日本の社会全体が構造的な非人間的社会に落ち込もうとしている。
普通に働いている人が、
普通の生活を続けられない社会は間違っているのです。
間違った社会は、誰かが正していかなければならないのです。
山形から、そして、全国から東京へ、強制配転されて裁判を起こした友人達は、その誰かです。
詩人会議会員 斉藤範雄
私の友人が50歳になったとたん山形からいなくなった。 |
NTTに11万人リストラが吹き荒れた。 |
また、ある社員は |
少子化が問題になってきている。 |
私の目に映った小泉政権の構造改革。 |
山形で友人を囲んでNTTの話を聞くことになった。 |
もう一人。
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山形県の最上地方のある農家に、ある木箱が江戸時代から伝わっていた。 |
私は、私の友人NTTの労働者が起こした今回の裁判は、 現代の一揆だと思う。 日本中に蔓延している人間の格差づけ、それと深く結びついている差別。 その上で、大もうけをし、 税金という形で社会還元することをいやがる大企業と、 それを援助する政府に見直しを迫る一揆なのだ。 「おーい、判決がでたぞ。全面勝利だ!」 9月29日札幌地方裁判所は、NTT労働者の不当配転の訴えを認め 「配転は違法」とする判決を下した。 個別の配転命令は、いずれも業務上の必要性がないのに、又は、配転障害事由(親の介護の必要性等)があるのに行われたものであり、違法であって、原告に対する不法行為が成立する。 「よーし。今度は、残る四つの裁判も勝たねばだめだな。 NTTは必ず控訴するべ。」 「そうだな。サルでも反省″といえば、反省のポーズとるのに、 NTTに反省という言葉はないものな」 「もう、50歳定年の目的ははっきりしている。 今年に入ってから、大企業は学卒の新入社員をどんどん採用しているそうだ。若いうちに徹底的にしぼって働かせ、働かせるだけ働いたら、 後は、又、リストラという手で、ポイ捨てだ」。 「黙っていたら、心も体も壊して、会社からほおりだされる。残っても、働きざかりをしゃぶり尽くしたら、後は、さよならだ。50歳定年どころか、いずれ、45歳、いや40歳位まで考えているかもしれないぞ。」 「やっぱり、この裁判は本当に大切だな。裁判所には、今の日本の現実をよく見てほしい。労働者がいて、この社会は成り立っているわけだから、労働者の自由と権利が本当に守られているか。企業はどうあるべきか。社会への責任を感じて裁判所は判決を下すべきだ。」 |