水晶振動子 (水晶発振子・RadioXtal) |
自己満足の ガラクタ 博物館 (0607) |
【 何とも 珍しくない ガラクタたち! ラジオパーツに 留まらないのが 珍しい 】
水晶は自然が与えてくれた傑作といえます。 水晶振動子はとても専門的で電気を扱う人でも知らない人も沢山います。
このような私との出会いからこの展示が発振器(発振子)、
そしてとても残念なことですが、これら水晶振動子の発展には航空機や通信機器も含めて 詳細画面のページには逐次新しい収蔵品が追加展示されています。 (0607) |
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工事中です・時々変更されます |
初期の水晶振動子 (1-a) |
水晶振動子は木琴や音叉のように水晶の機械的大きさで発振周波数が決まるため必要な大きさに水晶をカットして使います。
安定度の良い発振子を作るためには結晶構造がキッチリした良質の水晶が必要です。 構造は簡単ですが機械的安定性も要求され特に初期の製品は立派なケース(ホルダ)に組み込まれています。 |
1940〜50年代の水晶振動子 (1-b) |
大きなケースに入った水晶振動子です。
構造は圧接電極の製品だけでなく100kHz(KC)程度の低い周波数は線支持電極(ワイヤマウント)の製品も有ります。 この中に日本製品も有りますが駐留米軍用に作られたか自衛隊用として創られたモノと思われます。 |
初期の平形製品です。 (1-c) |
大戦の前後に作られた製品です。 磁器ケースから樹脂ケースに変わる時代の製品です。 戦後大量に放出された米軍のジャンクはアマチュア無線用として再利用されました。 そのまま使えるモノは少なかったのですが構造が簡単で開封できることから再研磨して利用されたモノも少なくありません。 また構造が簡単と云うことでケースをアマチュアが手作りした作品もあります。 |
ネームプレートが見えるように一部逆置きしたのですが写真が下手で済みません。 (1-d) |
米軍の装備品あるいは民生用に作られた製品です。 下段は自衛隊が米軍との装備共通化で作られた日本製品も有ります。 ワイヤマウントの製品も多くなりましたが機械的衝撃に弱いと云うのがこの時代の製品に対する印象でした。 特に商品管理の悪いジャンク屋では不良を見分けるのも一つの技量でした。 便宜上ヨーロッパのモールドケースの製品もこちらに入れていますが年代的にはかなりちがうようです。 |
戦後の日本製品です。 (1-f) |
敗戦後の日本は電波の使用には厳しい制限が加えられていましたので 製品の数は少なく品質的にもまだまだ彼我の差が目立つ時代です。 |
アマチュア無線家にノスタルジックを感じさせる圧接電極型のFT-243です。 圧接電極型は1960年頃をピークにそろそろ終焉を迎えます。 (1-g) |
米軍で一番大量に使用されたのがこのFT-243でしょう。 大戦後のアマチュア無線家の標準的モデルとして使われた製品です。
日本ではジャンクからスタートしたFT-243ですが昭和34年(1959年)に始まった電話級アマチュア無線局の誕生で水晶振動子の需要は
急激に増加しました。 そのため水晶振動子が特殊部品から一般的な部品へと変化し水晶振動子メーカが乱立し始める時代でもありました。
この写真の中にも大きさが同じでありながらその構造を異にするワイヤマウント方式の製品も見ることが出来ます。
水晶振動子の標準モデル(サイズ)と云われる状況を呈した時代もありました。 |
高精度を要求される放送局や基準用として作られた戦前戦後の製品です。 日本は水晶振動子に関して21世紀の現在も通用する大発明を有する水晶大国です。 これらはその最高レベルの技術を引き継ぐ製品です。 最近仲間に加えた左の水晶ははたして高精度品と云って良いのだろうか? |
金属管封入タイプ (1-i) |
耐衝撃性を向上させた金属管封入の製品です。 アメリカではメタル管技術が進んでいたためか製品の機械的強度を要求される軍用では多く使われています。 気密構造にすることにより経時安定性も向上させることが出来ます。 そのため近年に於いては開封可能な構造の製品は作られていません。 そのほとんどが金属ケース封入あるいはプラスティックモールドに成っています。 (この写真の中には一部金属管以外の製品、気密構造でない製品が有ります) |
ガラス管封入タイプ (1-j) |
高安定度の要求に耐える製品として真空管ベースの付いたガラス管封入タイプで
US,mTのベースを嵌めていますがUX,UY等のST管タイプの水晶振動子は記憶にありません。 内部は真空、あるいは不活性ガス・窒素等を封入し安定性を高めています。 その構造がよく見えメーカによりその製法の違いなどを見ることが出来ます。 |
ガラス管封入タイプ−2 (1-k) |
高安定度を要求される基準器用デバイスとして作られた製品です。 戦後に普及した合理的製法のmT管技術で直接引き出し線を出す型式に移りました。 また恒温槽に組み込む製品は無駄なベースを持たないで直接リード線引き出しの製品も見られます。 製品の性能維持のためガラス封止としたことで内部が見えると云うことはコレクションとしての楽しみを与えてくれます。 ガラス管タイプは汎用品ではなくカスタムメイドとして恒温槽などに入れ、 時には発振回路と共に恒温槽に入れ発振器全体の安定度を向上させるなど高精度基準器として使われます。 恒温槽で使用される場合、常温より高い60〜70度の雰囲気中での使用を考え製作されている場合があります。 そのような製品を常温で使用すると表示周波数に合わせられないことが有りますので注意が必要です。 |
金属封止のワイヤマウントタイプ 小型化の要求に応えるモールドパッケージへの進化 (1-l) |
ガラスより優れた機械的強度と取り扱いの良さがが注目され一番多用されているタイプです。
時代の変化にも対応し小型の製品も作られています。 ケース内部には一般的に窒素等の不活性ガスが封入されています。形状により真空の製品もあります。 初期の製品ははんだにより封止されていますがハンダ蒸気の混入、 熱的ストレスを避けるため後期は溶接あるいは冷間圧接で封止した製品が多くなります。 金属ケースは優れた製品安定性があるのは判りますがコレクタとしては中身が見えないのは残念です。禁断の殻割りをしてしまいました。 小型化の要求はデバイスの構造を変えてきました。 |
水晶共振子 (1-m) |
水晶振動子は等価回路で書くとL-C共振回路ですから当然のことながら共振回路・フィルタとして使えます。 共振子は水晶の別の使い方と考えていますのでここでは一例として展示しています。 |
高度な使用条件に対応するための一つの方法・恒温槽、発振回路一体化の製品 |
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