルート小説 7
											
											
											
										
									ヴァンに押さえつけられながら、ガイはヴァンの指が自分の中に入ってくるのを堪えていた。
											肉を押し退けて進んでくる感覚。
											ヴァンはガイを気遣ってくれているのだろうが、そのゆっくりさが、かえって感覚をリアルにさせてしまった。
									ほんの少しの指の蠢きも敏感に感じ取ってしまい始めて、ガイは焦りながらも必死に堪えた。
											
										
									
											だ…大…丈夫! ヴァンが大丈夫と言っ…てるし、い…痛くは…ないみたいだし
											………へ…へっん…な感じはっ…するっ …けどっ!
											
										
									
											「ひうっ」
											指を進めながら貪っていたガイの唇をヴァンがようやく解放すると、ガイの耳元で達成感まじりに囁く。
									「…付け根まで入りましたよ」
									いいか…ら! …そんな報告っしなくって良い…からっ
									「!…っァ!!」
											とりあえず入ったということもまだ受け入れ難いものを感じていたガイだったが
											「ヴァっ…! 動かすなっ …やっ」
											ヴァンが奥まで進んだ指ごとガイの身体の中で蠢かし始めた。指の付け根に当たる肉ごと中をゆっくり強く押し上げられて。
											「っ…ぁ! !っァ…」
											身体中の神経を中からじわじわと侵されるような感覚が生まれ始めて、ガイは本能的に恐怖した。
									身体が自然と震えるのに、どんどん熱くもなっていく。
											「感覚に逆らわないで…そのまま感じてください…ガイラルディアさま…」
											ヴァンがガイを安心させようと甘く囁き続ける。その言葉を何とか拾って、ガイは感覚を慣らそうと頑張るのだが、
									「ひっ…あ!!ア! …やっ…そこっ……やだっ!!…」
											ヴァンが少し指をずらした箇所を押し上げるように動かすと、ガイは慣れるどころではなくビクリと全身を跳ねさせた。
											「…ここが…イヤなのですか?」
											ヴァンはとても優しく声を掛けるのに、指の動きを弱めることはしようとしない。
									むしろガイが反応したソコを、じんわりと的確に刺激してくる。
									何っ…だコレっ…!
									誘われることは少なくなかったガイだったので、話には聞いたことはあったりしたのだ。
											男のそこにはそういう機能が備わっているのだと。
									けれど 
									これじゃ男同士するのを自然の摂理が推奨してるみたいじゃないかっ
									何でソコでそんな感覚があるのか、
											男にそんな機能必要ないだろ!と理不尽さに文句を言いたかった。
									
									「あっあっ…ヴァ…」
											身体が勝手に反応してしまうので、ヴァンにそこばかり攻めを許すことになってしまうのが悔しい。それにも文句を言いたいのに、
									「っァ!」
									やっぱり悔しいことに喘ぎ声しか出ない。…悔しい!
									密着したヴァンの厚い胸板に押さえられて、指一本で好きなように喘がされて。
											あんまりに悔しかったので、ガイは何とか与えられる刺激を堪えようと無駄な努力を始めた。
											だが
											「えっ…!」
											それまで上半身で押さえ込んでいたヴァンが身体をするりと下肢の方へとずらし…
											「あっ…!ァ…はあ」
											ガイのものをぬるりと口に含んだ。
											そのままその形を愛しむように舌と唇で辿りながら、後ろにくわえさせている指をその動きに合わせて律動させた。
									「んあっ…はあ…」
											ガイは直接自身をイジられる耐性がやはりなくて、そこをそうされて気持ち良くないはずがないのだが、それと同時に後ろに与えられる動きが…
									あっ…ヘンな……ヘン…だっ…こんな…のっ
									いつも自分が与える刺激とは全く違う変な感覚。
									ガイは腕を延ばして自身をくわえているヴァンの頭を押し退けようと髪に手をかける。
											けれどヴァンはその手の動きを感じると、ますます強く唇と指を動かした。
									「あっぁ…っ!はあっ…だっ…めっも…っ……ぃ…放しっ」
									急激な射精感を堪えられそうになくて、ヴァンに口を放すよう頭を押すと、ヴァンはあっさりと口を放した。
									それにホっとする暇もなく
											ヴァンは後ろに含ませた指先をガイの一番感じる部分に押し当てたまま、
											腕を強く蠢かすようにして激しく振動を与え。
									「!ああぁ!っ…あっ…う…っ…そ?…!やっ…やだっ!何…!……」
									ぎりぎりまで堪えていた身体は、その刺激でとうとう快楽の証を吐き出してしまい。
									ガイは初めて過ぎる感覚に、身体をひくひくと震わせて余韻に沈んでいた。
									
											何だ…コレ…何で………や…だ。こんなの…
									
											ガイにとってその感覚は身体が作り替えられてしまったようだった。
									しかも…たった指一本で………。
									
									乱れていた息が少しずつ整ってきて、くったりと沈んでいた身体に落とされ続けるヴァンの唇や優しく宥める手のひらにガイはようやく気づいて……
									そして…
									何だか猛烈に悔しくなってしまった。
									
											ヴァンに翻弄され過ぎている。
									ヴァンを受けいれると誓ったのは自分なので、それは良いのだが。
											今日は剣技でヴァンに正直敵わなかったし、その上指一本で好きなように喘がされてしまった。
											悔しい…コレを悔しいと思わずに何が男だろうか!
									俺だって…俺だって………
									 ヴァンをアンアン言わせてやるっっっ!!!!
									
											ガイの思考は間違った方向に全力で傾いた。
									
									「ヴァン…」
											「ガイラルディア様?」
									愛しく撫でていた腕の中のガイに呼ばれて視線を合わせると、ガイの目が座っている。
									少々強引に進めたので機嫌を損ねてしまったのか?
											だが初心者のガイラルディアはあのくらい強引にしてあげないと逃げだそうとしかねない。
											だから別に間違ったことはしていない
									…とヴァンが自分勝手なことを考えていると
									「!!!!!ガっ…ガイラルディアさまっ!」
									ヴァンは色々な衝撃に驚愕することになった。
									むくりと身体を半分起きあがらせたガイが、
									乱れもしていないバスローブに隠されてそれでも強く存在を主張しているヴァンのモノを、
									ムンズとその手で掴んだからだ。
									ヴァンをアンアン言わせる。
									そんなつもりだったガイは…
									だがそこで手の動きも、そして思考もしばらく停止させてしまった。
									
									………
									…………
									………………いや…
									
											いやいやいやいやいやいやいや…
									
											ヴァン、お前、これはちょっとアレだ。
									お前こんなもんを、ひとさまに突っ込もうとか考えたのかよ。
									それは………無理だろ。
									うん。無理。
									物理的に。
									世の中には、可能なことと不可能なこととがあるんだぜ。
									こんなもん突っ込まれたら、俺……死んじまうよ。
											ははは。
									
									
											一方ヴァンは、愛しいガイラルディアに掴まれた衝撃が過ぎると、
											イタズラなその手の持ち主を愛しむように腕の中に抱き込め、
									熱い息を吐いた。
									ガイの方は口をぽかんと開けて目は虚ろになっていたのだが、
											ヴァンの方はガイの手の熱をそこに感じてたまらない状態になっていて、
											ご主人様の異変どころではなかったりしたのだった。
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