連載「トレモロがもろにうまくなる講座」
    目 次 講座 前書きへ   
[ 1].準備するもの  [ 2].左手の押さえ方  [ 3].右手の爪の長さ  [ 4].爪の磨き方  [ 5].右手の構え方 
[ 6].きれいな音が出る秘密  [ 7].音を出してみよう  [ 8].ゆっくりの練習  [ 9].p,a,m,i指  [10].音色 
[11].音の間隔  [12].音量  [13].持久力訓練  [14].スピードアップの練習   

[3].右手の爪の長さ

1. i,m,a指の爪の長さ

爪i,m,a
  1. トレモロを弾くからといって特別な爪の形、磨き方はありません。
    私の爪はやや鷲爪になっていますが、参考までに私の磨きかたを紹介します。
  2. 爪の長さ:手のひらから見て1mm程度指先より伸ばす程度が良いでしょう。
  3. 形:手のひらから見て指先に沿って丸く磨きます。
  4. 詳しくは次の  [4].爪の磨き方  を参照して下さい。

2. p指の爪の長さ

爪p
  1. 右手親指も一般的なギター用の爪の磨き方で良いでしょう。
  2. しかし、親指はトレモロの4音の最初に鳴らす音であり、 親指が引っかかった反発エネルギーを後に続くa,m,iにつなげていくため (少し表現が大げさかもわかりませんが)、 親指の爪が短すぎるとトレモロ全体がうまく廻ってきません。
  3. 特に演奏会の1週間前は親指の爪は削りすぎないように十分注意しましょう。 できれば4日前からは親指の爪は削らないように(2000番程度の紙ヤスリで表面を磨く程度) にしましょう。でないと、演奏会ではとんでもないことになってしまいますよ。
3. 爪の長さとトレモロ

爪の長さとトレモロ
  1. 左図で爪の長さ(i,m,a指)を横軸、トレモロの良さを縦軸に取ります。(10点満点としています)
  2. 音質 赤色で示します
  3. 爪が短すぎると指頭のみが弦に当たりますので、ぼそぼそとしか音が出ません。
  4. 逆に長すぎると爪がまともに弦に当たり易くなり、爪と弦が直接接触するのでバチバチと高周波の雑音が発生します。
  5. 音量 青色で示します
  6. 音量は爪の長いほうが出ます。
  7. スピード 黄緑色で示します
  8. 爪が短いと指頭表面の摩擦力のため、スピードは出ません。
  9. 長すぎても爪が弦に引っかかってスピードが出ないことは想像できると思います。
  10. 総合すると0.5mmから1.5mmの範囲が良いでしょう。私の場合は1.0mm程度が一番ベストです。 人それぞれで爪(形、幅、曲がり具合、厚さ、柔らかさ、潤滑性等)と 指頭(形、丸み、柔らかさ、潤滑性等)が違うため一律にはいえませんが・・・。 最初は今伸ばしている長さで問題無いと思います。上達したらいろいろ研究してみましょう。



Copyright © 1996-2014 Toshiaki Uchibori クラシックギターとしちゃん All Rights Reserved.