スライムの原料は、ホウ砂とPVA (ポリビニールアルコール)成分の合成のりで、これらを水に溶いたあと混ぜて作ります。この内、問題になるのはホウ砂で、最小死量が0.1〜0.5�c/kgで、体重20kgの子供の場合2〜5�cの量になります。
　作り方のパンフレットを見ますと100ﾐﾘﾘｯﾄﾙの水に10�cのホウ砂を溶くようになっていますので、これを誤飲した場合致死量になってしまいます。薬局で、スライムについて質問や原料を販売するときは、事故の起こらないよう取り扱いには十分注意するよう指導してください。

スライムの作り方の1例
(1)洗濯合成糊をコップ3分の1程入れる。(食紅で色を付ける)
(2)(1)を同量の水で薄め、かきまぜる。
(3)別の入れ物にホウ砂の飽和水溶液を作る。(100mlに1Ogの割合)
(4)(2)のコップに(3)をこぼれない程度に加え、素早くかきまぜる。
(5)以上をコップから出し、手に取り、丸めていく。

ホウ砂の主な中毒症状
悪心、激しい嘔吐、腹痛、下痢、頭痛、紅斑性皮膚炎、落屑、血圧低下、ショック等

処置法
解毒薬や特別な治療法はないので、とりあえず吐かせて、医師の診断を受けさせます。また創傷面、粘膜等からは吸収されやすいので注意が必要です。

ゴキブリ団子に使われるホウ酸の毒性もホウ砂とほぼ同じで、ヒト推定致死量大人で15〜20�c、幼児で4〜9�cと毒性が高いので、取り扱いには注意するよう指導してください。